菱沼康介の、丸い卵も切りよで四角。

日々の悶々を、はらはらほろほろ。

10代のはじまりは大変なのよ。 『神さま聞いてる? これが私の生きる道?!』

2024年04月28日 00時00分16秒 | 俺は好きなんだよ!

【俺は好きなんだよ】第1848回

 

『神さま聞いてる? これが私の生きる道?!』(2023)

 

 

原題は、『Are You There God? It's Me, Margaret.』。
『神様いますか? わたしマーガレットです』。

 

製作国:アメリカ
上映時間:106分

 

 

スタッフ。

監督・脚本:ケリー・フレモン・クレイグ
製作:ケリー・フレモン・クレイグ、ジュディ・ブルーム、ジェームズ・L・ブルックス、ジュリー・アンセル、リチャード・サカイ、エイミー・ロレイン・ブルックス
原作:ジュディ・ブルーム 『神さま、わたしマーガレットです』
撮影:ティム・アイブス
美術:スティーブ・サクラド
衣装:アン・ロス
編集:ニック・ムーア ウーナ・フラハティ
音楽:ハンス・ジマー
音楽監修:フランキー・パイン

 


出演。

アビー・ライダー・フォートソン (マーガレット・サイモン)

レイチェル・マクアダムス (バーバラ・サイモン/母)
ベニー・サフディ (ハーブ・サイモン/父)
キャシー・ベイツ (シルヴィア・サイモン/祖母)

エル・グレアム (ナンシー・ウィーラー/ご近所さん)
アマリ・アレクシス・プライス (ジェイニー・ルーミス/女子会メンバー)
キャスリーン・マレーン・クプフェレー (グレッツェン・ポッター/女子会メンバー)
イソル・ヤング (ローラ・ダンカー/のっぽ)
オリビア・ウィリアムズ (ウィッチ)

ランドン・S・バクスター (エヴァン・ウィーラー/ナンシーの兄)
エイダン・ワジトック・ヒソング (ムース・フリード)
シムズ・メイ (ノーマン・フィッシャー)
ザック・ブルックス (フィリップ・リロイ)

ウィルバー・フィッツジェラルド (モリス・ビナモン)
ミア・ディロン (マリー・ハッチンズ/祖母)
ゲイリー・ヒューストン (ポール・ハッチンズ/祖父)

 

 

物語。

1970年代アメリカ。
ニューヨーク生まれだけど垢抜けない11歳のマーガレットは、ことあるごとに神さまにお尋ねする真面目な女の子。
父親の仕事の都合でニュージャージーへ引っ越すことになり、はじめての田舎暮らしに不安がいっぱい。
彼女はそこで出会ったご近所さんのクラスメイトのナンシーに、恋やブラや生理などについての秘密を共有する秘密クラブに入れられてしまう。
それは、女の子から大人への道のはじまり。

 

70年代アメリカ、11歳の少女が故郷の都会NYから離れて田舎町に引っ越して困惑する青春コメディ・ドラマ。

アメリカの作家ジュディ・ブルームが1970年に発表した名作小説『神さま、わたしマーガレットです』を実写映画化。

アメリカ脚本家組合賞(WGA)のキ脚色部門にノミネートされるなど、非常に高い評価を得た。
サプライズヒットとなった。

 

監督・脚本は、『スウィート17モンスター』のケリー・フレモン・クレイグ。

主演は、『アントマン』シリーズのアビー・ライダー・フォートソン。
共演は、レイチェル・マクアダムス、『オッペンハイマー』のベニー・サフディ、キャシー・ベイツ。

 

 

アメリカの70年代的ノスタルジーで満載の甘酸っぱい少女もの。
日本とは全く違う文化ながら、ところどころにきっと女の子には日本人にも通じる部分があるのだろう。
まぁ、こちとら、なんといっても元男の子であったので、妙に気恥ずかしくも、謎を解ける部分もあったり。
なんといってもマーガレットのまじめでいい子ながら、あくまで突出したところがない感じが、微笑ましい。
ただ、親は少し変わった宗教的な要素。
それにより、親が親とうまく行ってない部分は普遍的に刺さる。
親の気持ちもちょこちょこ描かれるので、そこにグッとくる人もいるのではないかと。
働いていたママが専業主婦になって戸惑う姿は、いまにも通じる人間関係の難しさとかね。
少女の女性的な部分の教育に非常に優れているし、それはつまり、娘を持つ父親にも最適ということ。
それ以外にも、他人との違いに一喜一憂したり、親の文化を知ろうとしつつも戸惑ったり、感情をコントロールできないことなど、共感度が高い内容になっている。
繊細な内容を見事に表出したキャストに拍手を贈りたい。

 

 

 

 

受賞歴。

2023年のLA批評家協会賞にて、助演俳優賞(レイチェル・マクアダムス)を受賞。

他に25以上の賞を受賞。

 

 

 

 

ネタバレ。

著者のジュディ・ブルームは1970年に書いたのち、何十年もの間、この本の映画化を許可しなかったが、監督のケリー・フレモン・クレイグが物語に忠実に映画化しますと約束したことで、許可することにした。
その結果、ブルームはこの映画に非常に満足し、彼女はインタビューで、「私が書いた本より、この映画の方がいいと思いませんか?」とインタビュアーに投げかけたそう。
実際に目にしにくい事柄を観ることができることの意味が、この物語のメッセージ、創作の目的につながるからだろう。

 

 

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