菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

山の神に委ねる。 『隻眼の虎』

2024年04月10日 00時00分18秒 | 俺は好きなんだよ!

【俺は好きなんだよ】第1845回

 

『隻眼の虎』(2015)

 

 

原題は、『대호』。
『テホ(大虎)』。

英語題は、『The Tiger』。
『虎』。

 

 

製作国:韓国
上映時間:139分

 


配給:クロックワークス

 

スタッフ。

PD: パク・ミンジョン
監督・脚本:パク・フンジョン
助監督:ヤン・ジュノ
撮影:イ・モゲ(CGK)
照明:イ・ソンファン
美術:チョ・ファソン(ファソン工作所)
武術:ホ・ミョンヘン(ソウルアクションスクール)
      チェ・ボンノク(ソウルアクションスクール
編集:キム・チャンジュ
音楽:チョ・ヨンウク

 

 

 

出演。

チェ・ミンシク (チョン・マンドク ミョンポス(名砲手=名猟師))
チョン・マンシク  (ク・ギョン トポス(都砲手=猟師の頭,猟長))
キム・サンホ    (チルグ ポス(砲手=猟師))
ソン・ユビン    (ソク マンドクの息子)
大杉 漣      (前園 慶尚南道 道長官)
チョン・ソグォン  (リュ少佐 河東(ハドン)守備隊)
キム・ホンパ    (薬剤商 ホンパ(弘波)商会)
ラ・ミラン     (チルグの妻)
イ・ウヌ      (マルニョン マンドクの妻)
ヒョン・スンミン  (ソニ(ソン) チルグの娘)
キム・イェジュン  (幼いソク)

 

 

物語。

1925年、日本統治下の朝鮮。
かつて、朝鮮最高のミョンポス(名砲手=名猟師)として名を馳せたチョン・マンドクは、ある事件をきっかけに銃を捨て、チリサン(智異山)の山小屋で息子と2人きりで生活していた。
ソクは,一時最高のポス(砲手=猟師)だったが,今は狩猟に出ない父に不満を抱いている。

一方、朝鮮総督府から害獣駆除を命じられた地元の猟師たちは、<山君(山の神)=サングン>と恐れられつつも敬意の対象であり、凶暴な隻眼の大虎を日本軍の高官の前園は退治し、力を誇示しようとしていた。
大虎をしとめるために、トポス(都砲手=猟師の頭)のク・ギョンrが率いるハンターは山に入る。
そして、山君のつがいと子を捕まえる。

 

日本軍と漁師たちが、大虎を狩るのに苦戦する中、銃を捨てた最高のハンターが駆り出されるアニマル・サスペンス・ドラマ・時代劇アクション。

主演は、『オールド・ボーイ』『悪魔を見た』のチェ・ミンシク。
共演は、『蜜のあわれ』『HAN-BI』の大杉漣。

監督と脚本は、『新しき世界』『The Witch 魔女』のパク・フンジョン。
新作『貴公子』が間もなく公開されますね。

 

引退ハンターVS手負いの最強大虎、どちらも喪失を抱えている、似た者同士の対決もの。

キャストの揃え方がよく、大杉連はさすがの役どころだし、チョン・マンシク、キム・サンホラ・ミラン、キム・ホンパなど堂々たる韓国映画界の名脇役たちが出演しているのもよいのよ。
リアルないい顔揃いなのよ。
上手く活かされてるしね。
そこに軸となるソン・ユビンとチョン・ソグォンの若手がしっかり回っている。
それに、圧倒的に汚しがいい、これがガッツリ物語世界に引き込んでくれる。

虎は「竜虎相まみえる」や『山月記』なんかもあるので、やはりアジアにとっては高貴なる存在。
西洋だと獅子ですね。
どちらもネコ科。
北米のジャガーとか、南米もピューマとか、高貴な動物はネコ科多いですね。
でも、日本だと最強は熊なんですが、高貴な感じなら狼で、イヌ科。
そこは、ちょっと日本的ですね。
まぁ、狼でも狼王ロボなんてもいましたね。
狼だと狼男になってしまうのかしら。
たまに狼映画もありますが。
今作の大虎はかなり高い知能を見せます。

興味深いのは、動物対決もので、数少ない、動物の子供時代から描く、いわば逆『バンビ』。
アニマルものやアニメとかホラーで動物や怪物を育てる話はあれど、このタイプの話で、この展開はありそでなかった。
どこか、『もののけ姫』の犬神を思わせる。

CGと造形物もかなり出来がいいです。

 

 

 

受賞歴。
2016年の第21回 利川春史大賞映画賞にて、技術賞(チョ・ヨンソク)が受賞。
2016年の第36回 黄金撮影賞授賞式にて、作品賞、監督賞(パク・フンジョン)、審査委員特別賞(チョン・マンシク)を受賞。

 

 

 

 

 

 

ネタバレ。

追加クレジット。

<モーションアクター>カク・チンソク (ポム(虎)) 

 

 

 

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