538ねん。

プログラムピクチャーとごみ映画を懐かしく語りたいなと・・・

黄金を抱いて翔べ

2013-04-17 01:21:40 | 邦画
昨年の夏に劇場公開され、この4月2日にDVDが発売されたけども
公開時から劇場に足を運ぼうとあんまり思わなかったし
DVDが発売されてもレンタルに手をのばすこともしなかったけども
月も半ばになるとねぇレンタルに新作は並ばなくて
セットレンタルの1本としてチョイスしてきた

時間潰しには尺が2時間強と長い目だったけども
高村薫さんの原作がよかったのか、それなりに2時間見続けられた
ただ、原作未読なのでなんとも言えないけども
銀行の地下金庫の金塊強奪のメインストーリーに
人物のキャラ設定の意味合いもあるのだとは思うけども
サイドストーリーがとっちらかり杉た気がして

北朝鮮のモモちゃんの銃撃戦は要らねえだろう
いくらなんでも町中でサイレンサーつきはってか
マシンがンまで撃つのは現実味がありゃしないし
過激派はなんで妻夫木クンの職場を知り得ていたのか
ってか田口トモロヲさんのつけ髭変装自体がリアリティ全くありゃしない

妻夫木クンとか西田さんのオチは見えてましたし
ちゃんとしたバックボーンがわかるようになっていたりと
サイドストーリー的にはチャンミンもよくわかるけど
浅野さんのバックボーンが不明だよね

なぜに金塊を奪おうと画策してるのか
妻子もあってね普通に生活してるのにねぇ
ってか妻子殺された現場であんだけ泣き叫んでたのに
ケロッと独り者に成ったら気楽だとかねぇ

大阪が舞台なのにコテコテの大阪弁を喋ってたのは桐谷クンだけだったねぇ
他の人は殆ど関西の訛りがなかった
ま、下手な関西弁しゃべられるよりは台詞としては聞きやすかった

それにしてもこんだけ男の役者を揃えて
チャンミンまでキャスティングしてるのは
男の映画の仮面をかぶってるけでも
明らかに客層は女性層を意識しての企画だよね
だからかなぁ死体と言うか暴力描写にしても
井筒監督にしては甘めだったよね血糊も少ないし

そう言う意味では映像的にかなり面白くは感じなかった
ってか製作自体がエイヴェックスだしね
安室ちゃんの主題歌にしてもエイヴェの商売だしね

2012年製作日本映画、松竹配給
井筒和幸脚本・監督作品
妻夫木聡、浅野忠信、桐谷健太、溝端淳平、チャンミン、
田口トモロヲ、鶴見辰吾、西田敏行出演

ふがいない僕は空を見た

2013-04-14 01:12:57 | 邦画
昨年の11月に公開されたR ー18指定の邦画
こう言った傾向の映画は劇場では見ないのでDVDの発売を待っていた
大体こう言う傾向の映画で2時間20分は長いってのもあったけど
まずはそうですねこれは18禁指定されてるけども
そして田畑さんの体当たり演技ばっかがフューチャーされてるけども
エロな傾向の映画ではなかったでしたねぇ

確かにオープニングから 永山絢斗クンと田畑智子さんのファックシーンでしたし
劇中でもお二人の絡みシーンが数回設定されてるけども
それは物語の進行のファクトとして必然のシーンであるだけで
女性監督が撮ってるからではないけども
男性観客がそう言った傾向の映画に求めるエロチックな表現ではなく

人間が生きていくなかでの閉塞感から逃れるためだけの性的な関係をも含めつつ
この世の男と女の性的営みによって新しい生がこの世に存在しうると言う
根源的な問いかけの映画だったような

しかし、エロ目的で見はじめて
それがエロ映画ではないとわかってもグイグイと
映画に引き込まれて行って2時間あっという間に過ぎ去っていた
役者さんとしてタナダユキさんは杉Jさんの映画で存じあげていましたが
監督さんとしての力量に改めてビックリさせられました

