一期一会

日々是好日な身辺雑記

梅雨の晴れ間

2012年06月29日 | 日記


梅雨ということもあり、ジョギング月間目標の100キロに遥かに届かない為、火曜日と水曜日は
5時前に起きて航空公園で8キロ走り、戻って朝食を取ってから出勤した。
昨日は休みなのでいつも通り朝食を済ませ8時半に家を出て航空公園へ。
走り始める前には特に準備運動はせず、最初の1キロはゆっくり走り、
脚の感じを確かめながら少しずつスピードを上げていく。
10キロを走り終えてからは入念にストレッチをし、スクワットを50回、
それからテニスコートに移動。10時半から2時間テニスをする。
雨こそ降らなかったが曇り空で、やはりテニスをする時はサーブをするのが眩しいくらい太陽が出てる快晴が良い。



今日はサッカー欧州選手権EURO2012準決勝ドイツvsイタリア戦を観るために早起きする。
と言っても目覚まし時計をかけるわけにもいかず、正確な自分の体内時計に頼る事にし、
夕食の時にビールと芋焼酎を呑み9時半にベッドに入る。
ジョギング10キロと2時間のテニスせいで、バタンキュー状態ですぐに眠りにつく。

だいたい6時間睡眠なので3時半に目覚めるはずだったが、目覚めてベッド脇の時計を見たら4時10分。
慌てて且つ静かにベッドを出てリビングのTVをつけたら25分経過で、1-0でイタリアが優勢に試合を進めていた。
そしてイタリアの2点目のゴールを同じバロッテッリが決める。
このバロッテッリはイタリアのチームでは珍しいアフリカ系の選手で頭をモヒカン刈りにしており、
なかなか迫力のある風貌であるが歳は若干21歳。
2点目のゴールの後に喜びのあまりシャツを脱いでイエローカードを喰らう。
試合中にシャツは脱いではいけないのですね、初めて知りました。でも前にもTVで見た記憶が?

下馬評では優勝候補のドイツも再三ゴールを狙うが、イタリアの正に守護神ともいうべきゴールキーパーに阻まれ、
なかなか決められずPKでの1点にとどまる。
残り時間3分位からはゴールキーパーも前に出てきて攻撃に加わり勝利への執念が感じられた。
それにしても準々決勝でドイツがギリシャに負けていたら準決勝はイタリアvsギリシャ、ポルトガルvsスペインとなり
財政赤字主要4ヵ国の戦いになって、財政赤字とサッカーの強さの因果関係を考えないといけないとこだった。

イタリアvsスペインの決勝は日曜深夜というか月曜早朝に行われるので、また早寝早起きしなければ。
でも何だか現在の経済状況がより厳しいスペインが勝ちそうな予感がする。




とうとう消費税増税法案が衆議院で可決された。これについては色々な意見があると思うが、
現在の日本が消費税を上げざるを得ない財政状況であることは確かだろう。
反対投票をした民主党議員57名についても言いたいことがあるが止めておこう。

莫大な財政赤字を先送りするような事は許されない。
これからの若い世代は色んな意味で大変である。
否応無く巻き込まれるグローバル競争下の影響を受ける職業生活、正規雇用率の低下、
上がらない給与、自分の年金の積立もままならいことからの将来の不安等々。
現在の状況は、そんな世代に飲み食いで借金を作り、それを子供に残したまま亡くなる
親みたいな無責任で迷惑な話である。

それにしても分からないのが元代表と幹事長の会談なるもの。
セレモニーとしての一回位の慰留会談は分かるが、何のために4回もするのだろう?
何をテーマに会談をしているのだろう?(去るも地獄、残るも地獄)の元代表の現在の
立場からきているのだろが、政治家として信念と覚悟を持って反対票を投じたのだから
その後の進退に関しては自ずから決するべきだろう。

それと(厳正なる処分)も早く示さないと、リーダーシップが問われると思うが如何か。


今週のあれこれ(その二)

2012年06月24日 | 日記

日経新聞は本紙と電子版を読んでいる。電子版はジャンル別の記事を探し易く、
本紙に電子版の「読まれた記事ランキング」案内も出ていて連携されている。
日経新聞は曜日毎に紙面構成も違い、面白い。

