「ふざける」ってぇのは、どういうものかをふざけないでしっかり調べてみる。
ふざけるの意味。
1,冗談を言ったり、おどけたりすること。
2,子供などが浮かれて騒ぎまわること。
3,人を馬鹿にしたようなふるまいをすること。
4,男女がたわむれたり、いちゃつくこと。
1~3には、漢字がなく平仮名だけです。
「ふざける」の語源は、くだらないことや適切でないことを言ったりするときに使う「ほざく」が由来になっているものと考えられています。
「ほざく」が「ほざける」へと変化し、音が訛って「ふざける」という風になったようです。
なので、「ふざける」は意味としては「ほざく」とほぼ一緒となります。
そのことをうかがえることの一つに、「ふざけるな」も「ほざくな」は両方ともに、そうするなというときに、「ふざけろ」「ほざけ」と、そうしろという形でも言われるという共通点があるというのもありますね。
「ほざく」の語源は、「ほさく」が転訛したという説があります。
「ほさ(祝)・く」
1,祝い言を言う。ほぐ。
2, 呪い言を言う。呪う。
「ほざく」
1, 他人がものを言うのをののしっていう。
2,動詞に添えて、他人の行動をののしっていう。
同じ言葉で逆の意味を持つ言葉なので、少し濁らせて意味を分かるようにしたってとこですかね。
それか、祝うってのも、適当なお世辞だったり、状況を考えて裏腹に言わざるえなかったり、心にもないことしても言うから、そもそも裏の意味をもっていたということなのかも。
ちなみに、「ほぐ」(反故、反古)の意味には、
1,書画などをかいて不用となった紙。書き損じの紙。ほご紙。
2,無駄。不用になったもの。
と祝うと反する意味があったりします。
まったく、ふざけてますね。
さて、4は他の3つと意味が少し違います。
なので、この意味には、「巫山戯る」という当て字があります。
これは、どうやら、「ふざける」という言葉が成立した後、誰かが当て字をしたと思われます。
この当て字は、どこから来たのかというと。
「巫山(ふざん)」を使ったものに「巫山の雲雨」や「巫山の夢」という言葉があります。
これ、内容はどちらも「中国、楚の懐王が夢の中で巫山の神女と契った」という故事からの言葉です。
このことで、中国では「巫山」といえば男女がいちゃつく場所というイメージができた。
「戯(ぎ/げ/け)」という字は「れる」と送り仮名を入れると「たわむれる」と読み、「男女がみだらな言動をする。いちゃつく」という意味になります。
この二つの響きを「ふざける」に当てて、「巫山で戯れる」とすれば、「ふざける」の4の意味に合致する面白さから、当て字として残ったということでしょう。