いつも白いお山と言うと鳥海山ばかりだが、たまには毛色を変えてこういうお山はどうだろう。
撮影日は2015年2月6日。
雌長子内山(めちょうしないやま/めちょしねやま)。
すぐ南隣に雄長子内山(おちょうしないやま/おちょしねやま)。
こちらはまるでマッターホルンみたいだ。
いずれも秋田県南・湯沢市にある標高400m台の低山なのに、冬場はとても立派に見える。
ついでなので同じ場所から南側、宮城県境近くの山々を望む。
皆瀬川と上流の山々(湯沢市川面地区より)。
白いお山とは一見無関係、個人的な話で恐縮だが、この日は自車の入れ替え日だった。
東日本大震災直後から乗っていたプリウスが約4年間で17万2千キロを超えた。
当時はマイカーを業務用に使っていた。
秋田県のほぼ全域を独りでカバーしていたので年間走行距離は4万キロを超えていた。
プリウスは最低地上高が低く、登山などで林道を走ると、腹を擦ることが多かった。
後継車はダウンサイズして同じトヨタのアクア。
山に行くことが多くなったので、最低地上高が少し高いタイプを選んだ。
その走り初めで見たのが今日の長子内山だった。そのため、敢えて挿入させて頂いた。
ここで参考マップ(非合法)。
約半月後の2月21日、同じ場所をまた訪ねている。
A地点から、
今度は夫婦山の雄長子内山(470m) と雌長子内山(453m)を並べて。
A地点から、皆瀬川上流の山々。前回よりもよく見えた。
中ほどは小安岳(1301m)、右奥は高松岳(1348m)。
この日は帰りに実家のある十文字町(B地点)に寄って、真っ白い鳥海山と焼石岳を眺めた。
鳥海山については、昨日報告済み(こちら)なので焼石岳(1548m)を一枚。
秋田市への帰り道、美郷町(C地点)から真昼岳(1059m)が見えた。
真昼岳は冬姿が素晴らしい。標高1000m程度の低山とはとても思えない。
ここで違う日に見た真昼岳の夕景を一枚挿入。
2016/02/18 大仙市北楢岡付近(D)から見た真昼岳。
何故ここで真昼岳の雪姿を出したかと申すと、
石坂洋二郎の名作、『青い山脈』をふと思い出したからだ。
Wikipediaによると、『青い山脈』の物語は、
「東北地方の港町を舞台に、若者の男女交際をめぐる騒動をさわやかに描いた青春小説である。」とあった。
ところが、20年前頃だったか、母(現在、施設入所中)をドライブに連れ出して、
真昼岳を見せたところ、突然、この山並みが『青い山脈』のモデルだと言い出した。
その時は冗談だろうと思ったが、
石坂洋二郎が作家となる前、横手の高校の教員だったことは私も知っていた。
横手からホンの10キロほど北に移動すると、真昼岳や和賀岳の山なみ(真昼山地と言う)がよく見えるようになる。
ここで、またWikipediaの記述を見たところ、
石坂洋二郎の生地は青森県弘前市、出身大学は慶応義塾大学、
卒業後の勤務歴は、
「1925年に青森県立弘前高等女学校(現在の青森県立弘前中央高等学校)に勤務。
翌1926年から秋田県立横手高等女学校(現在の秋田県立横手城南高等学校)に勤務。
1929年から1938年まで秋田県立横手中学校(現在の秋田県立横手高等学校)に勤務し、教職員生活を終える。」
となっていた。
弘前市からは(岩木山は独立峰なので論外として)八甲田山や白神山地が望めるが、どちらもあまり山脈っぽくない。
その点、真昼山地の連なりだともろ山脈だ。
季節によっては、特に冬場は青味が強調されて、『青い山脈』のイメージは更に増幅される。
ただし問題は港町でない点。
以上、これは私と母の勝手な妄想にしかすぎないが、
こんなことをつらつら考えながら、(秋田市への)帰宅の途についた。
話を2015年2月21日に戻す。
真昼岳の北には和賀岳(1440m)の山塊が見えた(E地点から)。
中央部の白いのは和賀山塊だが、左の方、山かげからちょろっと覗く白い山は羽後朝日岳。
秋田県南の白いお山、今回はこれまでとしよう。
以上。
青い山脈・なるほど!です。
ひとつ勉強になりました。
いつも素晴らしい山の画像に、引き込まれてます。
暴風ひどかったですね><
古家の屋根が飛ばされないで、ホッとしてます。
昨日の暴風、ホントひどかったですね。
うちもギシギシ鳴って屋根が飛ばされないかと不安でした。
今朝、近所の公園を見たら、ベンチが外れて転がっておりました。
青い山脈の一件は(現在、施設入所中の)母の呟きが元になっております。
母は昔から、喩えが上手でしかも思い込みの強い人でした。
認知症が進んでからはその傾向が更に強まり、随分と振り回されました。
妄想癖は私にも遺伝しているようなので、他人事とは思えませんが、
山を眺める時くらいは許されていいのではないかと
勝手に思っております。
「「秋田県南の白いお山」から「秋田県南の白いお山と青い山脈?」に変えました。
ご寛容あれ。