538ねん。

プログラムピクチャーとごみ映画を懐かしく語りたいなと・・・

ドリーム・ホーム

2012-04-30 00:59:44 | アジア映画
香港製作のホラー映画ですから
スラッシャーにもどこかコメディナンセンスな映画

湾岸というか香港ベイエリアに立ち
海が見える部屋が欲しいために
せっせと人殺しをする女の哀しいお話しです

たった一晩で11人を惨殺する姿を克明に描きながら
この女の生い立ちを時制バックさせて95分の尺に纏めてる
なんだか主演のお姉ちゃんジョシー・ホーが
製作も兼ねてるらしい
ってこのジョシー・ホーさん見てくれはOKです

綺麗なお姉ちゃんが残酷残忍に人を殺すけど
そんなにゴアでもグロでもないけど
殺しかたは結構エグいです

妊婦さんは真空袋詰めにして空気抜くし、
そのメイドさんは後頭部から
ナイフ刺されて顔から目玉が落ちる
その落ちた目玉をゴルフから帰宅したご主人がグチャッと

違う家では女の顔面を便器に叩きつける
便器が割れるまでね
また腹を裂かれた男は内蔵をだだ漏れさせて・・・

こうやって2、3の殺しを書くと
目を覆いたくなるような表現ですし
絵的にはそんな嫌悪をもよをさずに見てられる
まさっき書いたとおり殺しかた殺され方が
ギャグになっていたことがグロさを薄めていたような

ってこの女生い立ちが不幸の塊で
香港の再開発のあおりで家を失い
それいらい家に執着したらしい
で希望の海を臨める家を安く買い叩くために殺人に
はしってしまったンですけど

オチはリーマンショックをもってきてる
ってのがオープニングの事実に基づいた作品
というスーパーに繋がってるのかしら

この主人公の世代って中国本国だと丁度
一人っ子政策の世代ですよね
でもまだ中国には変換前の香港ということで
二人姉弟なわけでしょうか

香港弗が日本円に私自身換算出来なくて
貨幣価値が呑み込めるともう少し面白く見られたかもしれませんけど
主役のお姉ちゃんも、殺される全裸の二人のお姉ちゃんの
質も十分に満足いけてたし
で、それも含めて楽しく見られた映画でした

2010年製作、香港映画
バン・ホーチョン製作、監督作品
ジョシー・ホー主演

エッチの国のアリス

2012-04-29 00:54:44 | ハードコア
1976年製作のパロディポルノ
「フレッシュ・ゴードン」のビル・オスコーが
あのルイス・キャロル原作の『不思議の国のアリス』を
ハードコアポルノとして製作

っても、ビル・オスコーですから、
なんとミュージカル仕立てのポルノに仕上げてます
いや実に佳いスコアなミュージカル
ミュージカル映画の常としては
歌唱は口パクだと思うのですが

当時のポルノ界の方々が総出演してるらしい
のですが皆さん歌にダンスにと
アへアへ演技以外にもそれなりのスキルを・・・

主役のアリス役のクリステン・デ・ベルさんは
『Playboy 』誌のカバーガールだそうですが
それなりに可愛いのでアリスにはピッタリ
ハードコアのシーンというか
挿入シーンは結合局部のアップでしたので
別撮りボディダブルのインサートかもしれませんけど
他の方々はチャンとセルフでしたね

図書館司書のアリスは恋人となかなか上手くいけてなく
図書館で悩んでいると
ウサギが登場してワンダーランドに
そこで性の体験や見聞を通して

こっちの世界にに戻って彼とめでたく肉体的の愛を確かめ
というアリスの性の成長物語でしたです

アリスが小さい扉を抜けるために薬を飲むと
体だけ縮みます、そう服は小さくならないので
大きな洋服を掻い潜って全裸のアリスが出てきます
いやよく演出されていますが
彼女が身に付けたうすべりの布はご都合でしたねぇ

ハードコアポルノなのにミュージカル映画として
十分に通用するし、役者さんもポルノ界の人なのに
ダンスに歌に対応出来てる
アメリカのエンターテインメントの奥の深さに
脱帽してしまいました。

2003年に発売された米盤のDVDでの視聴でしたが
かつて日本ではボカシだらけのVHSが発売されていたようですが
ポルノとしては今じゃ薄めですが、ミュージカルとしては
クオリティが高いので日本でもDVDを発売してくれないかな?!

