日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

1年前を振り返って(森友学園問題の本質は忖度問題、2020年7月)

2021年07月24日 10時16分43秒 | 日々雑感
人権を振りかざして官僚を思い通りに動かす欠点は森友学園問題で典型例を見ることが出来る。政治家はこの人事権を絶対手放さないであろうから、官僚の萎縮は続く。人事権行使の制限が望まれるが、国会での動きは皆無だ。官僚の萎縮の最大の欠点は、官僚を目指す優秀な人材の喪失だ。2021.07.24(犬賀 大好)

自民党の分裂があってもよさそうであるが

2021年07月21日 09時39分07秒 | 日々雑感
 7月の毎日新聞と社会調査研究センターの全国世論調査では菅内閣の支持率が30%で、時事通信の7月の世論調査では29.3%に落ち込んだ。低空飛行が続いていた支持率だが、いよいよ危険空域とされる20%台に落ち込もうとしている。

 菅首相の不人気の原因は、新型コロナウイルス対策、五輪無観客強行、ワクチン供給停滞、等であり、いずれも新型コロナウイルス発生による前代未聞の出来事に起因するものであり気の毒な気もする。

 しかし、民主党政権時代の東日本大震災と原発事故の前代未聞の事件に比較すれば、まだ緊急性は低く、じっくり検討する時間的余裕があったのではないかと思われるが決断が遅すぎた。また、コロナ関係以外にも、安倍前首相等の不祥事の後始末は、菅首相自らの判断で出来ることであるがその動きも無く、情け無い。

 例えば、河井夫婦の選挙違反事件で、買収資金に使われた1.5億円が自民党から夫婦に払い込まれたが、これには安倍前首相と二階幹事長が関与していると幹事長自らが明らかにしている。この金は税金であり違法な使われ方であるが、それ以上の責任追及はなされていない。菅首相の自らの関与が無ければ、国民に分かるように説明せよと号令をかければよいが、その気配は無い。自らを首相に押し上げてくれた両者への心配りでしかない。

 菅首相は7月17日の読売テレビの番組で、9月末の任期切れに伴う党総裁選について”総裁として出馬するというのは、時期が来ればそれは当然のことだろう”と述べ、再選を目指して立候補する意向を表明した。

 五輪開催でコロナ感染拡大が悪化すれば支持率は更に下がり、選挙を控えた自民党議員が菅降ろしに走る可能性があるが、菅首相に代わる有力候補がおらず菅氏再選の可能性の方が大きい。

 しかし、菅首相の求心力が低下したためか、あるいはこれまで自民党が圧倒的に強く野党取るに足りないとの驕りのせいか、自民党内での争いが目立ってきた。典型例を山口3区に見ることが出来る。参議院山口選挙区選出の自民党の林芳正元文科相は、次の衆議院選挙に山口3区から立候補することを正式に表明した。山口3区では現職の自民党の河村元官房長官が立候補を予定しているため、保守分裂選挙になること必須である。

 また、8月8日に告示される横浜市長選に、現職の林文子市長が7月15日、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致を掲げて出馬表明した。これに先立ち自民党県連会長だった小此木八郎衆院議員が、IR誘致反対を掲げて出馬を表明したことで、自民党の分裂選挙は避けられなくなった。

 自民党の分裂選挙は全国のあちこちで見られるが、かと言って自民党が2つの分裂する兆候は無い。自民党はこれまで何回も改革を目指して分裂した。例えば新生党は1993年結成された政党であるが、いつの間にか無くなり、本家自民党が安泰だ。この歴史を見ているせいでもあろうか、分裂選挙が盛んでも自民党分裂の声は聞こえてこない。2021.07.21(犬賀 大好ー720)

1年前を振り返って(来年の東京五輪に新型コロナウイルス用ワクチンは間に合わないだろう)

2021年07月19日 09時01分52秒 | 日々雑感
今週末にはオリンピックが始まる。1年前、表記のプログを書いたが、やっぱり予想通りコロナワクチンは間に合わなかった。しかし、1年前にはワクチンの開発が難しいため間に合わないとの予想であったが、実際は開発はされたが供給が間に合わなかった点で、予想と異なった。
供給が遅れている主な原因はワクチンが国産でないためであり、これを懸念して、バイオベンチャーのアンジェスが昨年6月に、大阪大学と共同開発した新型コロナウイルス向けの遺伝子ワクチンの臨床試験を開始したとの発表に大いに期待していた。
しかし、ワクチンの開発は予想通り難しいのだ。この臨床試験のその後の報告は聞こえてこない。2021.07.19(犬賀 大好)

東京五輪で確認したいものは五輪貴族の行動様式

2021年07月17日 15時40分22秒 | 日々雑感
 菅首相は、新型コロナウイルスの感染再拡大が続く東京都に対し、7月12日から8月22日まで緊急事態宣言を発した。16日には梅雨明け宣言もされ東京五輪の開幕が1週間後に迫り、予想通り猛暑の中で五輪は挙行されることだろう。

 さて、緊急事態宣言を受けて、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は7月8日、東京と埼玉、千葉、神奈川の1都3県で行われる五輪競技を無観客で開催すると発表した。無観客を決定する5者会談でIOCのバッハ会長は有観客を主張し、また14日菅総理と会談した際にも感染状況が好転すれば有観客にするように菅首相に要請したとのことだ。

