邦題に、あえて、つけすぎの香水のように、プンプンするタイトルをつけるセンスをどうにかしたい。
『バス男』(原題『ナポレオン・ダイナマイト(主人公の名前)』)なんて、その代表例だし、個人的には『ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!』(原題『エレクション(選挙)』)なんて酷すぎると思う。
『恋はデジャ・ブ』(原題『グランドホッグ・デイ(聖燭祭)』)もその一本。
3本とも相当レベルの . . . 本文を読む
【俺は好きなんだよ】第202回は、『キンキーブーツ』(2005)
原題も『KINKY BOOTS』。
『突飛なブーツ』とか『珍奇なブーツ』、または『いかがわしいブーツ』といったところです。
バンドのthe kinksも同じ意味。
スタッフ。
監督:ジュリアン・ジャロルド
製作:ニック・バートン/ピーター・エテッドギー/スザンヌ・マッキー
脚本:ジェフ・ディーン/ティム・ファース . . . 本文を読む
水曜日は、地元のツタヤの190円レンタル・デーなので、だいたい毎週いそいそと。
当然ながら、けっこうな混みようで、15人ぐらい並ぶの待つこともたびたび。
今日もそんな感じで長い列。
ゆるゆると列は進んでいく。
隣に新作の棚が来るので、それを横目に見る。
新作ってのは、それだけでなんだか面白そうな匂いを出しているもの。
特に江戸っ子にとっては、初モノは、それだけでちょいと手が伸びて . . . 本文を読む
で、ロードショーでは、どうでしょう? 第108回。
「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」
『インビクタス 負けざる者たち』
1994~1995年に起きた南アフリカ共和国のラグビーワールドカップにおける奇蹟の実話を映画化。
ハリウッド大作的感動実話をイーストウッドが撮るとこうなるという堂々 . . . 本文を読む
月が嫌いですね
解説:
元は、“月が綺麗ですね”。
夏目漱石による“I LOVE YOU”の日本語訳ってやつです。
昔の日本人はどれほど照れ屋だったのか。
“愛している”ということを、月を見る目で表現するなんて、どれほど、細やかなんだろう。
それとも、たんなる口下手?
で、こちらは、いまやは月を見て、キレイだと言うのは当たり前の礼儀みたいになってし . . . 本文を読む
【俺は好きなんだよ】第205回
『世にも憂鬱なハムレットたち』(1995)原題は、『IN THE BLEAK MIDWINTER』で、英国でクリスマスに唄われる聖歌のタイトルから。『真夏の夜の夢』ともかけているのかしら?スタッフ。監督:ケネス・ブラナー 製作:デヴィッド・バロン 脚本:ケネス・ブラナー 撮影:ロジャー・ランサー 音楽:ジミー・ユーリン 出演。マイケル・マロニー . . . 本文を読む
どんどん教育にかかる金額が増えていく昨今。
日本国内貧富によって、教育の格差は開く一方です。
映画の教育においても教育格差があるのです。
映画においては、アメリカ映画と日本映画ではずっと開きっぱなしだと感じるわけです。商売が成立していない、というのもあるのだろうけど。
いや、狭い国の中だけでやりすぎなのかもしれません。
そこは日本のよさでもあるのですが。
撮影所がなくなってから、日本で本当 . . . 本文を読む
で、ロードショーでは、どうでしょう? 第107回。
「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」
『ユキとニナ』
と書いておきながら、まだ、書くベき言葉が見つからない。
都会の角を曲がったら、突然、森に中にいたような気分。
近い題材、近い手法で撮っているだけに、その困難と到達に驚嘆と賛美と惚けしか . . . 本文を読む
声を鳴らすことが出来る楽器、名づけるなら、声楽器はどんな音楽を聞かせてくれるだろうか?
ボーカロイドの初音ミクはあるけど、そうじゃなくて、もっと楽器のような。
人の声だけじゃなくて。
動物とか。
肉楽器というか。
うーん、肉じゃ、生々しいな。
たとえば、クジラの鳴き声の楽器化とかそういうことだ。
もちろん、人の本物の声は素晴らしいけど、想像力を形にする楽しみとして。
先日、 . . . 本文を読む
【俺は好きなんだよ】第204回
『ブロードウェイと銃弾』(1994) 原題は、『BULLETS OVER BROADWAY』で、『銃弾がブロードウェイを飛び交う』という感じですかね。 スタッフ。監督:ウディ・アレン 製作:ロバート・グリーンハット 製作総指揮:J・E・ボーケア/ジーン・ドゥーマニアン 脚本:ウディ・アレン/ダグラス・マクグラス 撮影:カルロ・ディ・パルマ 美術監 . . . 本文を読む
【俺は好きなんだよ】第203回
『ローラーとバイオリン】(1960) 原題は、『КАТОК И СКРИПКА』。ロシア語ですね。はい、まったく、読めません。英題は『The Steamroller and the Violin』なので、ロシア語でも同じ意味かも。 スタッフ。監督:アンドレイ・タルコフスキー 脚本:アンドレイ・タルコフスキー/アンドレイ・コンチャロフスキー 撮影: . . . 本文を読む
怖がる方は手で目を隠す
解説:
“能ある鷹は爪を隠す”シリーズ。
怖い時は目をつむるだけでなく、目を手で覆います。
見たくないなら、瞼を閉じればいいはず。
それに手を重ねるのは、その指の間から見たいからか?
もしくは、目を守るために?
そういえば、『MONGOL-モンゴル』という映画で、「目が細いと悪霊が入りにくい」というセリフがあった。
そういった悪霊とか、何か . . . 本文を読む
で、ロードショーでは、どうでしょう? 第106回。
「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」
『フローズン・リバー』
この映画濃度はナニゴトだ!
テーマを徹底的に、エピソードや行動に結び付けて、描く。
圧倒的な映画濃度とムービーテリングは、米アカデミー脚本賞ノミネートも納得です。
零下30度 . . . 本文を読む
で、ロードショーでは、どうでしょう? 第105回。
「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」
『ゴールデンスランバー』
つながりを描きつつもその希薄さに今の日本の希望を見せつけられる。
伊坂幸太郎原作の小説からの映画化作品。
監督・脚本:中村義洋とは、三作品目のタッグ。
日本の . . . 本文を読む
映画を勧めるときに、気をつけていること。 ① “題材” を伝えること。 ② “さわり” を伝えること。 ③ “アプローチ” をさりげなく伝えること。 ①の “題材” は、何を材料にしているか、ということ。 『ウォーターボーイズ』なら、男子高校生がシンクロナイズドスイミングをする。 . . . 本文を読む