原作は相変わらず読んでないですけど脚本の 向井康介さんもうまいよね
永山、田畑お二人の性交渉シーンの時制もテレコにさせてても
ものすごく分かりやすいし

ってかてっきりこの二人が主人公だと思っていましたけど
人はなぜこの世に生まれて来たのかっていうテーマで言えば
永山クンの同級生が主人公になっていたりと
一筋縄では語ってくれていない映画でした

人間の生を語る上で現代に生きる我々の抱えてる
様々な問題を登場人物が背負っていてる訳で
貧困にあえぎながらその日に食うことさえままならないのに
バイト先で期限切れの弁当を捨てたりしても
レジにいて目の前のチョコをがめずにレジを通したりと
人間の矜持を捨てない 窪田正孝演じるキャラがいいよね

神社でボソリと言う原田美枝子の
神に祈る「どうかこの子をお守り下さい」ってのと
出産を手助けし生まれて来た男の子の股間を見て洩らす永山クンの
「厄介なものをつけて生まれて来たな」っていう台詞が
この映画のすべてを語っていたような

いやいい映画を見させてもらいましただ

2012年東京テアトル製作日本映画、東映配給作品
窪美澄原作、窪田正孝脚本、タナダユキ監督作品
永山絢斗、田畑智子、窪田正孝、小篠恵奈、
田中美晴、三浦貴大、銀粉蝶、原田美枝子出演

相棒シリーズ X DAY

2013-03-28 22:41:55 | 邦画
日本のTVドラマは殆ど見ないのですが
なぜかテレ朝の「相棒」は殆ど欠かさずに見ている気がするし
その関係でTV局製作の劇場用映画もあんまり見ないのですが
「相棒」はスピンオフ含めて三本の劇場版映画は見てるよね

と言うことでようやっと見に行って来ました「相棒」スピンオフ映画第二弾
スピンオンフと言うことで今回の主役は捜査一課の伊丹刑事
彼だけじゃお客さんは呼べないということかってか
相棒としてサイバー犯罪捜査課の刑事岩月役の田中圭が

サイバー犯罪ということで専門知識のために元はサラリーマンの転職組と言う設定に
現場叩き上げの伊丹刑事とは水と油の関係であるので
岩月が警察官として自覚していく成長物語にもなってるシノップスは
それなりに退屈しないで見ていられる

また監督が東映リーマン監督橋本一なので
TVシリーズもたくさん手掛けているので「相棒」の世界観を熟知してるんで
安心して見てられるし、
鑑識の米沢さん、大河内監察監、角田課長といったレギュラーに
イレギュラーの陣川警部補まで顔を出す賑わい

ってか右京さんまで顔を出してTVファンへのサービス満載な映画なのですが
扱ってる内容がいつもTVで扱ってるような権力の闇なのと
内容的にTVでの2時間枠みたいな映画なので
敢えて劇場版でなくてもよかったかなぁ
と言うのが見終わっての正直な感想です

でも先に書いたようにレギュラー陣が総出演で
彼らキャラの安定感を安心して見ていたのですが
角田課長の聞き込みでのエグさはチョイ意外だった
さすがノンキャリアで組対五課の課長まで登り詰めた人だけあるな
ってことで三作目のスピンオフがあるとしたら
山西惇さんだろうなと、思わせるのだけども

2012年東映製作、日本映画
櫻井武晴脚本、橋本一監督作品
川原和久、田中圭、国仲涼子、田口トモロヲ、別所哲哉出演

夢売るふたり

2013-03-24 23:18:36 | 邦画
3月の公開映画触手が率先して動くようなものが
更に月末にいくつかレンタルしたいDVDがあるものの
セットレンタルには数量が足りなくて物色してたら
邦画の新作の棚にこの映画のBlu-rayがたった1本あったので

西川美和作品なら見てみるか
大体女性目線で女性の好むような映画はなんてねぇ
っていきなりヘルス嬢役の安藤玉恵さんの
おっぱいもろだしでのファックシーンが出てきちゃいました