 有観客化は入場券の再発行など現実問題として無理な点も予想されるが、この点のみならず会長は日本のコロナ感染の現状を全く認識していないと思われる。感染状況がこれ以上悪化すれば、五輪中止もやぶさかでないとでも言っていたならば、IOCに対する好感度は上がっていただろうに。IOCの下部組織のJOCは一体何をやっているのだろう。

 東京都は14日、新型コロナウイルスの感染者が新たに1149人と発表した。1日の感染者が1000人を超えたのは5月13日以来約2カ月ぶりで、緊急事態宣言は正しかった。しかし、東京都だけではなく周辺3県への発令も望ましかった。

 バッハ会長は選手に向けたビデオメッセージで、”最も重要なのは大会が開催されることだ”と言ったそうだ。IOCは、アスリートがこれまでの努力を発揮させる自己実現の場を提供するのがオリンピックの役目であると考えており、アスリートの自尊心をくすぐり最大限の努力をするようにけしかけているのだ。これがIOCのアスリートファーストの考えだ。

 ところで、無観客と言っても大会関係者は除外されるのだそうだ。大会の直接の運営者の参加は納得できるが、飲食しながらの見物は、ローマ時代の円形競技場コロッセオでの見物を決め込む貴族気取りであろう。

 開会式に先立ち、組織委員会は18日、バッハ会長などを招いて東京の迎賓館で歓迎会を開き、日本側から菅首相や小池都知事、橋本会長の他か、森前会長も出席し、出席者は40人余りになる見通しだそうだ。正に五輪貴族様の歓迎会だ。

 さて、23日より東京五輪が始まる。開会式では、無観客でも恒例のマスゲーム等は行われるようで、テレビを通して世界中の人々がそれなりに盛り上がるであろうが、出演者は盛りに欠けるだろう。炎天下で行われる競技もいろいろありそこでのアスリート達の奮闘が見ものであるが、それより五輪貴族たちの振る舞いに興味ある。報道規制も当然あるだろうが、SNSの発展した現在、実態がさらけ出されるであろう。2021.07.17(犬賀 大好ー720)

岸田前政調会長に小泉元首相の元気さがあれば

2021年07月14日 10時04分55秒 | 日々雑感
 コロナ感染拡大が止まらず、撲滅の切り札となる筈であったワクチン接種の遅れが顕著となり、ついに東京に第4次緊急事態宣言を出さざるを得なくなり、東京五輪は無観客の開催と決まった。

 また、都議選では自民党が第1党と返り咲いたが、公明党と併せても過半数に達せず惨敗状態となった。菅首相の求心力が衰え、秋の総選挙では戦えないとの声も出始めたとのことであるが、菅首相に代わる名前が挙がってこない。

 岸田前政調会長は安倍前首相と親しく、首相の座の禅譲を期待していたようであるが、前回の総裁選では見事に裏切られた。岸田氏の地元広島では、岸田家は実業家や政治家として超エリートの家系のようだ。また、池田勇人、宮沢喜一両元首相を輩出した保守王国であり、いずれは総裁、首相に上り詰めたいと公言している。

 さて、4月25日に投開票された参院広島の再選挙は、再挑戦を伺う次期総裁選に向け、存在感を示せる絶好の機会として総力戦で臨んだが、応援候補は破れ逆に負のイメージを大きくする結果となった。

 そもそもこの再選挙は、元法相の河井克行被告の妻の案里前参院議員の辞職によるものであり、河井被告の買収問題への風当たりは予想以上に強かったのだ。岸田氏は、この買収資金が河井夫婦に自民党から1.5億円支給されたとして、二階幹事長を追求したが、そこに安倍首相の名前まで出ると追求は一気に萎んでしまったようだ。

 岸田家と安倍家は親密な関係にあるようで、その関係を若干でも損ねるわけには行かないようだ。岸田氏は誠実な人柄で、安倍元首相のように平気で嘘をつけるような人ではないらしく、この点でも総裁になるのは難しいようだ。

 それでも、岸田派の長として総裁の座を諦める訳には行かず、経済政策を議論する新たな議員連盟を立ち上げ、安倍前総理と麻生副総理が最高顧問に就けた。まだ、安倍氏に未練があるのか自らの議員連盟の最高顧問に依頼するとは、他力本願も甚だしい。

 本当に総裁の座を狙うのであれば、自らの実直さを前面に出し、自民党の刷新を目指して独自の路線を進めるべきだ。安倍前総理の長期政権での様々な不祥事が明らかになっており、

 自民党としての新しい顔が望まれている。すなわち、森友・加計学園問題における公文書改竄、桜を見る会の私的利用、先述の選挙違反問題等、を明らかにし、”開かれた自民党”としての再出発を掲げるべきだ。

 このためには、小泉純一郎元首相のような元気さが欲しい。”自民党をぶっ潰す”とでも宣言し、秋の総選挙を戦えば、総裁への道が開かれ、自民党の再生があるかもしれないが、このままでは都議選と同様に惨敗に終わるであろう。2021.07.14(犬賀 大好-719)