経団連包囲行動 全労連・春闘共闘
「しんぶん赤旗」2023年1月13日
全労連、国民春闘共闘委員会などは１２日、東京都内で、国民春闘のスタートとなる春闘闘争宣言行動に取り組み、経団連会館包囲行動で「内部留保を賃上げ・雇用拡大に回せ」「軍拡反対、平和憲法守れ」と訴えました。
全労連の小畑雅子議長は、「大企業は内部留保を積み増し今や５０５兆円だ。他方、労働者の賃金は２７・１万円も下がった。同じことを繰り返せば、経済再生は望めない。すべての労働者に物価高騰を超える賃上げを」と要求。最低賃金の再改定実現と全国一律最賃制をつくると強調し、「暮らしをおしつぶす大軍拡反対、憲法生かす社会を求めたたかう」と訴えました。
各労組の代表が決意を表明。全労連・全国一般の菊地亮太書記長は、政府と一体に非正規労働者を激増させ、実質賃金を下げてきたのは経団連だと告発し、「貧困を打開する春闘にしよう」と訴え。ＪＭＩＴＵ（日本金属製造情報通信労働組合）の鈴木透副委員長は「４万円の賃金引き上げが統一要求基準だ。納得のいく回答を出すまで絶対に妥協しない構えをつくる」と語りました。
自治労連の石川敏明書記長は「マイナンバーカードや行政のデジタル化は、大企業が自治体行政の主導権を握ることを許すものだ。春闘で岸田政権退陣を求め、公共を取り戻すたたかいを全力で行う」と語り、東京医労連の清水浩介書記次長は「企業の社会的責任として最低賃金を早期に１５００円へ」と訴えました。
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食料支援 開始前に長蛇の列
「肉・魚は２週に１回」
「しんぶん赤旗」2023年1月8日
正月休みが明け社会が徐々に動き出した７日、新型コロナウイルスに関連して住まいを失ったり収入が減ったりした人たちを支援する取り組みが東京都庁前でありました。主催は「新宿ごはんプラス」と認定ＮＰＯ法人「自立生活サポートセンター・もやい」です。
食料品配布を求める人の列は開始１時間前で１００メートル超。男性が多く並ぶ中、子ども連れ女性の姿も目立ちます。６１９人が食料を受け取りました。
カツカツの生活
「肉や魚を食べるのは２週間に１回だけ。カツカツの生活です」。スマホゲームで遊ぶ息子（１０）にときおり目を向けながらそう話すのは、中野区から来た女性（４０）です。金銭トラブルや借金などが絶えない夫と別居。１年ほど前から息子と２人で暮らしています。
「買い物に行くと物価高を実感するけど、食事の回数を減らすわけにはいかない」。最近のある日のメニューは、納豆ご飯に冷凍コロッケ。別の日は野菜と油揚げのうどんでした。「息子は『少食だから大丈夫』と言うけど、空腹感が残っている気がする」と声を落とします。
「元旦から３日間、実家に帰ったけど親も年金暮らし。肉や魚はあまり食べなかった」
発達障害のある女性は経理のアルバイト二つを掛け持ちしています。「本当は障害者雇用枠のフルタイムで働きたい」と望んでいますが、時給が低いため諦めたといいます。
「子どもがいて、自分に障害があっても普通に暮らせたらすごく良いと思う」。受け取った食料品の中身を確認しながら少し笑顔を見せました。
暖房は朝２時間
この日の最低気温は３度。日差しはあるものの日陰に入るとコートを着ていても寒さを感じます。
杉並区に住む女性（７７）は、岸田政権が強行した軍事費増大を「もったいない。お金はもっと国民にまわさないと」と批判しました。女性は、生活のすべてを節約しているといいます。
「リウマチ関節の治療に、医師の診察を２カ月に１度受けています。医療費も高いです。スーパーのチラシを見て、５割引などの安い食材を買いますし、スマホ代も月９８０円。電気代は、いつも月３千円ほど。今現在も暖房は朝２時間だけで、夜９時には布団に入ります」と、生活の工夫を語りました。
緊急事態感じる
「もやい」理事長の大西連さんによると、昨年１１月末と１２月末に食料品配布に集まった人は過去最多でした。
大西さんは「緊急事態だと感じた。コロナ禍以降の２～３年で若い人や女性が増えた。この傾向は現在も続いており、状況が好転する見込みはまだ見えません」と指摘。「収入は上がらず支出が増えて食料品購入が困難になったり、貯金を切り崩し始めたという声が届いている」と話しました。
「支援や相談に訪れるのは恩恵が一番届きにくい人々。政府は軍拡ではなく『一番苦しんでいる人たち』への政策を打ち、命と暮らしを守ることを最優先にする政治を行ってほしい」
経団連包囲に先立ち厚労省前行動、デモを行いました。
何を防衛するのでしょう?
「国家」ですか？
「領土」ですか？
「国民」ではないのですね?
