菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

知らないは幸せ?  『スモールフット』

2018年10月24日 00時00分53秒 | 映画(公開映画)

で、ロードショーでは、どうでしょう? 第1388回。


「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」

 

 

 

『スモールフット』

 

 

雪深い山奥に暮らすビッグフット=イエティが、“スモールフット”と呼ばれ伝説の生物と思われていた人間の青年と遭遇したことから巻き起こる大騒動を、臆病なイエティの視点からコミカルかつハートウォーミングに綴るアドベンチャー・コメディ・ミュージカル・アニメ。

 

 

監督は、『森のリトル・ギャング』のキャリー・カークパトリック。

 

 

 

物語。 

極寒の雪山でふさふさの毛皮に包まれ快適な暮らしを送る巨大な生物ビッグフット=イエティ。
祖先の教えを刻んだ石(ストーン)を信じて、平和に暮らしていた。
その巨体に似合わず心優しく臆病者のミーゴは、ある日、小さな足をした伝説の生物“スモールフット(人間)”と出会ってしまう。

この大発見を見せようとミーゴは村のみなを遭遇場所に連れていくが、何もなくなっていた。
そのため、誰にも信じてもらえず、ミーゴは騒いだことで、長老によって村から追放されてしまう。

 

原作は、セルジオ・パブロス。
原案は、ジョン・レクア、グレン・フィカーラ、キャリー・カークパトリック。
脚本は、キャリー・カークパトリック、クレア・セラ。

 

 

 

 

声の出演。

チャニング・テイタムが、ミーゴ。
ゼンデイヤが、ミーチー。

ジェームズ・コーデンが、動物レポーターのパーシー。
ヤラ・シャヒディが、ブレンダ。

コモンが、ストーンキーパー(長老)。
ジミー・タトロが、ソープ。

レブロン・ジェームズが、グワンジ。
ジーナ・ロドリゲスが、コルカ。
イーライ・ヘンリーが、フレーム。

ダニー・デヴィートが、ミーゴの父ドーグル。

 

 


声の出演(日本語吹替版)。

木村昴が、ミーゴ。
宮野真守が、パーシー。

早見沙織が、ミーチー。
立木文彦が、ストーンキーパー(長老)。

 

 

 

 

スタッフ。

製作は、ボニー・ラドフォード、グレン・フィカーラ、ジョン・レクア。
製作総指揮は、ニコラス・ストーラー、フィル・ロード、クリストファー・ミラー、ジャレッド・スターン、セルジオ・パブロス、キャリー・カークパトリック、コートニー・バレンティ、アリソン・アベイト。

編集は、ピーター・エッティンガー。

音楽は、ヘイター・ペレイラ。

 

 

『スモールフット』を鑑賞。
現代ヒマラヤ、伝説の動物・小足を恐れて山上で暮らすイエティ=ビッグフットを描くファンタジー・ミュージカル・アニメ。
ワーナーブラーズ色溢れるスラップスティックとシリアスのバランスがよいアニメ。脚本は素晴らしい部分とご都合で押し切る部分のムラはあるが、動きとキャラの人柄の良さで駆け抜ける。楽曲のよさ、音楽コンセプトがさらに加速させる。『アンダープレッシャー』の替え歌のミュージカル具合が看板。
童話の定番でありながら現代的テーマである情報についてをきっちり分かりやすく届けてくれます。
巨大系アニメの秀作リストにまた一本。
後半にきっちり怪獣ものになる氷作。


 

 

 

 

 

 

おまけ。

原題は、『SMALLFOOT』。

『小足』。



上映時間は、96分。
製作国は、アメリカ。

 

 

 


キャッチコピーは、「巨大で臆病な“モジャかわ”ミーゴ、出逢ったのは、伝説のスモールフット<にんげん>!?」。

設定説明型。誠実です。 最初に出会うスモールフットは主要人物じゃないので。

 

 

おいらはオリジナル版で鑑賞。

オリジナル版も吹替版も本編クリップがネットで公開されているので、どちらを見るかそれで決めるといいかと。

オリジナルも日本版も声のキャストが歌が上手い人をちゃんと起用していて、素晴らしい。いや、当たり前なんだけどね。

 

 

 


オリジナルで鑑賞。
キャストはキャストも歌唱抜群。ネットに出ている吹替版も歌えるキャストになってます。
  
 
巨大系アニメの秀作リストを一部。
『モンスターズ・インク』シリーズ、『モンスターVSエイリアン』、『アイアン・ジャイアント』、『ベイマックス』など。
 
ほかに、実は怪獣映画でしただと、実写ですが『トロールハンター』なんてのもオススメです。

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレ。

情報をどう扱うかってのは童話の基本(『はだかの王様』、『王様の耳はロバの耳』、『泣いた赤鬼』など)ではあるが、現代にこれほどマッチしたテーマはなかなかないですよ。

 

怪物が人間を恐れるという設定は、『モンスターズ・インク』などでつかわれる定番の逆視点。

 

 

言葉の二重性で物語ります。

目を覚ます仕事をしているい家系の息子が、村の人々の目を開かせる。
教えを頑なに守ることを石の教えで見せる。
石頭が割れることで意識が変わる。
嘘で人気を獲得しようとパーシーは自分だとバラすことで救われる。

 

 

『アンダー・プレッシャー』の替え歌版では、同じクイーンの『セイブ・ミー』など、他の歌詞を入れている。借り物の歌詞(そもそもこの歌自体、人の求婚を奪っている)を入れつつ、デュエット曲を一緒に歌ってくれという願いの歌にすることでスリリングにしている。デブレンダは歌わない。

 

 

一緒に歌うということが映画全体で貫かれている。村のみんな、父と子、ミーゴとミーチーと仲間・・・。さして、最後に主題歌で人間との共存になっていく。

独りで歌う時は孤独を感じさせるとき。
ミーゴ、パーシー、長老・・・。

 

大きな評価に繋がらなかったのは、最後の説得シーンと長老の改心が弱いからだろうな。

アメリカンアニメ映画の定番の手法が多用しつつも少しズラしている。長老の息子と職人の息子をあまり対立させない、恋に発展しそうな配置にしつつさせない、人間側も仕事の関係に留める、意地悪キャラが臆病なので口だけ、二重のチェイスはそのまま。
そして、それによって、後半のズラしを活かそうとしたのだろう。ただ、そこが強く機能しなかったか。

イエティのチェイス中の映像がアップされない、怖さで携帯を落とすという描写はあるが。

着ぐるみがでかくないはずだが、最後にパーシーが着た時はでかい。パーシー自身が「竹馬か、いいアイディアだ」と言ってるが、それは実際のミーゴなので元の着ぐるみは大きくないことが示されている。

 

『ルーニー・チューンズ』を意識したそう。
雪に落下して、体の形に穴が残るのは、まさに。

 

 

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