女渡世人 おたの申します

2012-04-28 22:20:04 | 邦画
1971年製作、東映京都作品
寿引退を表明する直前の藤純子さんラス前の作品
脚本に笠原和夫、監督が山下耕作
当に、東映さんのロゴみたいな
黄金のトライアングル
もう傑作としか言い様がないけど

主人公の女渡世人は一匹狼、
日陰に咲いた一輪の花なんですが
ヤクザ映画の世界を借りて、この映画の直前に
「博奕打ち いのち札」でメロドラマを作ってしまった
笠原さんが、この映画で初めて女渡世人に
劇中で愛の告白するという
恋愛ドラマと

サブストーリーには、擬似ではありますが
母子の情愛を
母子草のために三益さんをキャスティングですか
擬似親子関係の渡世の世界に
実親子のしがらみや葛藤を組み入れるってのは
ヤクザ映画の末期になったということでしょうか

笠原和夫脚本の科白がいいですね
純子さんの「待ってください。
こんな情けない男を殺しても弟さんは喜びはしません。
私は、あんたに 赤い着物を着せたくない!」
なんて正々堂々とI love you と言ってるし

文太さんだって 「姐さん、やくざは日陰の花だ。
日陰の花が日向に咲こうとしたって、
てめえがつ らくなるだけですよ。姐さんの花の美しさは、
あっしが見てます、知ってます。」
これもI love you too ってることですよね

更にコメディリリーフの南利明さんの
「冬のカエルは考える(寒ガエル)」ってのは
アドリブかもしれませんが
一人モニター見てて笑いこけてました。

結局日陰の花は堅気の人々にはうけいれらず
ヤクザの世界にはドスまで向けざるをえなくなり・・・
カタルシスの殴り込みの殺陣が凄絶で
藤さん珍しく血みどろですが
振り回すドスが見てるこっちにもその重さが伝わってきてました
いや寿とはいえ惜しい女優さんを東映さんは
失うことだったのね
実質ポスト藤純子の映画を数本製作しても
コケまくった意味がヨークわかりました。

スマグラー~お前の未来を運べ

2012-04-27 22:53:10 | 邦画
今日27日にリリースされた「スマグラー」と
リンチの「ロスト・ハイウェイ」のBlu-rayに
「青春H2」シリーズ後半の5本と計7本を予約していたのを
購入して来ました。
更に5月2日のリリースには3本ほど予約してますので
これで今年のGWは大丈夫でしょうか
ってか映画館でも少しは見ておかないと・・・
でも映画館では食指動くようなのが公開されてないなぁ

さて早速「スマグラー」を視聴
なかなか面白かった
真鍋昌平さんの漫画が原作だそうですが、原作は未読
最近は漫画原作の映画化が多いですよね
若者の活字に接しないどころか
漫画離れも進んでる樣なのに映画は漫画原作に頼ってる
というかこのGWでも観客動員がのぞめる
本命の二本、お風呂と兄弟の原作も漫画とか

閑話休題、「スマグラー」ですが
スマグラーってのは運び屋のことだったのね
普通運び屋といえば、トランスポーターですが
スマグラーってのは死体搬送とその処理がお仕事ですか

登場人物のキャラがみんなよい具合
特にヤクザの高嶋兄のキャラがもうサイコー
妻夫木クンいたぶる時の演技が完全に逝ってた
高嶋弟が演じても多分違う意味で逝った演技だったかな
なんて見てて思わずほくそ笑んでる自分がいた。

この高嶋兄のキャラに比して
ヤクザの親分の島田洋八さんのキャラが
もう子分を含めてみんなギャグになっていて
自分としてはあんまりスキくない演出だったけど
高嶋兄の逝ってる演技と対極になってるンでしょうね、きっと

