『トランスアメリカ』を観た。
意識の直流を交流にするロードムービー。
涙(温かくも冷たくもある)のコメディでもある。
男女・東西・父母・富貧・旧新・悲喜・内外・独群といった境界をメビウスの輪に流し込む。
歴史、価値観といった精神を移動によって肉体化するまさに映画の力を感じさせる。
今のアメリカの注目すべき作家群の特徴として、歴史から現在を見つめる力強い視点というのを感じる。
デビ . . . 本文を読む
“蝶つがい”といえば、ドアをぎったんばったんさせる間接みたいなヤツ。
“蝶番”と書きます。
蝶は、虫の蝶ですが、つがいは二つ組み合ったもの、鳥限定で夫婦のことをいったりします。
てことはですよ、“蝶つがい”って、蝶型の折れる留め具の二つの組み合わせってことですよね。
なら、一個だと、“蝶”ってこと?
だって、一個ですでに蝶の形してるよね。
てことは、二個で“蝶つがい”?
“蝶つがい”そのもの . . . 本文を読む
来月、後輩が結婚することになり、その披露宴で流すビデオを撮影した。
こういうお祝いとか、友人のためのイベント用の撮影や映像作りは、何度かやっているが、毎回、変なプレッシャーがかかる。
期待度が妙に高いのである。
ただ、記録映像ををまとめただけのものもあれば、ジョーク・ビデオ、インタビューをまとめたものなど、いろいろあるのだが、今回は新郎と新婦出演のドラマを撮ることになった。
仲間内で呑みながら、 . . . 本文を読む
『マルホランド・ドライブ』について。
これは、ビリー・ワイルダーの『サンセット大通り』と比較すると、見えてくるものがある。
まぁ、タイトルも似てるし、開巻すぐにサンセット・ブルーヴァード(通り)の標識も出てくるしね。
そして、なんといっても、ナオミ・ワッツのオーディションシーンにぶっとばされる。
ハリウッドの夢の裏側を描く難解であり、明解でもある、というサスガのデビッド・リンチ監督作品。
. . . 本文を読む
以前、【死ぬまでに観れるか】で書いた
『THE WORLD’S FASTEST INDIAN』が、
ついに日本公開決定しました!!!
2007年お正月第二弾の公開のようです。
邦題は『世界最速のインディアン』!!!
http://www.sonypictures.jp/movies/theworldsfastestindian/index.html
で、どうやら、インディアンとは、やはりバイ . . . 本文を読む
昨日紹介した『ビリー・ワイルダー 生涯と作品』の中で、ビリー・ワイルダーが言っていた。
アカデミー賞に確かに端役部門の運動起きてもおかしくないご時勢。
長編アニメーション部門に続いて、スタントマン部門が出来たら、次は端役部門が出来るかも。
こういう光の当たりにくい部門こそ、あってしかるべきとも思う。
記憶に残る端役っていいモンね。
『プリティ・ウーマン』の“最初と最後に歌う黒人”とか、
『お葬式 . . . 本文を読む
フィルムってのは基本的には、1秒間に24コマずつ(15コマ以上ならいいらしいが、まぁ、動いて見えれば何コマでもいいようだが)流して、動きを作っている。
(一応、TVは日本・アメリカは一秒に30F、欧州では一秒25F。電気的には5の倍数とか、2進法が向いているみたいで、テレビは25と30らしい)
さて、映画は、活動写真と言われた頃もあるのだが、1コマは実際、写真と同じで、それを大量に流して、活動 . . . 本文を読む
さっき食べてて、思いついたのだけど、ハッピーターンにまぶしてあるあの粉を集めて、新しいポテチの味が出来る気がする。
イヤ、あの旨さだ、それ以外に何か料理とかにも使えるんじゃないのか?
アレを単独で発売してはどうだろうか?
ていうかあの粉の成分は、なんなのだろうか?
袋の裏の原材料には、米(うるち米、もち米)、植物油脂、でん粉、砂糖、たんぱく加水分解物(大豆、コーン)、食塩、調味料、(アミノ酸) . . . 本文を読む
以前は、丸の内ルーブルだった映画館がサロンパスの経営になり、サロンパス・ルーブル丸の内になりました。
実際には、けっこう前になったんですけどね。
ロビーには、ちゃんとサロンパスも置いてあります。
で、映画が始まる前のマナーCMが、この映画館使用のサロンパスを織り交ぜたモノになっているのよね。
背中に貼られたサロンパスがスクリーンに変わり、携帯やら禁煙やら飲食やらお静かにとマナーを促すのですな。 . . . 本文を読む
自分の心臓の音は、落ち着く音だそうだ。
(その次は、母親の心臓の音らしい)
自分の血液を抜いておいて、自分に輸血するというドーピングがあるそうだ。
暗示はすべて自己暗示であるというし。
自分から自分を取り出すと、自分がどれだけ自分の体と上手くやってるかに気づかされるもんなのかもね。
『フィルム・メモワール』DVD発売!
http://ip.tosp.co.jp/i.as . . . 本文を読む
『アダプテーション』について。
主人公は、双子という形で分裂した一人のチャ-リー・カウフマンである。
弟を殺す事で、一体化したんだろう。
カウフマンは他の脚本でも、最後、分離していた者が、一体化するというのが描かれます。
だから、主人公は二人で一人になった。
それは、主人公がエンターテインメントへ向かう覚悟をしたのだとも言えるし、商業主義に取り込まれたのだとも言える。
うえに、物語での人物 . . . 本文を読む
【死ぬまでに観れるか?】第5回は『初笑いびっくり武士道』(1972)
コント55号主演による、山本周五郎原作のユーモア時代小説の映画化作品。 松田優作主演の『ひとごろし』としてリメイクされている。 タイトルに“初笑い”とあるようにいわゆる当時のお正月のプログラムピクチャー。これは、エノケンや花菱アチャコといった当代の人気コメディアン主演作品に冠されてきたものなので . . . 本文を読む
若いということは“生意気”なものなのだ。
だから、若くない方としては、“生”をとって、“意気”に、立ち向かいたいものだ。
“生”は、いまやビールでも、なんでも新鮮な感じがあるし、生木なんかは、簡単には燃えないみずみずしさがあるのだ。
「生麦生麦生卵」は早く言いづらいのだ。
そう、生意気でだって、いいのだ。
向かう方向さえ間違えなければ。
目的地を知っている人生などありはしないのだから。
それに . . . 本文を読む