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難民審査 これが実態

2023年06月05日 | 事件

入管元参与員 阿部浩己さんに聞く(明治学院大学教授・国際法)

「言っていない」こと調書に 認定の基本知らない政務官

「しんぶん赤旗」2023年6月5日【社会】

 

 与党が7日の成立を狙う入管法改悪案は、国際法が認めていない難民申請者の送還を可能にするものです。政府の判断で送還した人が難民だった場合、逮捕や拷問、ときには殺害されることを意味します。出入国在留管理庁で難民審査参与員を10年間務め、国会に参考人として出席した阿部浩己さん(明治学院大学教授・国際法)に審査過程の実態を聞きました。(小梶花恵)

 申請はまず、入管庁職員の難民調査官が1次審査をします。不認定となって申請者が不服申し立てをすれば、外部から任命された参与員による2次審査となります。そのとき1次審査の記録である供述調書が参与員に送られてきます。

 調書には、調査官が質問して申請者が答え、その答えに基づいて調査官がさらに質問したように書いてありますが、実際はそんなはずはありません。日本語話者以外の人には異なるコミュニケーションの方式があるので、もっとやりとりを重ねているはずなのです。

信じる物語で作られる証拠

 実際のやりとりが書かれてあれば、調査官の誤解やおかしな質問がわかるのですが、調査官の信じる物語に従って調書が作成されており、本当はどんなやりとりがあったのかが見えにくい。不認定になるのが必然に見えるように再構成することもできる調書の作り方が問題です。それが証拠として2次審査に提出されてくるのです。

 参与員が「1次審査であなたはこう言っていた」というと、申請者は「そんなことは言っていない」ということが多い。「何で書いてあるの」と聞くと「言っていないのに書かれた」と。そんなことが多かったので、調書に問題がありそうだと思うようになりました。きちんと理解して調書に署名したのかが疑わしくなったのです。

 1次審査がなおざりでも、私が調べて認定すべきとの意見を提出したものがあります。

 ある国で夫に先立たれた女性が、不衛生な儀式を強いられるなど親族に虐待され、かつ寡婦として社会的な差別を受ける事案でした。欧米では難民認定例があり、人権NGOも重大な人権侵害として報告していました。1次審査では全く調査がなされず、私人の間のいざこざで難民に該当しないと判断されたのでしょう。私は認定すべきと意見を出しましたが、最終的に認定されませんでした。

 自民党の井野俊郎衆院議員が前回廃案になった入管法改悪案審議の発言で、「法務省の政務官だった時、入管庁の『認定すべきだ』という判断に対してサインを拒否した」と言いました。弁護士もやっていた身として、客観的証拠なしには認定できないというのです。

 難民は避難する時に難民である証拠を持っているわけでなく、供述の信ぴょう性と出身国情報により認定することは難民認定の基本です。そのことを理解していない人が決定的な瞬間にかかわっている。

弱者の処遇が社会あらわす

 難民として保護を求めて来たのに在留資格のない人は、日本の中で最も弱い立場にいる人たちです。最も弱い立場の人たちがどのように処遇されているかが、その国の社会のあり方をよく照らし出すものです。

 弱い立場の人のひどい状況を放置するのは、社会にひどい状況が広がるのを放置すること。すべての人の尊厳が守られることを確保するには、まず弱い立場にいる人を守ることが必要です。国民には関係ないなどと考えるべきではありません。明日はわが身です。


「人権」も何もあったものではない。
まさに、暗黒政治が行われている。

園のようす。
シャクナゲ

キンポウゲ

キノコ・タンポポ

 



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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (nerotch9055)
2023-06-11 21:57:46
こんばんは。
なんと、参与員だけではなく、供述調書にも問題があったんですね。
しかも、最終決定をする方も、偏った考えがあったとは。
まさに、暗黒時代。
明日は我が身の世の中・・。
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