2024.05.06
アベノミクスの異次元金融緩和では、日銀が国債を買い上げ民間に資金を供給し、民間の投資を促進して経済の活性化を図るのが目的であった。しかし、民間に流れた資金は国内投資に向かわず株の購入や海外投資に向かい、余った金は企業の内部留保として蓄積された。海外投資では結構儲かっているとのことだが、そこで得た利益は国内従業員の報酬等には還元されず、再び海外投資に向かっているだけのようだ。
大雑把に見れば、国の1千兆円を越える借金は、株高を支えると共に、海外の投資事業を支えていると言えるのではなかろうか。異次元金融緩和は、国内投資による国内技術の底上げを招かず国内産業の地盤沈下を進めた、正に失われた30年の元凶である。
(犬賀 大好-002)