日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

岸田前政調会長に小泉元首相の元気さがあれば

2021年07月14日 10時04分55秒 | 日々雑感
 コロナ感染拡大が止まらず、撲滅の切り札となる筈であったワクチン接種の遅れが顕著となり、ついに東京に第4次緊急事態宣言を出さざるを得なくなり、東京五輪は無観客の開催と決まった。

 また、都議選では自民党が第1党と返り咲いたが、公明党と併せても過半数に達せず惨敗状態となった。菅首相の求心力が衰え、秋の総選挙では戦えないとの声も出始めたとのことであるが、菅首相に代わる名前が挙がってこない。

 岸田前政調会長は安倍前首相と親しく、首相の座の禅譲を期待していたようであるが、前回の総裁選では見事に裏切られた。岸田氏の地元広島では、岸田家は実業家や政治家として超エリートの家系のようだ。また、池田勇人、宮沢喜一両元首相を輩出した保守王国であり、いずれは総裁、首相に上り詰めたいと公言している。

 さて、4月25日に投開票された参院広島の再選挙は、再挑戦を伺う次期総裁選に向け、存在感を示せる絶好の機会として総力戦で臨んだが、応援候補は破れ逆に負のイメージを大きくする結果となった。

 そもそもこの再選挙は、元法相の河井克行被告の妻の案里前参院議員の辞職によるものであり、河井被告の買収問題への風当たりは予想以上に強かったのだ。岸田氏は、この買収資金が河井夫婦に自民党から1.5億円支給されたとして、二階幹事長を追求したが、そこに安倍首相の名前まで出ると追求は一気に萎んでしまったようだ。

 岸田家と安倍家は親密な関係にあるようで、その関係を若干でも損ねるわけには行かないようだ。岸田氏は誠実な人柄で、安倍元首相のように平気で嘘をつけるような人ではないらしく、この点でも総裁になるのは難しいようだ。

 それでも、岸田派の長として総裁の座を諦める訳には行かず、経済政策を議論する新たな議員連盟を立ち上げ、安倍前総理と麻生副総理が最高顧問に就けた。まだ、安倍氏に未練があるのか自らの議員連盟の最高顧問に依頼するとは、他力本願も甚だしい。

 本当に総裁の座を狙うのであれば、自らの実直さを前面に出し、自民党の刷新を目指して独自の路線を進めるべきだ。安倍前総理の長期政権での様々な不祥事が明らかになっており、

 自民党としての新しい顔が望まれている。すなわち、森友・加計学園問題における公文書改竄、桜を見る会の私的利用、先述の選挙違反問題等、を明らかにし、”開かれた自民党”としての再出発を掲げるべきだ。

 このためには、小泉純一郎元首相のような元気さが欲しい。”自民党をぶっ潰す”とでも宣言し、秋の総選挙を戦えば、総裁への道が開かれ、自民党の再生があるかもしれないが、このままでは都議選と同様に惨敗に終わるであろう。2021.07.14(犬賀 大好-719)