火事でお店を失った夫婦が結婚詐欺で再出発の
開店資金を稼ごうというお話だということは幾ら情報入れない私でも
それくらいは知っていたけども
なかなか面白いお話しでそれなりに退屈せずに2時間13分見られました

ってか松たか子さんと阿部サダヲさん夫婦のキャラクターってのも
大いに寄与してるのは否めないけども
阿部サダヲに詐欺られる女性の人生がいいんだよね
ま、西川監督色んな女性たちの人生を詰め込み過ぎではあるのですが

先に書いたデリヘル嬢と、巨体を生かしての重量挙げ選手の江原由夏さん
お二人の演技が実にいいと言うか、西川監督の人物造形が素晴らしい

騙されると言うか主人公たちが詐欺を働こうと言うきっかけを
作ってしまう不倫女性に鈴木砂羽さん
阿部さんとは鈴木さんの映画デビュー作「愛の新世界」で共演されてた
そういや「愛の新世界」は今年4月にBlu-rayが発売されますよね
日本初のヘアヌード映画と言うことでしたよね

そうだよね木村多江さんがハローワークの窓口だけの役で終わるきゃない
と言うことで、彼女が逮捕のきっかけになるのかと思うような展開でしたが
田中麗奈さんだったのね
ってか鶴瓶の私立探偵ステレオタイプ杉で背中のくりからもんもんは
要らないやろ

火事ってトラウマにならないのかしら
と松さんが札束をガスレンジで燃やすときに思ったけど
後、ちょっと突っ込ませて貰うと
阿部さんと鈴木さんの出会いのシーンが終電行った後なのに
松さんが阿部さんがいないと燃えた店まで見に行くシーンで
違う路線だと思うけども電車が普通に走っていたけど

スクリプターがクレジットされてましたけども
機能してないのと同じではありません?

映画の面白さは何かと言うことを知ってらっしゃる西川監督
それなりに楽しませて貰いました

2012年製作、日本映画
西川美和脚本・監督作品
松たか子、阿部サダヲ、田中麗奈、鈴木砂羽、木村多江、
安藤玉恵、江原由夏、やべきょうすけ、倉科カナ、
伊勢谷友介、香川照之、笑福亭鶴瓶出演

奴隷市

2013-03-23 23:04:27 | 邦画
3月15日発売されたDVDを購入
昨年12月に銀座シネパトスでレイトショー公開されてた
壇蜜さんの映画が本公演と連動していたけども
団鬼六先生の遺作だそうで
公開時シネパトスでは「W だん」揃い踏みだったようです(笑

私自身はこう言う映画は殆ど劇場では見ないンだよね
レンタルDVDで見ればいいと思ってる訳ですが
我が居住区のGEOさんではもう殆どの邦画の
こういった映画の導入はしなくなったし
TSUTAYAさんも作品を制限しちゃってるので
仕方なく購入してしまったけども

あんま面白い作品ではなかった
ってか主演の麻美まゆさんが経験を重ねられ
それなりに見られる演技にはちょっとびっくりしました
愛染姐さんと言うかおばさまも監督としてもそれなりの絵を見せてくれてる
そうですよね麻美、愛染コンビ「新釈 四畳半襖の下張り」
「阿部定 ~最後の七日間~」とも何気に見ちゃってるし

阿部定のときには麻美さんはオッパイがデカイ人だけのようで
どうなるかと思ってましたけどもやっぱ何事も経験ですか
表情も生きていましたしってか緊縛は初体験だったようで
メイキングでは縛られて解放された後に肉体に出来た
縄目の跡を嬉しそうに見せてくれてマスねぇ

そうですよね麻美さん何の映画だったか
メイキングでのオールアップのときには全裸でおっぱい
丸出しのまんま花束受け取っていたけども
今回は両手で乳首だけはひたかくしてましたけども

あらら劇中女緊縛師として愛染姐さんご出演でしたか
もうひとつあららだったものは
東京のランドマークってのは今でも東京タワーだと思ってましたけども
愛染さんは東京スカイツリーにしてましたねぇ
絵が遠すぎでしょう
ってかひょっとして東京タワーの展望台から見たスカイツリーな訳

