(本頁は「晩夏の焼石岳を下る。前編」の続きです。)
九合目から間道を通って東焼石岳、姥石平に向かう。
姥石平に行く途中の池塘と焼石岳
どこをどう歩いてるのかわかりにくいと思うので、再び、非合法マップ。
さて、東北でも有数のお花畑と噂される姥石平だが、
さすがに八月末ともなるとご覧の通り、花影は疎らだ。
姥石平と焼石岳
ミヤマアキノキリンソウ(コガネギク) エゾオヤマリンドウ
ハクサンイチゲ咲き残り ハクサンフウロ咲き残り
姥石平と横岳
銀明水への下り。
今日は胆沢平野の散村や尿前渓谷がいつになくよく見えた。
今頃、焼石岳に行くと他の山ではあまり見かけない花がうじゃうじゃ咲いてて、ちょっと吃驚する。
チョウジギクは高山植物ウサギギクの仲間。
黄色い頭花は小さく地味だが、長い花柄に白い毛が密に生えており、これが良く目立つ。
チョウジギク
何か同じ花ばかり続き、恐縮だが、もう一枚。
チョウジギクとゴマナ
ゴマナ オニシオガマ
オニシオガマは半寄生植物のシオガマギク属としては異例の大型植物、
丈は40センチくらいからでかいものでは1m近くまで伸びる。
花色はサーモンピンクであまり派手ではないが、葉は羊歯のようで、凄味を感じさせる草姿だ。
チョウジギクとオニシオガマ、
どちらも日本海側の深山、特に渓谷沿いや湿った斜面など水の豊富な場所に限定しているためか、
一般の登山道(尾根道)で遭遇することはあまり多くない。
焼石は登山道自体、水路になるくらい水の豊富な山なのでこういった植物が登山道の脇にも進出してくるのだろう。
銀明水
銀明水の水場 ダイモンジソウ
焼石岳、特に中沼コースで水が多いと感じるのは
銀明水より下に湿原、そして沼が連なっているせいだろう。
小湿原でミゾソバの群生に遭遇。
上沼
樹間から中沼が見えて来た。
中沼
中沼はいつ来ても花の多い場所だが、今回はトリカブトが盛りだった。
たぶんオクトリカブトだろう。
中沼
ジャコウソウ
他の山では秋の気配を感じると花が少なくなるものだが、焼石は逆に賑やかになるような感じ。不思議な山だ。
以上。
トリカブトも、花として見るとずいぶん綺麗ですけどね~。
行動範囲が広くて、すごいです。
チョウジギク、秋田でも深山の渓流沿いなど湿った場所でときどき遭遇しますが、
焼石岳の中沼コースは尋常でなく多いですね。
登山道自体、渓流のようになっていたり、湿地が多いせいでしょうか。
銀明水の上下の群生はみごとでした。
トリカブトも多く、晩夏~初秋の焼石は中腹が面白いです。