538ねん。

プログラムピクチャーとごみ映画を懐かしく語りたいなと・・・

悲愁物語

2009-08-28 23:16:16 | 邦画
昭和52年三協映画制作の映画。
監督には日活を馘首になった鈴木清順が10年ぶりにメガフォンをとる
脚本には大和屋竺を
馘首問題になった「殺しの烙印」コンビが
松竹のロゴでよみがえったようで
さぞや映画館も満員御礼かと思ったのですが

併映が「雨のめぐり逢い」
なんか1週間でコケたとか・・・
一般受けしなかったんですかねぇ

私には面白かったですが
普通に見るとこの映画破たんしちゃってると思える

しかし、こんな破たんなんてB級映画じゃざらでしょう
前半は白木葉子が主役
後半は江波杏子さんに攻守交替したと思えば
登場人物にも、シノップスにも整合性はあるし

清順さんのカラー映画の色使いが
随所にみられたし
野呂圭介さんが白木葉子ヲタ(当時ヲタなんて言語はなかったですが)
派手なスーツに花束もって
あちこちに無意味に出没
最後はゴルフネットにくるまれて吊るされて・・・
もう日活清順映画になくてはならない俳優さんが
でてくるだけでうれしくなってしまいます。

原田さんは原田さんで岡田さんとの乱闘で
血糊で顔つくって悪ノリしてるし

でもやっぱ、この映画は江波杏子さんにつきるんでは
サイン色紙を包丁で切り刻む姿に堪能させられました。

Emanuelle and the White Slave Trade

2009-08-27 10:20:39 | 洋画
前記事にした「Emanuell in America」http://blog.goo.ne.jp/morkohsonimap/e/2ba7e15f6c3f1a457b253ec6e955b5fc

の、続編にあたる作品かしら
製作年度らして

ということで、ジャーナリストエマニュエルのお話

まずは友人スーザンとマフィアへのインタビュー
って、友人スーザンがこれまた色情狂?
車の修理工場で
修理工にスカートの中をチラ見させて
いきなりのFuck開始

そんなスーザンとマフィアのボスと北アフリカに旅行
そこで気球にのったり
サバンナで動物見学したり
スザンヌと全裸でとびまわったりと
なぜか観光映画と化してしまう

もちろん二人のレズもありの
ボスたちとの絡みありーのなんですが
これで30分は尺を消化

で、空港でふと見てしまった
白人女性とお金の交換風景

そこから白人ティーンエージャーの人身売買を探るエマニュエル
ジッポー型のカメラ駆使して
人身オークションを盗撮

伯爵夫人の娼館にしのびこんでみたりと
あいかわらずの展開

ラウラ・ジェムサーが強姦(や)られたり
和姦(や)ったりして焦点の見えない物語は展開していきます。

ラストは船に逃れたエマニュエルが
船賃代わりに船員たちの前で服の前をはだけます。

確かこのシリーズもう1本あったような
それにしてもそれはジョー・ダマトがあえて
この作品と2本撮りした感が否めなかったような記憶がどっかにあるのですが・・・


帝都物語

2009-08-25 23:31:42 | 邦画
荒俣宏さんが書いた伝奇小説を
実相時昭雄監督が映画化
脚本は林海象。
原作を簡潔にそして映像化しやすくしてるのだけど

原作の持ってる人間がちょと描き切れてない
というのか主人公の辰宮洋一郎を石田純一さんが演じてるのですが

悪の加藤保憲演じる嶋田久作さんの怪演に
すべての役者さんがくわれちゃってますよね
勝新太郎を筆頭に平幹二郎、高橋浩治、西村晃、寺田農、中村嘉葎雄、宍戸錠
桂三枝、坂東玉三郎 、大滝秀治さんと
錚々たる役者陣がみな
嶋田さんに食われちゃって

SFXだって嶋田さんに食われてる
食われていなかったのは
セットをきちんと組んだ銀座の街並みでしょうか

森鴎外は一応医者にしてましたが
軍服着てませんでしたねぇ
泉鏡花さんがでてきてましたけど
昭和ひと桁に活躍した文士さんだったのか

平将門ということで神田明神全面協力のロケだったようですが
ラスト華吹雪の階段
って神田明神の裏階段にしては
広すぎるような・・・
なんて細かい詮索は抜きにして

ちょっとSFXには不満の残るのは仕方がないとして
一応2時間強の尺
飽きさせない映画でした。

ホテル背徳蘭

2009-08-24 23:24:46 | 洋画
ドイツ映画らしいが
日本語版の方で見たのですが
ちょっと意味不明な映画になってる

エロ映画としても中途半端。
ミステリー映画としても中途半端。
文芸映画としても中途半端。

現実と幻想。夢かうつつか幻か
っていうシーンの積み重ねの中に
男が描く女への幻想と妄想をからませて
芸術映画のように意味不明というか
結論というのか、シーン未解決のまま
映像を紡いでラストでそれを
まとめてめでたしめでたし
と監督さんはしたかったのでしょうけど・・・