2012年新東宝製作、日本映画
団鬼六原作、愛染恭子監督作品
麻美まゆ、新納敏正、川瀬陽太、ほたる、高橋みほ出演

レッド・ティアーズ

2013-03-18 22:47:46 | 邦画
月も中旬を過ぎるとDVDのリリースも殆どなくて
来月の頭のリリースラッシュを待たねばならない
先月はかなり見たい映画が公開されていて
この渇水状況を感じなくて済んだのですが

今月は渇水を潤してくれるようなってか、それなりに
映画は公開されているのですが、どうも私好みの映画が無くてねぇ
と言うことで、昨年に倉田さんの旧作新作合わせて
東映ビデオさんから発売されていて
購入したままほったらかしていたDVDから選んで見たのがこれ

ってかなんだろうねぇこの映画は
倉田先生の100本記念映画として倉田プロモーションが製作
と言うことで先生のお得意な空手映画と思っていたら
おっとっとこいつはホラーモンスター映画でしたねぇ

倉田先生は老刑事、犯人を追いかけて
倉庫内で逮捕活劇が始まるけど
相手も強くて取り逃がす

そんな中で今東京では首と胴体を寸断した連続殺人事件が発生していて
また一人殺人気の餌食に・・・って殺人気は死体を折り畳み
スーツケースに入れてどこかに運び去る
そうなんですよそんな訳で寸断死体や手足切断に生首と
西村喜廣さんの造形だったんですね

空手映画じゃなかったけども、人体破壊や
解体人体の造形を見られただけでうれしい誤算ではありましたが

主役のお姉ちゃんが加藤夏希、若手刑事に石垣佑磨
これに倉田先生が絡むのだけども
倉田先生は所謂刑事であってモンスターハンターでもあったわけで

オープニングの犯人はヴァンパイアってことだったらしく
加藤夏希はまた違うモンスターらしかった

クライマックスで倉田先生とバトルまでされますが
倉田先生も今や日本人としては高齢者の範疇に括られるお方
アクションもかなりしんどそうでしたが
剣さばきはそれなりに海外うけする剣の舞でした

そうなんですよね殆どチープな映画なんですが
製作意図は破壊人体造形に西村喜廣さんを起用してることとか
海外うけを狙った映画でしたけどもね
こんな映画を世界戦略映画と思ってる映画製作陣じゃ
いつまでも邦画はガラパゴスだよねぇ

2011年倉田プロモーション製作、日本映画
倉田保昭製作・主演
辻本貴則脚本・撮影・監督作品
西村喜廣特殊造形監修
加藤夏希、石垣佑磨、山口果林出演

0線の女狼群

2013-02-05 01:37:03 | 邦画
チャンネルNECOの新東宝映画の2本目は
小畑絹子さん主演の「線(ライン)シリーズ」の1本
1960年製作のモノクロシネマスコープ作品

シネスコということはそれなりに集客が見込める作品なのでしょうかね
いなか暮らしに退屈して東京に一人でてきた主人公
上野で売春組織の男に騙されてそのまま拉致されて
売春婦に堕ちていき、そこから逃れようともがく姿を描いた映画

「毒婦高橋お伝」に引き続いて、こちらの映画でも
表向きは商事会社、裏の顔は売春組織のボスに丹波哲郎さん
この映画でも冷酷な役ですが
お伝でも階段から突き落とされて死んじゃうけど
こっちでもラストビルのレッジを伝って逃げるんだけど
下から女郎たちに怒りの石つぶてを投げられて
電線の上に落下感電墜落死でしたが、彼の存在感無くしてこの映画の存在無し

小畑さんは家出みたいに東京に出てくるのですが
この時代って皆東京にでて来たのは集団就職の時代ですよね
売春婦は違法で逮捕されるってのは
売春防止法に触れちゃってる訳でしょうか
東京タワーもできてるし、売防法も成立してた訳か
だから映画としても「ラインシリーズ」が成立するわけやねぇ

