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日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

トランプ大統領はイランと北朝鮮の核保有を阻止できるのか

2019年07月24日 08時56分33秒 | 日々雑感
 核兵器は最大の抑止力と言われる。核兵器の起動ボタンさえ持てれば、他の通常兵器が脆弱でも絶対に相手から攻められない所以であろう。核兵器を脅しの手段として使用するためには、更に核兵器を運搬するミサイル等も必要になるが、自分を守るためだけならば十分だ。 

 核兵器は航空母艦や戦車に比べ維持費が安くつくメリットもあるそうだ。核の保有に加えてミサイル等持てれば鬼に金棒、核保有する外国からも脅かされることもなくなる。北朝鮮やイランが核兵器等の開発・保有に執着するのもそのためであろう。

 現在核を保有する国は世界に6ヶ国であり、これらの国は他の国が保有することに絶対反対である。特にトランプ大統領は新たに核兵器を保有しようとする北朝鮮やイランに経済的な圧力をかけ、核の保有を阻止しようとしている。自国の核保有は善とし、他国の保有を悪とするのは真に自分勝手である。

 イスラエルも世界が認める核の保有国である。しかも米国と言う軍事大国が後ろに控えている。それを良いことに、パレスチナ地区で着々と領土を拡大している。このイスラエルの横暴をイランを始めとする周辺国家は快く思っていない。イスラエルの暴挙を止めるのには、軍事力で劣るイランが核兵器しかないと考えるのは当然である。

 米国がイスラエルに肩入れする理由は米国経済にユダヤ資本が絶大な影響力を有しているからだろうが、トランプ大統領が異常に肩入れするのは、娘婿のクシュナー氏はユダヤ教人であり、ペンス副大統領がユダヤ教と仲の良い福音派を支援するなどの影響があるのだろう。

 トランプ大統領は、最高レベルの制裁によってイランを追い詰め無力化することを目指す、と言っているが、それは軍事強硬派のボルトン大統領補佐官の主張であろう。

 一方、トランプ大統領の北朝鮮の非核化には消極的な姿勢が目立ってきた。トランプ大統領は心中、米国まで届くようなミサイル開発を行わなければ、核保有も容認できると考えているのでは無いだろうか。トランプ大統領は自国第1主義である。米国に核兵器が飛んでこなければ良しとし、同盟国と称する韓国や日本の安全保障は二の次だ。日本や韓国が標的となる短距離ミサイルの開発には、それが国連安保理違反であろうが、構わないとの姿勢がそれを物語っている。

 北朝鮮の核保有に比べてイランの核保有はイスラエルに与える影響が大きいため、トランプ大統領としても簡単に認めるわけにもいかない。そのためオバマ前大統領が苦労してまとめたイランとの核合意を一方的に破り、イランに経済制裁により核の開発を迫ってが、現時点では核開発を一層促進させているに過ぎない。

 兎も角、イランはイスラエルの核に対抗するために是が非でも核開発を進めるであろうし、ボルトン一派は戦争をしてでも阻止しようと動くであろう。ボルトン大統領となれば軍事介入があるだろうが、トランプ大統領は信念の人では無く、商売人だ。軍事介入がどれほど損失を生むか、イラクの例もあり分かっているに違いない。

 将来、イランとイスラエルが核保有国同士で互いに抑止力を効かせる安定した、互角な関係を築かせれば、トランプ大統領のノーベル平和賞もあるかも知れない。2019.07.24(犬賀 大好-566)