ヒットマンズ・ファンタジー 『ヒットマンズ・レクイエム』

【俺は好きなんだよ】第１９９回   『ヒットマンズ・レクイエム』(2008)原題は『IN BRUGES』。ブルージュはベルギーの町の名前です。スタッフ。監督：マーティン・マクドナー 製作：グレアム・ブロードベント／ピート・チャーニン 製作総指揮：テッサ・ロス／ジェフ・アッバリー／ジュリア・ブラックマン 脚本：マーティン・マクドナー 撮影：アイジル・ブリルド プロダクションデザイン：マ . . . 本文を読む

その包帯を、傷に巻くのか、拳に巻くのか？ 『BANDAGE バンデイジ』

　 で、ロードショーでは、どうでしょう？　第１０１回。 「なんか最近面白い映画観た？」 「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」 『BANDAGE　バンデイジ』 邦画では数少ない、聴かせる映画。 懐かしき90年代のバンド・ブームを描き方は、さすがにその場にいた人とはいえ、堂にいっている。 ワンシーンワンカットに近い演出は、役者の良さがあ . . . 本文を読む

安全不完全 『サロゲート』

　 で、ロードショーでは、どうでしょう？　第１０１回。 「なんか最近面白い映画観た？」 「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」 『サロゲート』 　 　 　 現実的なコピーロボットの世界。 人間そっくりロボットモノは、ＳＦの定番。 そこに、ネット世界を顕在化させたような世界観というアイディアを加えて、現代のＳＦにしている。 擬体という形で、体を機械に置 . . . 本文を読む

二人でいられる場所。 『キートンのマイホーム』

【俺は好きなんだよ】第１９８回   『キートンのマイホーム』(1920)原題は、『ONE WEEK』で一週間。旧題は『文化生活一週間』ビデオ題は、『バスター・キートンの マイホーム』スタッフ。監督：バスター・キートン／エディ・クライン 　　出演。バスター・キートン シビル・シーリー ジョー・ロバーツ 物語。新婚のキートンは、新居建築を約束し求婚したため、低予算の組立式住宅を購入。自力 . . . 本文を読む

いちどは、そこへいっている。 『かいじゅうたちのいるところ』

　 で、ロードショーでは、どうでしょう？　第１００回。 「なんか最近面白い映画観た？」 「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」 『かいじゅうたちのいるところ』 　 　 　 そぎ落とし、イメージを膨らませる絵本の世界を、そのイメージを生み出した現実的な世界へと結びつける。 　 絵本の方は、読者、一人一人が作り上げる物語。 絵本は、マイペースにそ . . . 本文を読む

踊って、終わる。

映画には、踊って終わりという終わり方がある。 ラストがダンスシーンのやつってこと。 『フル・モンティ』、『タンゴ』、『shall we ダンス？』（アメリカ版）、『バカルー・バンザイの８次元ギャラクシー』、『セント・オブ・ウーマン』、『バス男』・・・。 ミュージカルや、ダンス映画というだけでなくね。 コメディやラブ・ストーリーがやはり多いけどね。 『チアーズ！』とか、元々踊りが題材という . . . 本文を読む

ボーイ・ミーツ・ガール（ノット・ラブ・ストーリー）・ムービー 『（５００）日のサマー』

　 で、ロードショーでは、どうでしょう？　第９９回。 「なんか最近面白い映画観た？」 「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」 『（５００）日のサマー』 　 　 　 よくある21世紀の『××（名作の題名）』なんてのは、たいてい無理くりつけた宣伝のための文句に過ぎない。 もしくは、少し似たところを拡大させたかだ。 ところが、こいつは、驚きの21 . . . 本文を読む