ほとんどのシーンが未解決のまま
シノップスだけを解決させてしまってますのがトホホ

女二人つながりの説明もなく
元CIAののぞき趣味のおっさんが何で登場してるのか
これまた意味不明

観客が消化不良を起こしてる以上に
絶対製作側のほうが消化不良おこしまくってるんじゃないのかなぁ
それでも作品として市場に堕してしまうのですから
興業の世界って恐ろしい

観客の消化不良って
わけわかんな映画異常に
女優さんたちが全然美人じゃないってところが一番おっきい
ということ(汗
日本版DVDのジャケ画像のおねえちゃんたち
全然でてきてないものねぇ(汗

関東テキヤ一家

2009-08-23 23:42:49 | 邦画
こんなことを書いてしまうと
年齢がばれちゃうけど・・・
この映画が公開される直前に、当時人気のあった
深夜TV「11PM」の大阪読売テレビ製作で
菅原文太と鈴木監督が
今でいうプロモーションをやったんですよね

文太は主題歌歌ったり
まだピラニアという軍団を組織してませんでしたけど
いわゆる斬られ役として
擬闘というか殺陣を生スタジオで見せてくれていたのが
川谷拓三!!

このときはじめてコンドームに血糊いれて
斬られた瞬間左手でコンドーム破って血糊を散らす
という技を披露してたのを

なんで鮮明に覚えてるのかわかりませんけど
そんなこんなで
このシリーズは好きでしたね

テキ屋というのはお祭りとかの露店商のこと
ヤクザではなくて、まっとうな商売人なのだが
文太さんは九寸五分を懐に呑んで商売に出る

親分というか帳元さんはキレやすい文太を心配して
ドスに封印を・・・

しかし、シノップスは義理と人情を薄くした
ヤクザ映画ですよね
旅は啖呵売のたびではありますが・・・

菊水の親分の命を取られての殴り込み

テキヤは無職(ぶしょく)じゃねえ
れっきとした商売だ

と言いながら大木実の帳元さんも長ドスで
同じ女帳元さんを演じる桜町弘子さんも拳銃片手に
殴り込みです

やくざ映画の情感と所作を省いて
ドライなヤクザ活劇を
ということで、舞台をテキヤ世界において
鈴木則文が国分勝という
また新しいヒーローを生み出した。

零戦黒雲一家

2009-08-22 23:27:57 | 邦画
昭和37年の舛田利雄監督作品。
江崎実生さんが助監督についてらっしゃるんですね
石原裕次郎に二谷英明さんが主役で対立する映画。

日活が総力をあげて作った裕次郎映画ですが
ある意味群像劇になってるし
娯楽映画として作ってるけど
反戦が裏打ちされてる。

普通に映画が2,3本つくれるくらいの
悪役陣が顔をならべてるのが
ちょうど邦画最盛期ならではですよねぇ

零戦飛ばしてるし
空中戦もミニチュア飛ばしたり
米軍の編隊飛行や、空爆の火薬の量も半端なく
きちっとした娯楽大作にできあがってる

近藤宏、内田良平、高品格がいい味だしてましたね
井上昭文さんもよかった
通信兵役の天王寺虎之助さんが赤フンで頑張っているのですが
ラスト、この赤フンが生かされるとはおもってもみなかったです。

渡辺美佐子さんが若いしきれいだった
裕次郎さんと役の上で絡まないのね

二谷さんの恋人という設定だったけど
ムリヤリ登場させるのがすごいですね
おかげで井上さんの演技が光った。

この時代から戦争映画撮らせたら
キチっとした映画を作れる舛田監督の手腕を
活かしていたのは
日活悪役陣の楽しそうな演技だったようです
主役二人のキャラを集団で食いまくっていましたものねぇ。

恐怖女子高校 女暴力教室

2009-08-21 01:45:37 | 邦画
女番長(スケバン)シリーズで
杉本美樹と池玲子の二人をブレークさせた
鈴木則文監督が
女番長たちの活躍の場を町中から
学園という閉鎖社会にその舞台を移して
新たなシリーズを開拓した

