一期一会

日々是好日な身辺雑記

希望の党??合流?

2017年09月28日 | 雑記

基本的にこのブログでは政治的な事は書かないと決めていた。何事も否定的な事は書かないとも決めており、
それが政治の事になるとどうしても否定形になるので書かないようにしているが、
最近の解散劇を見ていると呆れる事が多く、書かずにいられなくなる。

今日は雨予報で週例のテニスを中止にしたので、午前中は録画しておいた報道番組を見て過ごした。
(月)〜(金)の22:00から録画予約して見ているのがNHK BSで放送されている(国際報道2017)だ。
この番組は良質な報道番組で、幅広く世界情勢を報じているが、国内ニュースは扱わないので最近の解散ドタバタ劇は報じられない。
次にテーマによって録画して見ているのが同じく(月)〜(金)の20:00からのBSフジの(プライムニュース)で、
TV録画を見た方が早送りも出来るので時間の有効活用の点から良い。
この番組はニュースというタイトルが付いているが、政治・経済の一つのテーマを2時間討論するという硬質な番組だ。
政治家や学識者、エコノミストを招いての討論番組だが、4名位までの出演者なのと、
フジサンケイグループにしては偏っていないMC反町氏の公平なさばきの良さと、鋭い突っ込みもあり、
落ち着いた討論番組で(朝まで生テレビ)のあの騒々しさはない。

月曜日は解散記者会見を受けて各党の選挙担当者が出演しての討論だったが、不毛な議論のように感じた。
火曜日は(消費税増税分使途見直しの是非を問う)というテーマで慶応大学経済学部教授の
土居丈郞氏、駒村康平氏、日本大学の末富教授という社会保障、財政の専門家で、
3人に対する座席位置で嘉悦大学教授という高橋洋一氏が出演した。
この人物は小泉内閣の補佐官をやっていたので名前は知っていたが、その意見を聞いた事もないし、
本も読んだ事がない。(出版してるかも分からないが)

財政、社会保障の専門家である3人の教授の話は、問題の本質がどこにあるか具体的な数字での説明で分かりやすく、
世代間格差、少子高齢化、財政事情、の問題指摘は傾聴すべき話だった。
駒村教授が2025年問題として指摘した、その年に75歳以上の人口が4,000万人になるという話と、
そこから生じる色々な問題については考えさせられた。
この三教授の真剣な意見に対し、(財政健全化なんて大変な話ではない)と言い、
財務省批判とノーベル賞学者のスティングリッツ教授も言ってるという、 安倍政権に近いリフレ派学者にいる拝外主義の意見だ。
この昨年3月のスティングリッツ教授との会談については、Newsweek電子版で2回にわたって
(税制論議を歪める安倍政権の「拝外」主義)、(スティングリッツ教授は、本当は安倍首相にどんな提言をしたのか?)と疑問を呈している。

このスティングリッツ教授との会談を勧めたのも自分で、財務省にいた事について何回か言及するという何とも鼻持ちならない、
御用学者というかエセ学者のような人物だ。この人物を学者と定義する事自体が間違いかもしれない。
この番組での呆れるばかりの目茶苦茶な発言は書かないが、もしこの人物に関心があったら、
火曜日発売のライトウィング的な月刊誌(WiLL)に百田尚樹氏との対談が出ているらしいので、読んでみてはどうか。
買うまではないので立ち読みで良いと思う。この人物の人となりが分かるかもしれない。
勿論、私は立ち読みでも不愉快になるだろうから読まない。対談テーマが(密会・山尾志桜里、風俗・前川喜平)らしいので。

このエセ学者の発言に呆れていたが、これ以上に呆れ、怒りさえ感じるのが希望の党の発足のいい加減さと、
そこに合流するという民進党の話だ。希望の党に風が吹くと読んだとしたら大きな読み違いだ。
私は歴代自民党政権や安倍政権が示すように、権力は腐敗するという事から、政権交代可能な二大政党制を支持する立場で、
将来の事を考えた責任感を持った政治家として野田前総理や岡田前代表を評価しているが、
メディアが囃し立てるであろう安倍自民党vs小池希望の党という構図は考えられない。

実体のない希望の党への民進党合流というのも、わざわざ自滅するオウンゴールのような話だ。
この合流話については現時点では朝刊以上の事は分からないし、おかしな事だらけなのでこれ以上書かない。
「政治屋は次の選挙を考え、政治家は次の世代を考える」という言葉もある通り、問題を先送りせず
将来世代にツケを回すような事は止め、真剣に政策に磨きをかけてほしいものだ。

