28日(木) から2泊でカミさん、娘、義妹、姪と毎年恒例の夏の信州旅行に行ってきた。カミさんの先祖代々の墓参りを兼ねての旅行は40年近く続いているが、昨年は母親が入院したこともあり、私は不参加だった。昔は2台の車に三家族分乗しての旅行だったが、ここ数年はこの5人が常連メンバーとなっている。(女3人寄れば•••)と言うが、普段何かと会っている4人なので、いつものように笑いの絶えない賑やかで楽しい旅行だった。
今回の旅行は信州阿智村にある富士見台高原ヘブンスそのはらの全長2,500m、高低差600mのローブウェイに乗り、標高1,400mの地での満天の星空を見るナイトツアーと木曽路散策だった。同じ信州でも阿智村は岐阜県境で、小諸からはだいぶ遠いので、墓参りは別途行うことにした。
(妻籠宿)
(妻籠宿)
(ゑびや茶房)
(妻籠宿)
今回はバスと現地でのレンタカーの利用にして、パスタ新宿6:55発の長野県飯田行きの高速バスで向かった。途中双葉サービスエリアで20分の休憩を挟み、11:10に飯田駅前に着いた。
いつもの関越道、上信越道のドライブと比べ、中央道は山間部を走るので、その景色を見たり(三国志)を読んだりして過ごせるので、バスでの移動は気楽なものだ。
夏休みに入り金沢、高山と廻ってきた娘と合流し、レンタカーを借り娘の運転で阿智村の昼神温泉に向かった。
初めて行く山あいの地にある昼神温泉は大型のホテルや旅館もあるが、日本一の星空と称する閑静な温泉地だった。その星空を見るナイトツアーを予約していたが、2夜連続で曇り空となった為キャンセルした。
その星空を撮る為に一眼レフカメラ、望遠レンズ、3脚まで持参した姪はガッカリ。諦めきれず旅館近くの星空が見えるスポットにカメラ持参で2夜通ったが見えなかった。
私は満天の星空は3000mの山小屋で何度も見ているし、3500円のツアー代も高いと思っていたが、そんな身も蓋もないことは言わなかった。
満天の星空と言えば、現役時代の50代の頃にカミさんとレンタカーでニュージーランドの南島を10日間で一周したことがあり、その時にマウントクックのハーミテージホテルでの夕食の後に見た星空が1番印象に残っている。街灯もない山道を星明かりを頼りに歩いて降りた。
(島崎藤村生家)
(馬籠宿)
(馬籠宿)
この旅のもう一つの目的である木曽路散策の妻籠宿、馬籠宿には姪の運転で2日目に行った。昼神温泉からは車で1時間、島崎藤村の(木曽路はすべて山の中)の通りのドライブで、普段山の自然に縁のない4人は、気持ち良いと感激の様子。
夏休みの最中だろうが、意外と観光客は少なくゆっくりと散策が出来た。コロナ禍もあり海外からの観光客がいないせいでもあるのだろう。妻籠宿の(ゑびや茶房)ではかき氷の抹茶ミルク金時を食べたが、甘いもので好きな粒あんと練乳に大満足だった。
妻籠と馬籠を比べると町並みが妻籠の方が長く、歴史がある感じである。
馬籠は島崎藤村の生誕の地で、その実家が藤村記念館となっている。島崎藤村は小諸や我が家が14、5年住んでいた川越にもゆかりのある作家だ。小諸には明治32年から6年間小諸義塾の教師をしながら執筆活動をして「千曲川スケッチ」「破戒」を書いている。
川越は藤村が56歳の時に再婚した静子夫人が川越生まれで、再婚後父親をモデルにした「夜明け前」の執筆を始め、市内の(割烹旅館 佐久間)に度々宿泊していた。
中学生の時に読んだ「破戒」を、息子の本棚にあったので何年か前に再読したが、さすがに文体は古いと感じた。
藤村記念館は展示室が3部屋あり、30分のDVDも見ながら1時間近く過ごした。
ホテル近くの広場で6:00から8:00まで朝市が開かれており、朝取りの野菜が超安値で売っていた。試食で勧められた生のトウモロコシは甘かった。それにしても我が一族の女性連は朝市が好きで2日連続で通い、道の駅も見つけると寄り、安い!安い!の連発だった。
旅館の夕食には信州旅行で必ず食べる鯉の甘露煮と鮎の塩焼きが出たが、鯉の洗いはなかった。
毎年夏になるとカミさんの叔父さんの家を訪れ泊めて頂き、叔父や従兄弟達が千曲川で釣った鮎をご馳走になっていた。叔父さん家族には子供達も含め良くしてもらった。
(下栗の里からの南アルプス)
(下栗の里)
3日目は前日の姪に替わり娘が運転、標高1100mの下栗の里へ。狭い山道があり対向車への対応があるので、私が運転しようと思ったが娘に任せた。老いては子に従えだ。
狭い山道なので、心配性のカミさんからは(スピードを落として!)(側溝に気をつけて!)の声がとび、無事到着したら(疲れた)とひと言。
下栗の里は(にほんの里100選)に選ばれた、南アルプスから伸びる尾根に拓かれた絶景の地だ。
75分のビューポイントコースを散策した。
そんな木曽路散策を終え、19:00にバスタ新宿に戻ってきた。
今までの小諸や軽井沢を中心にした信州旅行と違い、山深い南信州の旅は4人にも楽しめたようだ。