マリン・クロックを探し当て
満月の晩、艇の壁に掛けました。
船室に併せ小ぶりながらも気温・湿度・気圧計付き。
計器の見方はよく分からず“持ち腐れ”的でもあります。
思った以上に硬い壁板に阻まれ
悪戦苦闘のすえようやく収まった時計は
暗い船内で真鍮風の光を放ちながら音もなく時を刻んでいます。
MOONRAKERが月夜に照らされ、この海この地に
静かにゆっくりじっくり馴染んでいくようです。(R)
今年ほど見事な仲秋の名月は稀だった気がします。
“月見で一杯”と花札気分の乗りで夕食を見繕い
ぶらりと訪れた月夜のマリーナ。
サロン・デッキまで上がると聞き覚えのある話し声
缶ビール片手に、名月を愛でる同じ志向と思しき先客の姿です。
卓上を見ると“月”を模したような『たこ焼き』が湯気を立てているので
ここぞとばかりに同席を願い出ました。
奥様のアイデア、H家の『たこ焼き』の裏技はペットボトル入り生地。
刈谷で仕入れてきたという“タコ”がまた絶品、ほんまおいしかったでっせ～。
翌日は大潮の大島めざし帆を揚げセーリング
かろうじて空いていた岸壁に舫い上陸です。
潮が引いた磯浜を巡り小一時間かけ周遊
先日来の願望が叶いました。
同じ岸壁のもやい人から島アサリと
焼きたて大アサリまで頂いてしまいついつい長居
気付けば陽は大きく傾いておりました。
ヨットの今期シーズンも残り僅か。
風見鶏のご機嫌を伺いながら
ウミネコ、トンビ、サギ、鴨、鵜・・・
鳥たちの舞う姿を追いに行こうと思います。(R)