それと「その国の国民のレベル以上の政治家は持てない」との言葉もあるので、我々有権者は風やムードに流される事なく、
賢明な一票を投じたいものだ。
選挙への投票行為が政治に関わる唯一の権利だから。


衆院解散総選挙

2017年09月25日 | 雑記

先々週末、にわかに衆院解散観測が報じられ、北朝鮮問題があるこの時期に解散するか!と思ったが、
安倍政権からすると今しかないだろうとも思った。
少し回復した支持率も臨時国会で森友学園、加計学園問題で野党から追求されまた低下するだろうし、
民進党からの相次ぐ離党者、小池新党の準備が出来てない今しかないとの判断だろう。
何の信を問うのか解らず、大義もない解散総選挙だが、キャッチフレーズ作りの上手い安倍政権だから、
何かそれなりに作って総選挙に臨むのだろうと思った。

昨年5月のG7サミット席上では(リーマンショック級の経済危機への警戒)に言及し伏線をひき、
その後の参院選挙で、消費税増税の再々延期の是非を国民に問う、というレトリックで選挙を闘った。
(リーマンショック級の経済危機)はIMFのラガルド専務理事に否定された通り、そんな経済危機は起きなかった。
安倍政権は地方創生、一億総活躍社会、働き方改革と次々とキャッチフレーズを打ち出すが、
その中身と結果がよく解らないのに今度は(人づくり革命)だとか。
中身が伴わない標語だけが上滑りしている感じで、少子高齢化で増大する社会保障費、財政再建等の根本的問題に対処出来てないと思う。

解散風が吹いて一週間、新聞やプライムニュース等の報道番組を見ていると、
海外での日本評価 、経済(人)は一流、政治(家)は二流、というのは正にその通りだと思ってしまう。
民進党で相次ぐ離党者も、政治信条からではなく、単に沈む船から逃げ出しているとしか映らない。
若狭、細野両氏の新党も何をやりたいのか解らないし、若狭氏の言う一院制というのも思いつきとしか聞こえない。
そんな新党の党名(希望の党)が今日の午後に小池都知事の記者会見で発表になった。
若狭、細野両氏の進めてきた新党話はリセットし、自分が直接関わり立ち上げるという小池氏らしい発言だった。

その小池新党に福田内閣府副大臣という人が自民党を離党し加わるという。
この人は知らなかったのでインターネットで調べたら、江田憲司氏と同じ選挙区でいつも彼に負け、比例復活で当選していた。
そして今日、民進党を離党し小池新党に参加を表明した松原仁氏は、去年の都知事選で鳥越氏を担いで
小池氏と闘った民進党都連会長で福田氏と同じく比例復活組だ。
そして日本のこころ代表の中川恭子氏も離党し参加するという。この党は今回の選挙で政党要件を満たさず解党になる運命だったので、
離党も何も関係ないが、石原慎太郎が設立者のこのグループのライトウィングな政治信条からすると古巣の自民党に戻るのが普通だろう。
落選中の夫中山成彬氏の出馬も言われているが、どうなんだろう?

この希望の党を称して(議員を続けたい希望の人の党)と共産党小池書記局長がコメントしていたが、その通りだ。
小池都知事は消費税増税凍結を言ってたが、これを争点として選挙を闘う考えなのだろうが、
有権者受けの良い政策を対立軸にするという考えが見え見えだ。
都知事選のような風が吹かないと思うが、それを期待して参加した人の選挙結果は興味がある。

安倍総理の記者会見が18:00からNHKで放送がされていたが、夕食作りの時間だったので
じっくり見ることが出来なかったが、冒頭(国難突破解散だ)と、この人らしい大袈裟な物言いだった。
そんな国難の時だから選挙なんかしている時じゃないだろう!と思ってしまう。
そして(消費税増税の使い方の見直しで信を問う)という、う〜ん??と感じる解散理由だった。
2019年10月の消費税増税を2年前に信を問うというのはどんな理屈なんだろう?
それも使い道の変更とは?信を問う前にその議論を国会でして、有権者に判断材料を提示するのが筋だろう。

