菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

措く能わず。  『フューチャー・ウォーズ』

2024年05月24日 07時10分04秒 | 映画(公開映画)

で、ロードショーでは、どうでしょう? 第2362回。


「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」

 

 

 

 

 

『フューチャー・ウォーズ』

 

 

 

2555年の人類の危機を救わんと、その始まりを止めるため2022年に来た時間改変者を、歴史通りこそ是とする時空警察が追うSFサスペンス・コメディ・アドベンチャー。

 

フューチャー・ウォーズ : 作品情報 - 映画.com

 

 

原題は、『LE VISITEUR DU FUTUR』。
英語題は、『THE VISITOR FROM THE FUTURE』。
『未来からの訪問者』。

 


製作年:2022
製作国:フランス / ベルギー
上映時間:101分
映倫:G

 

配給:クロックワークス  

 

 

物語。

2555年地球。
人類は危機に瀕していた。
時間改変者たちは人類を救うべくタイムスリップで歴史を変え続けていた。
そんな彼らを、人類の危機であろうと歴史改変は取り締まるべく、時空警察が追っていた。

2022年フランス。
アリスは、新たな原発建築に反対活動をしていた。
時間改変者のキツネの任務は2022年の原発を推進する大臣を止めること。
アリスとキツネは、大臣の家で鉢合わせしてしまう。

 

主演は、フローラン・ドリン、エンヤ・バルー、アルノー・デュクレ、

共演は、ラファエル・デクラック、スリマヌ=バティスト・ベルン。

監督・脚本は、本作が長編映画デビューとなるTVドラマなどで活躍してきたフランソワ・デクラック。
友人であるフランソワ・デスクラックとフローラン・ドリンとスリマヌ=バティスト・ベルンが低予算で制作しフランスでカルト的人気を集めたWEBドラマシリーズ『Le visiteur du futur』(2009~2014)を元に長編映画化した。

 

 

スタッフ。

監督:フランソワ・デクラック
製作:フランソワ・デスクラック、ロバン・ボープルーグ・ヴォニエ、ステファヌ・パルテネ
原案:フランソワ・デクラック、スリマヌ=バティスト・ベルン 『La Meute』
原作:スリマヌ=バティスト・ベルン(小説)、フランソワ・デクラック(漫画『La brigade temporelle』)(WEBドラマシリーズ『Le visiteur du futur』)
脚本:フランソワ・デクラック
撮影:マチュー・ミシラカ
音楽:ジミー・ティリエ

 

 


出演。

フローラン・ドリン (キツネ/ビジター)
ラファエル・デクラック (ラフ)
スリマヌ=バティスト・ベルン (エンリー・カスタフォルテ/博士)

エンヤ・バルー (アリス・アルベール)
アルノー・デュクレ (ジルベール・アルベール/大臣)

アサ・シラ (イタチ/ベレッテ)

オドレイ・ピロー (ルイーズ/時空警察)
マチュー・ポッジ (マテオ)
ヴァンサン・ティレル (ヴィクトール)
アレックス・ラミレス (ファビオ)
レニー・チェリノ (コンスタンス)
ルドヴィク (リカルド)

 

 

 

『フューチャー・ウォーズ』を観賞。
2555年の人類の危機を救うべく2022年に来た時間改変者を、歴史通りこそ是とする時空警察が追うSFサスペンス・コメディ・アドベンチャー。
がっつり能天気なフレンチコメディからの後半シリアス。設定ゆるゆるながらSFと映画の穴をうまく使ったネタ満載で、SF好きなのが伝わってくる。
元が、友人である監督で脚本家フランソワ・デスクラックと俳優フローラン・ドリンと俳優兼ライターのスリマヌ=バティスト・ベルンが低予算で制作し、フランスでカルト的人気を集めたWEBドラマシリーズ『Le visiteur du futur』(2009~2014)なので、定番の方向性なのかもしが、しっかりこれ一本ででわかる長編映画になっている。主人公も今作だけの主人公もたてて、映画にするという意図が明確ながら、原作ファンへの目くばせも忘れてない感じ。
監督・脚本も同じくフランソワ・デクラックで、元作以後テレビで活躍を続けていたが、今作で長編映画デビューを果たした。
好みが分かれるでしょうけど、優しい笑いでベタ系なので、見やすいです。
いろいろ、好きなSFからの引用をそのままやらずに、自分たち色に染めているのも好感。
予告編を見てもわかる通り、低予算SF(製作費は450万ユーロで約7億6000万円)なわりに、映像が原作なので、なかなかのクオリティコントロールで、CGも見せたいものをしっかり描かけているし、なによりセットやロケ地が素晴らしいので、十分にこの世界観に浸れます。
邦題は、大げさにしちゃってます。ウォーズはないです。原題は『未来からの訪問者』ですし。
狭く未来の荒廃したパリを描くのフランス映画ってうまいのが多いのよね。『最後の戦い』『ティコ・ムーン』『パリの確率』『ルネッサンス』『フィフスエレメント』『アルファビル』などなど大作ももちろんあるけど。やっぱフランス映画って、美術に独特のセンスを発揮している場合が多い。今作もそこは既存SFからの引用はあれど、独特の色があり、毛色の違ったSFの画面にを味わえます。今作はガジェットの使い方がなかなかうまいのよね。
世界滅亡もあっさり来るしね。意外と、社会問題も入れてはいます。メッセージというほどではないですけどね。
なにより、世界が壊れても、みんな明るく世界を楽しんでいるあたり、ちょっと元気になれます。
あちらのインディ的な作品の低予算が日本では十分な大作レベルという悲しさは味わえちゃいますけどね。
だって、撮影もちゃんとしてるんだもの。
シナリオは設定含めて、穴だらけな割りに、最後の方は新機軸をぶちかましてきますしね。(原作準拠かもしれませんけど)オチの妙なポジティブも嫌いじゃない。
SFの堅苦しさをすこーんと吹っ飛ばしてます。
まぁ、それが合わない人もいるでしょうけどね。
しっかりしたコントを見るぐらいの気持ちでいったので、ジャンルを楽しみました。まぁ、ジャンル好きなので、見方が甘くなってるのは否めませんが。
間違えてしまう人類のマイナスな愚かさと、それでも繰り返して直そうとするプラスの愚かさを愚直に見せる一本。



The Visitor from the Future (2022) - IMDb

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Le Visiteur du Futur on X:

The Visitor from the Future Movie (2022), Watch Movie Online on TVOnic

 

 

 

 

 

 

 

ネタバレ。

パラドックスで、全部消えるけど、存在が消えないという能天気さ。
そして、一回では直らず、何度も直していくのはシリーズものならでは。

 

 

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