と、言っても暴行・リンチ・タイマンと基本シノップスは
入れ物を古い革袋から、新しい革袋に変えただけ

人物相関も対立も設定は同じ
なんですが、タイトルが変わると見ちゃう
というこの観客を炊きつける心理作用って
やっぱ映画の持ってる妖しい魅力なのかもしれないし

毎回観客の期待を裏切らない鈴木監督の
映画は娯楽だ
という徹底的なその創作意欲なのかもしれない。

三浦夏子さんに惹かれた
「女番長ゲリラ」にも出てらしたようで
もう一回見直さないといけないですよね

薄幸の感じがよかったですが
どっから見てもホステスさんの着物姿には
高校生には絶対見えないですよね
って、杉本さんにも、池さんにもそれは言えるのですけども

詮索するとキリがないけど
東映京都製作で神戸が舞台なのに
でてくる人物がすべて関西弁じゃないんですね
スケバン啖呵は関西弁じゃ切れない
ってことだったのかしら

もうひとつ詮索させてもらうと
成瀬正孝さんはどっから見ても
熱血教師に絶対見えないなぁ

そしてラストはどこに消えちゃったのか
恋人強姦されてどっかにいってしまった

ラスト立て看の前でパンツ1丁で仁王立ちする
杉本美樹さんはカッコよかったですね。

名和さん女たらしの演技
こういう役はこの人の右に出る役者さんはいない。

あゝ一軒家プロレス

2009-08-19 23:58:51 | 邦画
5億円かけてAV企業のソフトオンデマンドの社長(当時)
高橋がなりさんが勢いだけで作っちゃった映画。
したがって興業のラインになかなか乗っかれなかった

テリー伊藤さんがGプロデューサーしてるんで
興業に乗っかれなかった
っていうのもなんとなく胡散臭さを感じましたけど

映画的には無駄なお金をかけすぎたような気もしないでもないですが
一軒家プロレスって
映画的にはマイホーム
それもなぜか爆破までしてましたが
あれじゃないのね

ほとんどお金かけたのはお城
この城のような一軒家でプロレスバトルをくりひろげる

ちょっとグロでバイオレンス過剰
アクションはワイヤー多様ですね
橋本真也さんまで吊ってましたから
ワイヤー支えてるスタッフさんもたいへんなようですね

ソニンが上半身脱いでます(って背中ですけどこちらには・・・汗
しかし、あの噛みつきシーンは意味不明ではありますが
恋愛感情の変形なのでしょうね
きっと

ってかソニンは映画初出演だと思うのですが
この映画では拾いもの
このあとほとんど舞台女優になっちゃいましたものねぇ

人魚病のウロコはある意味目をそむけたくなるような
見たくないですねぇ
皮膚をはがし取ると鱗がでてくるとこは・・・

ラストはアポーンでした。

ICHI

2009-08-15 23:12:56 | 邦画
基本的に女剣戟が好きですので・・・見ましたが
映画館で見るチャンスを失ってまして
ようやっとDVDで見ましたが

座頭市自体志母澤寛のエッセイにチラっとあったものを
勝新があんだけ有名にした遺産を
女性版に置き換えて

本は女性が書いてるんですね
シノップスは「用心棒」に「はなれ瞽女おりん」のリスペクトでしょうか
女盲目ということで瞽女にしたのは正解ですね

津軽三味線とか歌とか現代的にアレンジされて
瞽女の持つ哀愁が薄くなってるんですねぇ
ま、そっちがメインじゃないから

チャンバラはこれも最近のというか
女剣劇の傾向でしょうか
ひとり斬るのに何カットも使って
殺陣の下手さをカバーしてるんですね
そういう意味では「あずみ」の上戸彩の大団円は失敗でしたけど・・・

失敗といったら大沢たかおのこの映画でのキャラですね。
幼少のトラウマで抜刀不能な剣術家
決闘シーンでのあな演技は
鯉口なんて簡単に切れるでしょう
あんな刀が抜けないなんてありえない

獅童さんと力さんは鉄板のキャラですねぇ
あの二人じゃいくら居合の達人のお市でも斬れないですよねぇ

目の見えない市といえば「めくらのお市」
タイトルからして絶対ニッポンじゃDVD化は無理ですよね

それにしても、OVとはちがい
資金がある程度潤沢だとちゃんとした時代劇ができてしまうのですね
さすが時代劇日本
配給権がWBにはちょっとびっくり!!

エロチック・ゲーム

2009-08-14 22:41:38 | 洋ピン
イタリア映画お得意のエロ映画
いわゆる洋ピンですね
83年制作。

まずは自慰してる女性をのぞいてるシーンから始まります。
亡妻そっくりな義妹なんですが
肉体関係はないという

で、義妹は毎夜身もだえてるわけで
それを壁に作ったのぞき穴から

もうアブノーマル
で、男のいとこが大学教授を連れてくる
その教授をことあるごとに全裸で誘惑するメイド

教授はメイドよりも男の義妹に一目ぼれ
なんとか恋を成就したいと・・・

いとこはなんか童貞みたいで
使用人の娘の誘惑に戸惑いながらも
恋におちていく

三者三様の色模様をからませて
それぞれ恋を成就させるのではありますが

ラストはいとこが彼女の自慰を覗くという
映画オチまで

ハダカ満載で90分弱の尺を
ストリーはあって無いようなものですが
こういう映画を作らせるとイタリア映画は
ちゃんと見られるモノを作ちゃうようです。

時間つぶしにはちょうどよかった。