しかし、小畑さん一体どこから拳銃を手にいれたのやら
クライマックスでいきなり拳銃を取り出すんだものねぇ
いやビックリ

にしても小畑さんって清純派なイメージしかないんだけど
こんな映画に主演してたのね!
新東宝さんって扇情的な映画に看板女優を出演させているわけで
そういった節操のなさで映画を製作していくポリシーがいいよね

1960年製作、新東宝作品
三輪彰脚本・監督作品
小畑絹子、丹波哲郎、寺島達郎、大原譲二出演

毒婦高橋お伝

2013-02-04 23:01:53 | 邦画
スカパーのチャンネルNECOの2月の名画座NIPPON
ようこそ「新東宝」の世界
本日朝っぱらからこの「毒婦高橋お伝」、「0線の女狼群」に
「女王蜂の逆襲」の三本を録画しておいたものを
見始めたけどタイトルがすごいけども朝からこんなのOAしても大丈夫なのか

75分ほどの尺でモノクロスタンダードの映画
明治時代の銀座とか町並みはオープンセットを組んでるようです
新東宝もそれなりにお金があった時代ですかね
洋館のセットまでしっかりしてるし
って明智十三郎さんと船橋元さんとがからむ洋風のフェンスは
赤坂の迎賓館のフェンスでのロケかなぁ
回りが写り混まないようにカメラ固定の映像だったし

高橋お伝は実在の人物で、日本刑罰史上
最後の斬首刑に服された方ですよね
東映で牧口監督、東てる美さんのお伝の映画のDVDを見た記憶があるけど
この映画とは約30年の隔たりがあるような

ということでエロを期待しちゃいけない映画を
中川信夫監督が悲しい女の映画として描いている
主役の若杉嘉津子さんを初めて見ましたが
ご自身もこの映画を代表作としてらっしゃるようですが
確かに良かった

好むと好まらずとお構いなしに男に翻弄されていく女
その女に溺れて理性と人生を狂わせていく若い警官
その警官を慕いまた自分を落としていってしまう女と
悲劇の連鎖がいいですねぇ

そんな中己の悪の道を突き進んでいくワル
丹波哲郎さんが個性を思いっきり出していた

新東宝もちゃんとした役者さんやスタッフさんをを揃えていたのね
社長さんが公私混同しなきゃまだまだ行けるとこまで行けたような
でもね斜陽と言われる前に潰れてしまった
って方がある意味幸せだったのかも

後2本をしっかり見てしまわねば

1958年製作、新東宝映画
中川信夫監督作品
若杉嘉津子、明智十三郎、船橋元、丹波哲郎出演

ユダ

2013-01-29 23:02:05 | 邦画
伝説のキャバクラ嬢立花胡桃の自伝的小説の映画化
原作者の立花胡桃さんはTVバラエティで文化人枠で活躍されてて
たまに私もモニターの中で彼女を見かけますが

そんな彼女が高校生時代に妊娠した途端にカレシに捨てられ
堕胎費用欲しさに水商売の道に入っていくけど

所謂昭和の時代から日本映画が一つのジャンルとして確立していた
風俗映画だと思ってましたが
なんだろな、コレはもう酷い映画
ってか映画としての体をなしてない

映画としてのテンポというかリズム感がないんだよな
そして映画のもってるはずのケレンであるところのクライマックスと
それに伴って観客の得られるはずのカタルシスが全くない

途中で帰ろうと思ったのですが、
ホン書いたのは誰?監督は?
事前に情報入れないからね、誰だか知らないで見に来ちゃってるし
平成の映画はオープニングのクレジットはないからね
家に帰ってネットで調べりゃいいけども

ま、根が映画館の暗がりは好きですから
エンドロールを楽しみに、只それだけでがまんして見てましたけども
やっぱ苦痛でしかないよな

で、大富いずみと言う監督さん
アメリカで修行された女の監督さんだったのね
ホンも書かれてる訳ね
監督デビュー作だった訳ね、まだまだお勉強が足りないような

立花胡桃さんの原作なぞは読んでないのは勿論ですが
映画のタイトルは英字で「JUDAHS」
ユダはキリストを裏切った人物の名前
人の名前に複数形ですか
そして主人公の過去を描くのにスーパーは
TWO YEARS AGOってくるし

