一期一会

日々是好日な身辺雑記

後ウマイヤ王朝の首都コルドバへ

2015年05月24日 | 旅行

昨日23日(土)は高速鉄道AVEでマドリッドからコルドバへ移動した。

中公新書「スペインの歴史」によると、
750年までダマスカスを首都として栄えたウマイヤ王朝がイスラム帝国に滅ぼされた。
カリフの座を追われたウマイヤ家の一人がイベリア半島に難を逃れ、756年に当時のアミール(アラビア語で君主)を破り
自ら新たなアミール、アブドゥール・ラフマン1世としてコルドバで即位した。この王朝が後ウマイヤ王朝と呼ばれる。

この王朝はこれ以降250年間続き、コルドバはスペイン・イスラム王国の首都として栄華を極めた。
人口50万人、モスク300、王立図書館の蔵書は60万冊、ヨーロッパ最高の大学と、ヨーロッパ諸学問の中心地だった。
カトリック文化のバルセロナ、マドリッドから、イスラム文化が残るコルドバへ向かう。

マドリッドのアトーチャ駅から高速鉄道AVEに乗るのだが、この駅は2004年にイスラム過激派による爆破テロで、
200人近くの人が亡くなった事件の影響で、警戒が厳しく空港並みの手荷物検査だった。

9時半に出発したAVEは11時半にコルドバに着いた。途中車窓から見える風景はずっと変わらぬ荒涼としたものだった。
駅からはタクシーで旧市街まで6分位。ホテルはメスキータ近くのユダヤ人街にあり、
通りで降りスーツケースを引き、迷路のように入り組んだ石畳の細い道を
ホテルを探して歩くが、なかなか見つからず、15分位行きつ戻りつして、ようやく辿りつく。



ホテルは2階建ての、小じんまりしたコルドバ風の雰囲気のホテルで気にいる。
長いあご髭を蓄えたホテルの男性は英語を話し、見所やお勧めレストランや料理を説明してくれ、親切で感じが良かった。
風貌からするとユダヤ人なのだろう。廊下の壁にはインテリアとしてか、ヘブライ語?で書かれた本が貼ってある。



コルドバには2泊の予定で、ここまでのブログタイトルが(何処そこへ)というように、移動が多かったので、少しノンビリしようと、
1日で観れるところを2日滞在にした。そんな事で一休みした後でブラリ歩きを2時間ほどする。
町にはフラメンコダンサー姿の女性を多く見かけるが、どうやらこれは、京都を着物姿で歩くのと同じ類のようである。



町散策の後はこちらの習慣に倣い、1時間位のシェスタをする。気温は24度位だが湿気がないので、昼寝には良い。







夕食はホテル男性お勧めのレストラン(ペペ)へ。マドリッドのレストランの経験で、3品を2人でシェアするのが適量と分かったので、
サラダとトマトとガーリックのディップ、オックステール煮を頼む。
それに加えてハムとチーズを揚げたモノを頼んだら、ウェイターがそれならオックステール煮はハーフポーションで良いだろうと
的確なリコメンドがある。それに前日が休暇日だったのでワインを。
お勧めだけある味とサービスに満足した後に、ポートワインのグラスと白い皿に日本と書かれたデコレーションがサービスで出てきた。



そんな満足の夕食から一夜明けて、今朝の朝食はホテルのパティオで摂る。
フルーツ、生ハムとチーズ、ジュース、ヨーグルト、パンとコーヒーと盛り沢山の朝食をノンビリ楽しむ。