水曜日はM&I(Money&Investment)という資産運用と生活設計の記事が3面を使って掲載されている。
今週のメインは冒険投資家ジム・ロジャーズ。
ジョージ・ソロスと伝説的なヘッジファンド「クォンタム・ファンド」を設立し活躍した人。
冒険投資家と称されるのは、90年代に2度バイクやベンツの改造車で世界一周をしたことからきている。
37歳でジョージ・ソロスとたもとを分かち、コロンビア大学教授に転じ投資コメンテーターとして活躍する。
若くして巨万の富を築き、あとは個人資産を運用し生活するという、
正にアメリカ人が理想とする成功者である。

このバイクで世界一周した時の本「冒険投資家ジム・ロジャーズ世界バイク紀行」が
日経ビジネスから出版されており、これを何年か前に読んだ。
GWに処分したが、たしか帯に村上龍の推奨文が載っていた。
世界を飛び回り、自分の目で確認し、投資対象の選定するという手法をとっている。
5年前からシンガポールに居を移している。

その彼へのインタビューから構成された「アジアから見た世界」という記事が興味深かった。
主な発言の趣旨

●19世紀は英国、20世紀は米国、21世紀は中国の時代、それは明らかだ。
●中国もたくさんの問題を抱えている。しかし中国の経済政策は欧米に比べれば未だましだ。
●先進国経済の先行きには悲観的だが、かといって新興国の全てを「買い推奨」しているわけではない。
今最も注目しているのはミャンマー。地理的な優位性、勤勉な国民、豊富な資源、
発展の条件が整っており、投資の妙味がある。しかしインドは厳しい。
●インドは経常・財政の双子の赤字など経済の基礎的条件が劣る。
加えて官僚の腐敗は世界最悪で政治の力も弱い。投資やビジネスで利益を上げられる国ではない。
だが一生で一度だけ訪れる国を選べと言われたらそれは間違いなくインド。
●ギリシャは既に破綻しており、いずれにしろユーロ離脱に追い込まれる可能性は残る。
それでも欧州の財政状況は米国に比べれば未だましだ。
●日本は大好きな国だが、先行きは厳しい。莫大な債務問題と表裏一体の少子高齢化に
 直面しているからだ。日本人が外国人嫌いを認めることはなくても、外国人の間で
(日本人は外国人が嫌いだ)の認識は定着している。
さまざまな選択肢が増える中で優秀な海外人材が日本を目指そうという気にはならない。

まぁ~最後の外国人嫌いの部分は納得できないが、4200万人以上いる世界の難民の受け入れ実績からすると、
そう思われても仕方がないかもしれない。

22日(金)はカミさんも娘もそれぞれ会食で遅いことから、帰りに乗り換え駅新秋津の居酒屋で一杯やる。
この休みの前の日に一人で一杯やるというのが昔から好きだった。
外資IT会社で働いていた40代の頃が最も忙しく、精神的プレュシャーもきつかったので、
当時住んでいた駅を下りると若松屋という焼き鳥屋で
一杯やってから、自宅マンションに帰ったものだ。
何で、そんな家の近くで一人で・・・と思われるかもしれない。
仕事のストレスを家に持ちこまない主義、と言ったら格好つけすぎ。
単に焼き鳥好きで、カミさんの得意料理の中に焼き鳥がなかっただけ。

この日の居酒屋はその名も「サラリーマン酒場」で、同じく勤め帰りのサラリーマンで
賑わっていた。一人客が多く、前回は隣の席の年配者に話しかけられ、
世間話をしながらB級グルメとして、近くの駅の推奨焼き鳥屋の話しを披露したら、
今からそこへ行こうと誘われたが丁重にお断りして引き上げた。
この日も焼き鳥5本と刺身を肴に生ビールと柚子サワーを呑み滞在時間40分程で引き上げる。

そして〆はラーメンで、という事で今月中旬にオープンし行列が出来るラーメン店
「蒙古タンメン中本」に寄る。運良く行列も出来てなく直ぐ入れた。
B級グルメとして、ラーメンは好きなのだがこの店の一番のオススメが
味噌味のタンメンというところに引っかかりがあったが、オススメに従う。
暫くしてあんかけ風なキャベツと豆腐がのった味噌味のスープのタンメンが出てきた。
確かに初めて体験する味であるが、私がラーメンに求める味とは違う、とも思う。
あっ!これは否定ではなく単なる味の好みの話しです。