小池都知事、安倍総理の記者会見ともに録画してあるので、明日の午後にでもじっくり見てみよう。
10日公示、22日投票になるらしいので、選挙運動期間中はイタリア旅行中だが21日帰国なので、投票には間に合う。
今まで国政選挙は棄権した事がないので21日(土)帰国にしておいて良かった。


パノラマ銀座縦走

2017年09月12日 | 山登り



8日(金)から山登りの相棒とパノラマ銀座と言われる燕岳、大天井岳に登ってきた。
槍、穂高連峰を眺めながらのコースで、常念岳から蝶ヶ岳まで行ってパノラマ銀座縦走となる。
今回は2泊3日で燕岳、大天井岳、常念岳と登る予定だったが最終日に少しコースを変えた。

8日(金)はいつも通り始発電車に乗り、西武新宿線の南大塚駅で待合わせ、相棒の車で関越道、上信越道、長野自動車道と走り、
安曇野インターを下り、穂高町の駐車場に8:45に着く。
ここから燕岳への登山口の中房温泉まではタクシーで行き、料金は7,500円だ。
同じく7,500円で新宿から中房温泉までの夜行バスがあるが、疲れるのでその利用は考えなかった。

9:30に着き、標高1,462mの登山口から登り始める。
クマザサが生い茂る階段状の木道を上ると、40分ほどで平坦な窪地にベンチがある第一ベンチに着く。
その後も30分ぐらい毎にベンチの置いてある窪地があり、11:50に富士見ベンチに着き、ここでオニギリの昼食を取る。
カラマツの植林帯を上っていくと、12:50に合戦小屋に着くが、ここまでは奥多摩の山を登っているような感じだ。
森林限界を抜け稜線に出ると展望が開け、この日の宿燕山荘が見えてくる。
この燕山荘について、(泊りたい山小屋ベスト10に入っている)とタクシーの運転手さんが言っていた。
そんな燕山荘に着いたのが14:00、受付を済ませザックを置いて、30分ほど上る燕岳へ。
花崗岩の岩峰の間を行き、二つ穴の開いた奇岩、メガネ岩の後ろから上り詰めると、標高2,763mの山頂に着く。
山頂からは立山連峰、鷲羽岳、野口五郎岳の裏銀座の山稜、北鎌尾根からの槍が岳が天高くそびえ立ち、正にパノラマの展望が眺められた。
 
(燕岳の奇岩)


(燕岳頂上2,763m)


そして燕山荘は今まで泊まった山小屋の中では色々な面で一番良かった。
8月の繁忙期を過ぎたせいか一人一枚の布団で、寝床の通路側がカーテンが引けるので、
そこで着替えも出来て、消灯時間前でも寝れる。
談話室も数ヶ所あり、食道脇の喫茶室では小、中、大、メガの生ビールや煮込み、ケーキまで売っていた。
夕食のハンバーグには杏仁豆腐がデザートとして付き、大鉢の野菜の煮物も美味しかった。
そしてトイレは洋式水洗で便座クリーナーまで付いて、一泊二食で10,000円だった。



翌9日(土)は5:30からの朝食を済ませ、6:20に燕山荘を出発。気温6℃だが雲ひとつない快晴で、絶好の縦走日和だった。
大下りの頭までの1時間くらいの稜線歩きでは、先月登った双六岳、三俣蓮華岳や、西鎌尾根から連なる槍ヶ岳、
40代の頃に縦走した槍ヶ岳から大キレットと北穂高岳、そして2年前に登った奥穂高岳から前穂高岳と、3,000m峰が一望出来た。

(燕山荘からのご来光)


(パノラマ)


大下りの頭からはその名の通り1時間ほどの下りが続き、槍ヶ岳と大天井岳に分かれる切通岩に着く。
途中、山雑誌の撮影クルーと思われる若い男女6名と女性カメラマン、先導役の30代男性のグループに抜きつ抜かれつしていたら、
ザックに吊るしていたLE GLAND TETRAS(グランテトラ)の水筒を見て、(カッコ良いですね)とその先導役の男性から声をかけられた。
稜線歩きなのでザックの外に吊るしていたが、岩場だと傷ついてしまうので、普段はザックの中に入れてある。
30年以上前に買った水筒が(カッコ良いですね)と言われたのは2度目だが、一部の若い人にはそう見えるんだろう。

