基本的にこのブログでは政治的な事は書かないと決めていた。何事も否定的な事は書かないとも決めており、
それが政治の事になるとどうしても否定形になるので書かないようにしているが、
最近の解散劇を見ていると呆れる事が多く、書かずにいられなくなる。
今日は雨予報で週例のテニスを中止にしたので、午前中は録画しておいた報道番組を見て過ごした。
(月)〜(金)の22:00から録画予約して見ているのがNHK BSで放送されている(国際報道2017)だ。
この番組は良質な報道番組で、幅広く世界情勢を報じているが、国内ニュースは扱わないので最近の解散ドタバタ劇は報じられない。
次にテーマによって録画して見ているのが同じく(月)〜(金)の20:00からのBSフジの(プライムニュース)で、
TV録画を見た方が早送りも出来るので時間の有効活用の点から良い。
この番組はニュースというタイトルが付いているが、政治・経済の一つのテーマを2時間討論するという硬質な番組だ。
政治家や学識者、エコノミストを招いての討論番組だが、4名位までの出演者なのと、
フジサンケイグループにしては偏っていないMC反町氏の公平なさばきの良さと、鋭い突っ込みもあり、
落ち着いた討論番組で(朝まで生テレビ)のあの騒々しさはない。
月曜日は解散記者会見を受けて各党の選挙担当者が出演しての討論だったが、不毛な議論のように感じた。
火曜日は(消費税増税分使途見直しの是非を問う)というテーマで慶応大学経済学部教授の
土居丈郞氏、駒村康平氏、日本大学の末富教授という社会保障、財政の専門家で、
3人に対する座席位置で嘉悦大学教授という高橋洋一氏が出演した。
この人物は小泉内閣の補佐官をやっていたので名前は知っていたが、その意見を聞いた事もないし、
本も読んだ事がない。(出版してるかも分からないが)
財政、社会保障の専門家である3人の教授の話は、問題の本質がどこにあるか具体的な数字での説明で分かりやすく、
世代間格差、少子高齢化、財政事情、の問題指摘は傾聴すべき話だった。
駒村教授が2025年問題として指摘した、その年に75歳以上の人口が4,000万人になるという話と、
そこから生じる色々な問題については考えさせられた。
この三教授の真剣な意見に対し、(財政健全化なんて大変な話ではない)と言い、
財務省批判とノーベル賞学者のスティングリッツ教授も言ってるという、 安倍政権に近いリフレ派学者にいる拝外主義の意見だ。
この昨年3月のスティングリッツ教授との会談については、Newsweek電子版で2回にわたって
(税制論議を歪める安倍政権の「拝外」主義)、(スティングリッツ教授は、本当は安倍首相にどんな提言をしたのか?)と疑問を呈している。
このスティングリッツ教授との会談を勧めたのも自分で、財務省にいた事について何回か言及するという何とも鼻持ちならない、
御用学者というかエセ学者のような人物だ。この人物を学者と定義する事自体が間違いかもしれない。
この番組での呆れるばかりの目茶苦茶な発言は書かないが、もしこの人物に関心があったら、
火曜日発売のライトウィング的な月刊誌(WiLL)に百田尚樹氏との対談が出ているらしいので、読んでみてはどうか。
買うまではないので立ち読みで良いと思う。この人物の人となりが分かるかもしれない。
勿論、私は立ち読みでも不愉快になるだろうから読まない。対談テーマが(密会・山尾志桜里、風俗・前川喜平)らしいので。
このエセ学者の発言に呆れていたが、これ以上に呆れ、怒りさえ感じるのが希望の党の発足のいい加減さと、
そこに合流するという民進党の話だ。希望の党に風が吹くと読んだとしたら大きな読み違いだ。
私は歴代自民党政権や安倍政権が示すように、権力は腐敗するという事から、政権交代可能な二大政党制を支持する立場で、
将来の事を考えた責任感を持った政治家として野田前総理や岡田前代表を評価しているが、
メディアが囃し立てるであろう安倍自民党vs小池希望の党という構図は考えられない。
実体のない希望の党への民進党合流というのも、わざわざ自滅するオウンゴールのような話だ。
この合流話については現時点では朝刊以上の事は分からないし、おかしな事だらけなのでこれ以上書かない。
「政治屋は次の選挙を考え、政治家は次の世代を考える」という言葉もある通り、問題を先送りせず
将来世代にツケを回すような事は止め、真剣に政策に磨きをかけてほしいものだ。
それと「その国の国民のレベル以上の政治家は持てない」との言葉もあるので、我々有権者は風やムードに流される事なく、
賢明な一票を投じたいものだ。
選挙への投票行為が政治に関わる唯一の権利だから。