幼少時(小学生)お年玉を貰い、それを持って一人で食堂に行きラーメンを
二杯食べた筋金入りのラーメン好きである。
ラーメンを支那そば、メンマを支那竹と言い、鳴門巻が必ず入っていた時からのラーメン通なのだ。
そういうことはラーメンを食べ続けて50年か。
最近豚骨ベースのスープが多いが前は煮干し等の魚系のスープが多く、
若かりし時から10年前位までは魚系の代表である永福町(池袋ではない)の大勝軒や
荻窪の春木屋にはよく通った。

蒙古タンメンを食べ終え、ほろ酔い加減で家に戻り、シャワーを浴びて、
ソファーに横たわりながら夕刊を読みのんびりする。
そして昨日「ソウルケイジ」を読み終えたので、今の職場の同年輩の人から借りた
DVD「ドクトル・ジバゴ」を観る。
この映画は結婚前にカミさんと観たので30年以上前の作品である。
デビット・リーン監督の4時間の大作で、全編を通して流れるバラライカの
「ララのテーマ」が、ロシア革命に翻弄される人間の壮大な絵巻と相まって、
今でも心に残る名画である。
オマー・シャリフとジュリー・クリスティーの目の表情が良い。

デビット・リーン監督の作品は「アラビアのローレンス」も何回も観た名画である。
最近はCGの技術を駆使したハリウッド映画が多いが、その種の映画は観ない。
昔は日本でもイタリアやフランスの映画が数多く上映されていたが、最近は少ない。
昔の映画は良かった、というのは単なる懐古主義か?

「ひまわり」も同じような題材の名画でテーマ曲が良い。
この二曲はYouTubeでよく聴く。

この二作品を観ていない若い人達にも是非観て頂きたい絶対のオススメ映画である。


今週のあれこれ

2012年06月23日 | 日記

18日(月)はギリシャ再選挙の結果が判明するというので、5時半に起きiPodでインターネット検索をしてみる。
これがTVのニュースより、新聞より早い。結果は緊縮財政派の与党が接戦を制し、
取り合えずユーロ離脱という最悪のシナリオは回避された。
勝った与党も緊縮策の条件緩和を掲げて選挙戦を闘ってきたので、
支援国であるドイツとの軋轢等もあり、なお崖っぷちにあることは変わりないだろう。
この選挙結果でも欧州のエコノミストは1年半以内にギリシャのユーロ離脱の
可能性が50~70%の確率であるとの予測をしている。

対岸の火事と思っているのでは・・・と心配になる同じく巨額財政赤字国である日本の政治も
今週何とか消費税増税に対する自公民の三党合意が成立した。
ところが与党である民主党が分裂含みの相変わらずの党内騒動である。
TVのワイドショーもこの話題が多いようであるが、この種の番組によく出てくる
民主党の中山何某、川内何某はとても選良とは思えない。(総選挙も近いのにこれは選挙妨害か?)

ど~も遺憾、政治の事を書くと否定的で「八つぁん、熊さん」調になり冷静さを欠いてしまう。

このブログの自主規制ルールが「何事も否定しない」「ウンチクを傾けない」「政治を語らない」だった事を、
つい忘れてしまう。
因みにギリシャ危機の話は政治の話ではなく、純経済的な話である。
私の少ない金融資産である株式や外貨建て債券等に直接影響する事からの関心事である。

ワイドショーの切り口は煽るような進行の番組が多い。
そんな中で客観的に見れて、番組編成の切り口が良いのが、
BSフジで毎日20時から放送される「プライムニュース」だ。
MCの反町氏のゲストへの鋭い切り込みと同調する時の頷きの表情が何とも良い。
いづれにしても民主党は分裂すべきであり、小沢新党は大きな勢力に成り得ない。

20日(水)の日経新聞の小さな記事が目に入った。全文をそのまま引用させてもらう。

古着300枚を募集 ■ユニクロ
8月末までに300着の古着を集めるリサイクル活動に取組む。
ケニアなどの難民キャンプで防寒着や子供服が不足しているため。
早ければ秋にも国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)を通して寄贈する。

息子の部屋のクローゼットにジャンバーやトレーナーが着ないまま置いてあるので、
カミさんに記事のことを伝え、何処に持って行けば良いのかインターネットで検索したら、
古着はユニクロ品に限定されるらしい。
全くの早とちりだった。息子の物にはユニクロ品は無かった。
私のカジュアルウェアにもユニクロ品は無いし、元々「衣装持ち」ではなく、
20年以上前にボストンのブルックスブラザーズで買った紺色のスタジアムジャンバーは今でも愛用している。
唯一有り余る程持っているのがマラソン大会の参加賞としてもらうTシャツ。
これは綿ではないので速乾性はあるが肌触りが悪くジョギングにしか着れない。
勿論いくら「衣装持ちでない」私でも大会名の入っているTシャツを街中は着て歩けない。

