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ヨット&クラフト&ガーデニング、日々の暮らしの備忘録

薄明

2009年10月26日 | 日記

 一日が終わりに近づく、

薄暮と呼ぶ“たそがれ”時が好きで、

隔てる物のない空を見に

その時間を選んで海に出ることがあります。

焦がす様に海の向うに沈んだ後しばらく、

なごり惜しむように空や雲に映る残照。

 

  夜明けと日暮れ

それぞれに薄明はありますが、

その呼び名に

『市民薄明』『航海薄明』『天文薄明』とあり、

日の出前や日没後と夜の闇のあいだを移り行く

明るさを指すのだそうです。

 

中間の“航海薄明”とは、

地平線や水平線が識別でき

1等星2等星を空に見る明るさ。

 

とかく海において

レース以外は大雑把な時の観念

ましてや気晴らし操作の漂流艇

人為の及ばぬ太陽を、

待つ身は長く“待たぬ月日はたち易い”といい

時間通りに下ろされる銀行のシャッターの如き宵闇に

うろたえ焦りながら目を凝らし、

ゆく宛てを探します。

 

その不安や苛立ちは、

乗り遅れたバスや行き損ねた好地を追うに似て

さながら明日への準備を促すように

我が身を振り替えさせ

判断力と、強い決意を高めるかとも思えるのです。(R)