満島ひかりさんはやっぱこういうツンとした役が似合ってる
チャイナの殺し屋の背骨の安藤政信の動きってのは
本物でしょうか?
永瀬さん、妻夫木クンを完全に食っていましたねぇ

石井克人監督はやっぱ手堅いお仕事をしますね。

イン・ザ・ダークネス

2012-04-26 23:38:03 | 洋画
相変わらずのお姉ちゃんが拉致される映画
と言っても最新作?
アメリカ盤のBlu-rayの予告には
「モールス」に「アリス・グリードの失踪」が入ってましたけど
原題は「and soon the darkness 」
1970 のイギリス映画「女子大生 恐怖のサイクリングバカンス」
という日本未公開でテレビ東京でOAされただけの映画の
リメイク作品

実はアンバー・ハードさんが出演してるということで
『DVD NAVIGATOR 』というキネ旬が出版してる
レンタル業者さん用の専門誌の先月号には発売予定が告示されており
是非見たいと思っていたら
ビデマでアメリカ盤のBlu-rayをみつけた

日本だとDVDで3990円、アメリカ盤だとBlu-rayでも2990円
なら買っちゃえと
言うことでで早速視聴

オリジナルは見て居ないと思いますが
リメイクはゴアさもグロさもエロさも無い映画でしたが
2010年時点でアンバーさんはこの映画で
プロデューサー補として名前がクレジットされてる
「ドライブ・アングリー」の前ですよね

アルゼンチンの田舎町をチャリンコ旅行するヤンキー娘二人
その内の一人が行方不明になり
アンバーが一人で見知らぬ町で行方不明の一人を探して歩く映画
怪しげなお兄さんが親切に・・・

なんだろうなこのゴーストタウンの白さは
怪しい人が怪しくないというセオリーですが
ホラーではないし、ミステリーでもなく
緊張感もなく90分続く映画ですが・・・
そうですねこれはアンバー・ハードさんを見るだけの映画

アンバーさんのもう一人の相棒にオデット・ユーストマン
彼女を見るだけの映画でもあるのですけど
拉致されてから死んでしまいます

2010製作、アメリカ映画
マルコス・エフロン脚本・監督作品
アンバー・ハード、オデット・ユーストマン、
カール・アーバン主演

日本版のDVDはアース・スターエンターテインメントより
5月25日発売予定

NAKED ネイキッド

2012-04-25 22:53:55 | 洋画
この映画がニューセレクトの寄せ集めシリーズ「NAKED」の
記念すべき第一作になるのですね
昨日ここのブログに書いた「NAKED マンハンティング」は
スピンオフとして日本のVシネ「マンハンティング」シリーズへと
発展していってます
ま、所謂王道の"人間狩り"映画
それも女性を拉致してサバンナというか草原に放ち
男がその女をボウガンやライフルで狙う

拉致され草原に放たれるお姉ちゃんはこの映画では
生まれたままの全裸スッポンポンで放置される
これまた王道中の王道

ただオープニングで一人、
ストーリーの展開で主人公のお姉ちゃんが一人
と数は少ない、更にスッポンポンの演技が求められるので
狩られる女優さんお二人の質は我慢ですねぇ

ってか、保安官の奥さん役や主人公の同僚ストリッパー役の
方たちの質もやはり低予算ですねぇ
でもお話しは108 分という長めの尺ですので
途中多少だれだれですが
オチの意外性を含めてそれなりに見られる映画でした

2007 年製作、アメリカ映画
トム・エバーハード 監督作品
トム・エバーハード クリスティーヌ・バスケス製作
トム・エバーハード、クリスティーヌ・バスケス脚本
ダニエル・デ・ルカ、ジョー・マンテーニャ、
ロナルド・デュカス、リサ・ボナーノ出演

NAKEDマン・ハンティング

2012-04-24 22:48:12 | 洋画
2、3日前に見た「汚れなき情事」で
スペインからの転校生を演じていた
マリア・ヴァルヴェルデがちょっと気になったので
ググって彼女の作品を探してみて