衣服は流行を追わずトラディショナルなモノが良い。
現役時代のスーツは永年JPRESSのオーセンティックモデルかニューイングランドモデルだった。
あのオーセンティックのズドンとしたシルエットが好きで、中肉中背?の体型に合っていた。
バブルの時期には当時流行りのノーベントで肩パッド入りのスーツを着ていたことがあった。
トレンディードラマの主人公達が着ていたやつ。今考えたら背が高くない私には似合ってなかった(苦笑)
イギリス人のツィードのジャケットを修理しながらも永年着るというライフスタイルは良い。

ユニクロの古着回収の記事を見てGoogleで検索して知ったユニクロのCSR活動には関心した。
世界の最貧国バングラデシュで行っているグラミン銀行と組んでのソーシャルビジネスの
仕組みはグラミン銀行の行っているマイクロファイナンスの考え方に沿っているし、
単なる援助ではなく、言わば自立した貧困からの脱出法のサポートであるところが良い。


ギリシャ(の)悲劇

2012年06月17日 | 日記

ギリシャ悲劇、古典の話しではない。ギリシャの悲劇、債務危機による庶民の生活が大変らしい。
失業率は22.6%と過去最高の水準が続いており、これは1930年代の大恐慌時代の
米国の失業率25%に匹敵する水準らしい。銀行からの預金流失も1日あたり500億~800億円で、
自宅に現金を置くタンス預金や、食料品の買いだめも行われているらしい。
そういえば1年半前にトルコを旅行した時に世界遺産パムッカレの町で、
半年間の予定で世界一周をしているという日本人の大学生のカップルと知り合った。
そのカップルがアテネに行った時にバッグを奪われ、その中にパスポートが入っていたので、
大使館に再発行しに行ったら、そういう被害にあっら日本人旅行者が多く来ていたとのこと。
その話を聞いてアテネまで足を伸ばすのを止め、ギリシャはロードス島だけにしておいた。
2008年のリーマンショック以降マイナス成長の経済下で治安も悪くなっていたのか。
まぁ~日本人が海外で無用心過ぎるということもあるのだろうけど。

さて、いよいよ今日17日夜(日本時間18日朝)にギリシャ再選挙の結果が出る。
前回躍進した反緊縮財政を掲げる急進左派連合が勝ってEU離脱までいってしまうのか?
この急進左派連合の党首は最近「緊縮合意を撤回する一方でEUからの金融支援は
受け続ける」という(いいとこ取り)の公約を掲げ選挙戦を闘っている。
こういうのをポピュリズム政治(衆愚政治)というのだろう。
ギリシャ危機の原因の確かなところは分からないが、報じられていることから推測すると、
税徴収システムの欠陥や国家公務員の多さ、その年金の負担等の行政の効率の悪さも
一因としてあるのだろう。それは現与党の責任だろうから、その対極にいる急進左派連合が
前回躍進した要因なのだろうが、(いいとこ取り)が出来るというのは、読み違いだと思う。
支援国であるドイツや北欧諸国の国民は納得しないだろう。

いづれにしても、もう暫くしたら結果がでる。
EUの首脳は固唾をのんで見守っているのだろう。
唯、選挙結果がどうでても、この問題は数年続くのだろう。
スペインも何か危うくなってきているし、他の近隣諸国に飛び火しないでほしい。

日本も対岸の火事と言ってられない状況のはずだが、相変わらずの(決められない政治)である。
その一因である衆参ねじれ国会について、今日の日経新聞に衆参統合一院制という対談記事が大きく載っていた。
出される方にも問題はあるが、何でもかんでも問責決議で国会を空転させている参議院は要らないし、
良識の府からはほど遠い!