切通岩からは大天荘までの上りが1時間ほど続き、(大天荘まで500m)の標識が出てから、思った以上に時間がかかり大天荘に着いたのが9:40だった。
そこから20分ほどの大天井岳(2,922m)に上り、大パノラマの山容を楽しんだ後10:30に大天荘を出発。
大天荘からこの日の宿の常念小屋までは地図上のコースタイムで3時間半、上りと下りを繰り返し途中岩場やガレ場もあるが特に危ない所はない。
昼食は小さなアンパン2個と魚肉ソーセージで済ませ、常念小屋に着いたのが13:30。
常念岳には2013年の7月中旬に上っているので、常念小屋は2度目の宿泊になる。
受付を済ませ案内された寝場所は中2階の屋根裏部屋のような所に、蚕棚のような寝床が並んでいて、
天井までの高さが1m位なので頭がつかえ、着替えるのも一苦労だった。
何とか着替えを済ませた後は、食堂で生ビールと持参したワインで乾杯。相棒は腹が空いていたのか500円のカップラーメンを食べていた。

(大天井岳頂上2,922m)


(槍ヶ岳)


18:00からの夕食までは持参した詰碁の本を読んだりして過ごす。スマホは通信サービスなしでYoutubeも聴けず、日経電子版も読めずだったが、
土曜日で株式市場は休みなので見れないストレスはなかった。
4回に分けられた夕食は前日と同じくハンバーグだったが、(混み合っているのでアルコールはNG)との話があった。
夕食後は談話室で山の雑誌を読んで過ごしていたが 、暖房がないので寒くて7:30には屋根裏部屋に引き上げる。
通路側を頭にして布団に横たわると足が壁についてしまう。枕であれば向きを逆にして、通路側に足を投げ出せば良いのだが、
通路側の布団にかませ物をして枕代わりにしてあるので、それも出来ない。
仕方なく身体を斜めにして横たわったが、身長180cmの相棒は足を丸めていた。
寝るときは寒いくらいで、ユニクロのヒートテック長袖を2枚着て、その上に薄いフリースを着たが、
窓も無い屋根裏部屋に30人がひしめき合っているので、だんだん暑くなりフリースとヒートテックも脱ぎスエットパンツも脱いで、
パンツとヒートテック一枚になった。

そんな中で、ウトウトしていたがいつまで経っても消灯はされず、結局朝まで灯りがついたままだった。
屋根裏部屋なので階段も急で、危ないので一晩中灯りをつけていたのだろう。
狭さ、暑さ、明るさの三重苦で殆ど寝れず、3時半には寝床から出て、出発の準備を始める。
この日の予定は常念岳に上り、前常念を経て三股に下る5時間のコースだったが、相棒から寝不足と日曜日の高速渋滞予想で、
予定を変更し常念岳へは登らず一ノ沢へ下る3時間半の
コースを取ろうとの提案があった。タクシー代も三股より安くなるからとの事だった。
4年前には小雨と強風の中を上ったが、頂上でも何も見えず早々に下山したので、上りたかったが相棒の提案に従う。結果的にこの選択が良かった。

出発の準備はしてあったので、朝食後タクシー会社に9:30に一ノ沢に来てもらうよう電話をし、5:30には山小屋を出発する。
コースタイムに30分の余裕を持った迎車時間だったが、ストックはザックのポケットに入れ、速足で岩場の道を下った。
この方がストックを使うより大腿部に負担がかかるが、テンポよく歩け時間も速い。
途中2回の給水休憩を取り2時間半ほど歩いた所で靴に違和感を感じ、見たら靴底が半分ほど剥がれていた。
この半分剥がれた状態で歩き続け、なんとか9:10には一ノ沢に辿りついた。
常念岳や前常念への上りで靴底が剥がれていたら大変だった。

(Zamberlan)


9:30にはタクシーが来て穂高町の駐車場まで乗って行き、料金は4,800円。
安曇野インターから長野自動車道に乗り帰路につき、途中東御のサービスエリアで蕎麦の昼食を取り、14:00には帰宅した。
昨年はMillet(ミレー)のザックが壊れ、先月の雲の平登山ではレインウェアが破れていたので、モンベルのゴアテックスの物に買い替えた。
今回の靴はイタリアの登山靴メーカーZamberlan(ザンバラン)の物で、いづれも30年位前に買い揃えたものだが、
いっぺんに寿命が来たとも言えるが、30年もよく使ったものだとも思った。