このスペイン映画「NAKEDマン・ハンティング」を
GEOさんからレンタルしましたけど
アルバトロスの子会社ニューセレクトから
同工異曲の作品を集めてシリーズ化されていたので
第一作の「NAKEDネイキッド」も一緒にレンタルしました。

で・・・こっちから先に鑑賞
ラストはびっくりドンキーのスペイン映画
76年製作のスペイン映画「ザ・チャイルド」が元ネタかなぁ
(ネタばれスマソ)

主役の男が車で長距離走って恋人に会いに行く途上
ガソリンスタンドで若い女の万引きを目撃し
スタンドのトイレでその女に誘惑されて・・・
気づけば財布を掏られ
追いかけてる最中に車が狙撃され脚まで撃たれて

逃げ惑ううちに先刻の女に出逢い
更に狙撃される
逃げた先で警官に捕獲される二人
この警官が犯人かと思ったら、、呆気なく狙撃射殺されて・・・

一体何故に狙われ、誰に狙撃されてるのか
見てるこっちも登場人物と同様わけわからない展開で
追いつ追われつの緊張感があって
主役のお姉ちゃんヴァルヴェルデの好演もあって
結構退屈せずに見られる映画でした
がある意味呆気なく殺されちゃうけど

先に書いちゃいましたけどオチが秀逸な映画ですが
スペイン映画としてはエロさとグロさは不足してますけど
面白けりゃそんなものはいらないですよね

2007年製作、スペイン映画
ゴンサーロ・ロペス=ガイェゴ脚本・監督作品
レオナルド・スバラグリア、マリア・ヴァルヴェルデ主演

スコーピオンキング3

2012-04-23 22:37:01 | 洋画
「ハムナプトラ」からスピンオフしたシリーズの三作目
日本では未公開でDVDスルーですが
一応Blu-rayでも発売されてる

主演は「ハムナプトラ」や「スコーピオンキング」での
ロック様じゃないンですね
そんな訳でDVDスルーなのかも知れませんが
監督は「デスレース2」のロエル・レイネですから
それなりに見られる映画ではありましたけど
彼はシリーズものの二番手、三番手の監督で
その作品は日本ではなぜかDVDスルーの憂き目にあう

なんかねぇ忍者まで登場してくる
西洋チャンバラ映画の域から脱出してなくて
元々は古代エジプトの話だったような記憶があるけど
今回はなんかタイのジャングルでのお話しなような

象の戦車とか寺院みたいなお城での戦闘とか
火箭も飛び交い、古代ローマの戦闘馬車が活躍してたり
ビリー・ゼインやロン・パールマン率いる軍隊の幹部将校?
の服装がセンチュリアンだったり
と、もうなにもかもいっしょくた
ってか映画の美味しいところから目一杯パクってしまいました
そんなアクション映画

先にも書きましたけど忍者が登場したのには
もうぽかーん!!
背中に吊るしたスゥオードはどっから見ても日本刀仕様、
アクションも所謂アメリカ映画に登場するNINJYAですね
せめてもの救いは手裏剣を投げなかったことくらい

ヒロインのお姉ちゃんがこのタイみたいな王国の姫で
あろうことかさらに忍者軍団の頭目でアクション見せてくれるし
劇中では死者の書で蘇った金髪姉ちゃんとの
キャットファイトも見せてくれる

ヒロインとスコーピオンキングはハッピーエンドで
マサイアスはまた王として国を統治するとこで・・・

2011年製作、アメリカ映画
ロエル・レイネ監督作品
ヴィクター・ウェブスター、ロン・パールマン、
ビリー・ゼイン、ボスティン・クリストファー出演

戦火の馬

2012-04-22 20:52:26 | 洋画
そうなんですよちょっと油断というか
自分はちょっと失念してた
「ヒューゴの不思議な発明」のとき、どっち見ようか
っt「ヒューゴ」見てからこの映画を見るのを忘れていた
先週の金曜日で東京のシネコンでの公開は
すべて終わってしまったようで
唯一銀座シネパトスで日中のみ公開してたので
雨の降らない日曜日の昼下がりツレと見に行きました。

いや不覚にもラスト泣いてしまいましたけど
イギリスの児童文学が原作だったンですね。

第一次大戦のさなか生きた人々と馬のお話しを
スピルバーグが製作・監督してる
もう泣かせ感動させる映画を作ったらあかんでしょ!