今月の(文藝春秋)に塩野七生の対談記事「日本はなぜ改革できないのか 」が載っていて興味深く読んだ。
イタリアも財政赤字が酷く、現在は経済学者のマリオ・モンティが内閣を組織し、
閣僚も全員大学教授や経済人などの非政治家で構成されている。
そして財政再建のための法案を次々通している。
固定資産税も復活させ、消費税も上げた。イギリスもキャメロン政権樹立の2ヶ月で消費税を上げた。
日本では(消費税増税が税収アップに繋がらない)といういっけん尤もらしい意見を言う
政治家がいる。
それならば(入るを図れなければ出るを制す)で、マニュフェスト原理主義を捨てるべきである。

今朝の時事放談で野中広務が、沖縄を訪問した鳩山元総理と
震災後に選挙区岩手県に寄りつかなかった小沢元代表を痛烈に批判し小気味良かった。

引退すると言った前言を翻し、出馬するらしい元総理の選挙区の人達には
総理在職中の功罪を考え一票を投じてほしいものである。





読書の千本ノック

2012年06月16日 | 日記

今日も雨の休日である。

今週、[流転の海)の第四部(天の夜曲)と第五部(花の回廊)を読み終える。
主人公松坂熊吾とその妻房江、一人息子の伸仁の生活が熊吾の商売の挫折により転がり落ちていく。
富山へ移り住んでの厳しい生活や、大阪に戻り、伸仁を妹タネの家に預けての生活と話が展開していく。
朝鮮人、韓国人が多く住む集合住宅での生活の中でも、天真爛漫に過す伸仁の成長と、
その集合住宅の人達と伸仁との交遊が面白い。

第六部(慈雨の音)が昨年8月に単行本\2,200で発売されている。
Amazonで検索したら\1,300で中古本が出ていた。
直ぐにでも読みたい気がするが最近古本市で買った半藤一利の「昭和史」、
今日Book offで買った誉田哲也の「ソウルケイジ」を読んでからにしよう。
そういえばBook offにGWに売ったネルソン・デミルの「ゲストハウス」(上)(下)等が結構な値段で売られていた。
買い値の4~5倍位の値段か?
一括での値段付けなので各本の価格は分からない。本棚の整理の為に売ったので、どうということもない。

12日(火)に日経新聞を持ってくるのを忘れ、駅のスタンドで毎日新聞を買い昼休みに読んでいたらコラムの欄に
「読書の千本ノック」という記事が目に付いた。
小国綾子さんという記者が、石川県の星稜高校野球部名誉監督の山下智茂さんを訪ねた時の話が書いてある。
それを引用させて頂く。


「野球は人間がやるものだから、心がしっかりしていないとプレーに表れる。
ところで人間性を豊かにし、精神力と忍耐力を同時に高める指導法がある。
何か分かりますか?」という。
答えは「読書」。だから、野球部員にいつも「本を読め」と指導する。
山下さんの{読書の千本ノック}をまともに受けてたった高校球児がかっていた。
山下さんはこの生徒のために三カ年計画を立て、定期的に書物を手渡し続けた。
最初は日本や世界の歴史書。続いて国内外の教養書。福沢諭吉、二宮尊徳 、アリストテレス・・・。
過酷な練習の後も、生徒は片道1時間の電車通学を利用し、本を読み続けた。
山下さんはふりかえる。「彼、松井秀喜君は、僕が知る中で最も本を読んだ高校生です。
今もこの大リーガーの周囲には読書の水先案内人がいる。筆頭は作家、伊集院静さん。
「書物が人を勇気づけることを知っている稀有なプロ野球選手」と称賛する。
~中略~ 松井選手は高校生の頃から、皆がなぜ自分のためにその本を選んだのか、
人々の思いごと心の深いところで受け止め、一冊一冊を自分の血肉としてきたのだろう。
彼がここぞという試合で本塁打を打てるのは 、書物で{心の筋肉}を鍛えてきたからかもしれない。

なかなか良いコラムである。

ちょうど今週買った月刊「文藝春秋」に伊集院静の特別寄稿「私たちはなぜ松井秀喜が好きなのか」が載っていた。
松井に贈った本のことや、ヤンキースのキャプテン、ジーターと松井の交友のこと、
松井夫妻との今年の渡米前の会食時の話しや、
仙台へ帰る車中で感じる震災後の復興が進まないことへの苛立ちが書かれている。
同じ週に毎日新聞のコラムと文藝春秋に伊集院静と松井秀喜の本を通しての交友が載っていたのは偶然なのだろうか?

この特別寄稿だけなら本屋での立ち読みで済んでしまうが、
今月の文藝春秋にはその他にも面白い記事が載っていた。

伊集院静の本は、その凛とした人柄を映したような流麗な文章が好きである。