白血球と赤血球の結びつき 『かぞくのひけつ』

【俺は好きなんだよ】第１９７回   『かぞくのひけつ』(2006)　平仮名で書くのをひらくと言ったりします。選挙のポスターの名前の表記とかね。それもまた秘訣です。スタッフ。監督：小林聖太郎 製作：志摩敏樹 プロデューサー：中村有孝 アソシエイトプロデューサー：富岡邦彦 企画：志摩敏樹 脚本：小林聖太郎／吉川菜美 撮影：近藤龍人 美術：宇山隆之 編集：鈴木真一／小林由加子 音楽：Fla . . . 本文を読む

さぁ、召し上がれ！ 『ジュリー＆ジュリア』

　 で、ロードショーでは、どうでしょう？　第９８回。 「なんか最近面白い映画観た？」 「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」 『ジュリー＆ジュリア』 ハリウッド初のブログからの映画化と言う触れ込みの映画。 ブログの話をまんまじゃなくて、、そのブログの作者であるジュリーの物語と、アメリカでもっとも有名な料理研究家のジュリア・チャイルドの伝記を並べ . . . 本文を読む

鼻を咲かせて。 『ペネロピ』

【俺は好きなんだよ】第１９６回   『ペネロピ』(2006)　　原題は『PENELOPE』。ペーネロペー、ペネロープとも書かれるギリシャ神話の登場人物の一人。英雄オデュッセウスの妻で、トロヤ戦争で夫の留守中に大勢に求婚されるが、２０年間孤閨（こけい）を守った、とういう貞淑さで有名。スタッフ。監督：マーク・パランスキー 製作：リース・ウィザースプーン／スコット・スタインドーフ／ジェニフ . . . 本文を読む

だから、なんだと言われても・・・。シリーズ その２６

　 　　 　　 『また妻と暮らしたい』 　 少し昔。 あるところに、愛し合う老夫婦がいた。 人がうらやむほどの仲の良い夫婦だった。 いつも手をつないで歩いているほどだった。 ある日。 妻が病気になった。 治らぬ重い病気だった。 夫は妻を思い、行事でしか祈らなかった神に願った。 「また妻と一緒に暮らさせてください」 夫の願いが通じたのか、夫も妻と同じ病気にな . . . 本文を読む

若くはないが、まだ年老いてはいない。 『オールド・ルーキー』

【俺は好きなんだよ】第１９５回   『オールド・ルーキー』(2002)原題はもっとシンプルに、『THE ROOKIE』。実話の映画化です。スタッフ。監督：ジョン・リー・ハンコック 製作：マーク・シアーディ／ゴードン・グレイ／マーク・ジョンソン 製作総指揮：フィリップ・ステュアー 脚本：マイク・リッチ 撮影：ジョン・シュワルツマン 音楽：カーター・バーウェル 　　出演。デニス・クエイド . . . 本文を読む

お人好しにも、ほども意味もある。

“お人好し”って、誉め言葉？たぶん、意図次第で、ホメ言葉にもケナシ言葉にもなる言葉。 でも、“お人好し”って貶されたら、悲しいような。でも、『人でなし』って貶されるよりはマシかしら。おいらはお人好しな人が好きです。　“お人好し”という言葉が、人が好きと読めるのが好きなのです。　辞書で引くと、“お人好し” . . . 本文を読む

距離が熱を決める 『パブリック・エネミーズ』

　 で、ロードショーでは、どうでしょう？　第９７回。 「なんか最近面白い映画観た？」 「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」 『パブリック・エネミーズ』 　 　 マイケル・マンは、熱を描く。 過剰なドラマによってではなく、ふりかかる状況において、とってしまう行動で。 　 デジタル・カメラならではの生々しさで、あえて1930年代の伊取り . . . 本文を読む

だから、なんだと言われても・・・。シリーズ その２５

【物について、考えたこと】 安物だけど、ソレも誰かが作った物です。 長い間使った物は、あなたの体の一部です。 見つからなかった物は、きっと誰かへの贈り物です。 【解説】 これ、病院で、待っている間に考えたこと。 いつもは、そういったメモはケータイに入れるんだけど、病院だったので、メモ帳に書いた。 メモ帳に書くとどうも忘れてしまう。 書いたことで安心してしま . . . 本文を読む