イギリスののどかな農村で
一頭のサラブレッドが産まれるところから物語は始まる
その出産を遠くから眺めてる少年がもう一人の主人公ですが
この物語は馬が主人公ですか

このサラブレッドの数奇な運命ですが
偶然の為せる技なのか主人公の父親が農耕馬の変わりに
この馬を買って来て、少年が馬を農耕に使います
この時の鋤を使うシーンが、

この馬が大砲を運ぶシーンに繋がるけど
馬がいろいろ芝居するんですね
黒馬に馬具を着けさせたり、俺が交替するとか
見てて余りの芝居巧者なのでCG処理かと・・・

でも調べたら10頭以上の馬を使い分けて撮影したとか
でも戦場でクリーク走り回り、緩衝地帯で鉄条網まみれのシーンは
実馬だとアメリカ動物愛護協会が黙ってないよねぇ

馬だから戦場では敵の所有にもなるし、味方のものにもなる
ここいらが現実的で良いよね
軍は馬を買い上げるけど、
今時大戦でも日本軍は馬は数百円かかるが、
兵は一銭五厘で召集できると言っていたとか

ラスト泣いたと書きましたが、
分かっていてもフクロウの笛のシークエンスで泣かされた
あの時馬の安楽死で拳銃向けた軍曹って
「アリス・グリードの失踪」のエディ・マーサン
だったのねぇ

戦場はヨーロッパ大陸ですから
軍馬はドーバーを舟で渡ったわけですが
主人公も馬と一緒に除隊してドーバー海峡を
再び舟で帰還したのでしょうか?
そうなんですよね、第一次大戦では毒ガスが使用されていたとか

2011 年製作、アメリカ映画
スティーヴン・スピルバーグ製作・監督作品
リー・ホール、リチャード・カーティス脚本
ジェレミー・アー ヴァイン、エミ リー・ワトソン 、
デヴィッド・ シューリス、 ベネディクト・カン バーバッチ出演

女渡世人

2012-04-21 23:17:46 | 邦画
4月20日に東映ビデオから発売された東映旧作DVD
MUFGのカードCMで娘さんの寺島しのぶさんと共演されてる
富司純子(当事 藤純子)さんが東映でヤクザ路線の一角を担っていた
というか寿引退の年に製作された「女渡世人」と
「女渡世人 おたの申します」の二本を購入

早速「女渡世人」を鑑賞
「緋牡丹博徒」シリーズと「日本女侠伝」の後塵映画
ですが結婚引退が決まりシリーズとしては2本で終わった
ってかこのシリーズでも「日本女侠伝」と同じように
シリーズ通して同一のキャラクターではないンですね

兎に角売れてるうちに稼げと
本田達男の脚本は長谷川伸の「瞼の母」と
「関の彌太ッぺ」のシノップスをまんま
1本の映画にして仕舞うという荒業、

任侠の世界に生きる一匹狼の藤さんが瞼の母を捜し
鶴田さんが実の娘を信州の祖父母に預けるのを藤純子に託す
そういう二組の親子の愛情人情劇なのですが

いわゆるヤクザ社会ってのは
疑似親子の関係で成立する社会ですので
主役が肉親と疑似親子の間の葛藤させても仕方ないってことで
肉親の情愛にのみスポットを当てたのは本田達男の慧眼ですし
長谷川伸のこの二つの戯曲は正にうってつけ

が職人小沢茂弘がアッサリ撮り過ぎて
世間の評価は「女渡世人 おたの申します」の方が高いですが
人情話として見るにはこっちの方がよく出来てる
と思ってるのは私だけ?

汐路章さんの悪ヤクザの代貸の斬られ様が
親分の遠藤辰朗さんよりよかった

1971年製作、東映京都作品
本田達男脚本、小沢茂弘監督作品
藤純子、鶴田浩二、木暮実千代出演