過去を描いたのち物語はA YEAR LATERのスーパーから
語られる

立花さんは多分ユダとカタカナで書かれたかどうか知りませんが
ユダは転じて裏切りの意味ですから
キャバ嬢の虚飾を複数形で表現されたのは
監督さんに英語の素養があるということでしょうか
A YEARなんてちょっとイヤミにも感じますけども

そんなことより淡々と主人公の生きざま描くだけでね
一人称で描くから映画に起伏もないわけで
キャバ嬢にいれあげる水橋研二さんのキャラが
ステレオタイプになりすぎで
いい演技なだけに彼の人生も掘り下げていくとね

ヤミ金大野のキャラも人生も表層だけだし

でもこの映画日本全国で新宿だけで公開されてるんですよね
そうなんですよね歌舞伎町の映画館で公開するってことが
この映画にはステイタスになるわけだったのね
詰まらん映画だったけど女性客をそれなりに集めてるのね
時間的にはキャバ嬢さんたちはお仕事中の時間帯だと思えるから
普通に女性層を集客してるってことだよね

詰まらん詰まらんと言ってる割りに長文レビュー書いちゃいけないよね
多分いきどおりが長文にさせてるよです

2012年製作、日本映画
大富いずみ脚本・監督作品
水崎綾女、青柳翔、水橋研二、青山倫子、板尾創路出演

海燕ホテル・ブルー

2013-01-27 21:56:45 | 邦画
2012年に若松監督は三本の映画を作って
叩いても死なねぇような監督は本当に呆気なく
交通事故で逝って仕舞われてしまいました

昨年4月に単館で公開された映画で、
若松監督の「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」と一緒に
この1月25日にDVD発売されたので両作品とも予約購入したんだけど
発売元のアミューズソフトは
三島由紀夫はBlu-rayとDVDが発売されたけども
こっちはDVDだけの発売なんだよね
更にDVDとBlu-rayとは100円しか差がないのにね
この差は一体何なんだろうか

「海燕ホテル・ブルー」は80分強の尺の映画で
原作は船戸与一さんだったのね
主役はもう若松組の人たちといっても良いような方々(って男たち)に
その男たちが身を滅ぼしてしまう女に若松組初出演の片山瞳嬢
全裸でがんばっておられましたねぇ
でも若松監督のお得意な濡れ場は全く無い映画

現金輸送車強奪を失敗し7年の刑を終えて出所してきた主人公が
自分を裏切ったから強盗失敗したと
昔の仲間に復讐を果たそうと伊豆大島まで・・・

ということで幻想的な砂浜と海は大島ロケだったのね
でホテル・ブルーのバーに裏切りの男が
バーな名前がコルドンブルーになってるけども
入り口のガラスを擬闘で割るシーンがあるので
この入り口の店名いりガラスは仕込みかな

で、片山瞳さん演じる女は幻想な訳で
その女を認識したことでこの主人公や裏切り男
更に地元の警察官に若者と皆が死んでいくけど

女は男が描く理想の女性像ってことなのか
観客には幻想と言うことを上手に演出しているようですが
こっちは片山瞳さんのぼってり唇が受け付けなくてねぇ
ナイスバディは受け付けますけど男性憧憬な女性としてはボディだけかなと
醒めた感性で見てましたが

役でか演出意図なのか、タバコばかり燻らせてる片山嬢
あのぼってり唇にタバコって隠喩だったのかしらね

劇中突然にバーの客の若い男性が
激した口調で原発に対して我々人間の欲望の成れの果てだ
みたいな発言をするのですが
これも3.11以降ならではでしたが

なんか70年代の若松監督のピンク映画が突然出現したような気がした
今年3月でしょうか遺作「千年の愉楽」が公開されますね

2011年製作、日本映画
若松孝二企画・製作・監督作品
地曵豪、井浦新、大西信満、片山瞳主演