一期一会

日々是好日な身辺雑記

雨の日は本でも読んで・・

2014年06月28日 | 日記



今日28(土)は雨の休日となった。朝のジョギングも出来ず、昼から夕方までリーグ戦をしている囲碁も雨の日は来る人も少ないので休むことにした。
こんな日は本を読んで過ごすのが一番良い。その前にこのブログを暫く更新していなかっのでそれを先に。

最近本を読むスピードが落ちたように思う。せいぜい単行本にして月2冊位のペースだ。
歳のせいで集中力が落ちたのかと思ったりしたが、考えてみると平日は殆ど本を読めていない。
職業人としての現役は退いているので、忙しいからということではなく、小説以外の読む物が増えているのだ。
これもアベノミクスがもたらした現象の一つか?

アベノミクスの評価は置いといても、確かに日経平均株価は8000円台から1万5000円台になっている。
これによって保有する9銘柄の内、一部の銘柄の片肺飛行の運用だったのが、塩漬け状態から脱し全銘柄正常な運用に戻りつつあり、これで市場の乱気流にも対応出来る。
そうなると日経新聞も隅から隅まで読み、 朝夕2回メールで知らせてくる日経電子版の「Myニュース」も深読みするようになる。
この「Myニュース」は気になるキーワードを登録しておくと、それに関連する記事をメールで知らせてくる。
日経電子版は本紙と重複する記事もあるが、マーケットに関する コラム等が充実しており、
それをiPadに保存して後から読むことも出来る。

これ以外にも口座を持つマネックス証券からの朝夕2回送られてくるメールマガジンや、
証券会社に勤める知人が送ってくれる、時には50ページもあるマーケットレポート。
このレポートは読み応えがある。
そして気になる特集記事がある時に電子版で買う日経ヴェリタス。これは期間を置いて読み返してみると
市場の変化やアナリストの分析が当たったかどうかということが分かる。電子版はこういう面で良い。
まぁ~これらを読んだからといって必ず株式運用に成功するというものでもないが、
情報や知識は無いよりあったほうが良いのは確かである。

そして株価が売買時期に近づいた時や、記事やレポートで触れられた企業の内容を確認する時に見るのが
上の写真のチャートブックや会社四季報である。どちらも数字とグラフだけの本であるが、これが面白い。
読むというより見ている感じだが飽きることがない。
(名は体を表す)ではないが(数字はその会社を表す)である。

よくよく考えてみるとこれも、競馬好きの人が馬体重や何かを競馬新聞を見て勝ち馬を検討するのと似ているかもしれない。
ある面楽しみでやってるのである。ただ株式運用はギャンブルとは違うので万馬券を狙うような運用はしない。

そんなことで平日は就寝前にベッドで読もうと本を開くのだが10分もしない内に眠くなり本を置いてしまう。
まるで本が睡眠薬のようだ。
これも今年の11月末には第二の職場での仕事も終わり、毎日が日曜日になるので読書量も増えるだろう。



そんな中で図書館から借りて読んだのがジョン・ル・カレの「ナイロビの蜂」。
スパイ小説の金字塔と言われるスマイリー三部作の「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」を読んだので、
続いて「スクールボーイ閣下」「スマイリーと仲間たち」を読もうと思ったが貸出し中だった。

この「ナイロビの蜂」も他のル・カレの小説のように謎解きもアクションシーンもない
重厚な心理小説ともいうべき趣きで、エンターテイメント系の本ではない。
原題「The Constant Gardener」の通り、庭いじりが趣味のナイロビの英国高等弁務官事務所の職員である中年(初老?)男性が主人公だ。
どうもこの知的で物静かな中年男性というのはル・カレの小説の男性主人公に共通するパーソナリティのようだ。

この地味で温厚な外交官ジャスティンの若き妻テッサが旅行先で喉を掻き切られて殺されたという知らせが入るところから始まる。
弁護士だったテッサはアフリカの人権活動に熱中し、薬害問題の調査に取り組んでいたその旅先での出来事だ。
この薬害問題の調査に一緒に関わっていたベルギー国籍の黒人医師アーノルドもテッサに同行していたのだが、
テッサは全裸の遺体で発見され、アーノルドは行方不明。

ナイロビの白人社会ではテッサとアーノルドの中を疑う噂はあったのだが、アーノルドを知るジャスティンはそれを信じることはなかった。
テッサの死後いったん英国に戻ったジャスティンが、多国籍製薬企業の関係で外務省から圧力をかけられるが、その目を盗んで姿をくらます。
そしてイタリア、ドイツ、カナダ、ケニア、スーダンと妻の足跡をたどる長い旅に出る。

全編通してル・カレ独特の難解さと沈鬱な重さはいつも通りで、ラストはハッピーエンドを期待していたが救いのない惨劇で終わる。
でもそこから感じられる静謐さはこの本の前に読んだ「蜩ノ記」に通ずるものがある。




そして先々週の休みに食料品の買い物に行った時にそのスーパーの書店で見かけ、
その刺激的なタイトルと帯の文句に目をひかれ、手にとり目次を見て買ったのが上の写真の本。

観光旅客船沈没事故や新築マンションの倒壊等のニュースを見てて、こういう事故が起きる韓国社会の背景というものに興味があった。
また最近TVのニュースで韓国の大学教授が従軍慰安婦問題を否定的立場で書いた本が出版差止めの訴えを起こされているというのを見た。
それと、セウォル号沈没で引責辞任表明した首相の後任候補が、その親日的な発言で辞退に追い込まれるというのも最近の出来事。
韓国社会の根深い反日感情だ。それを作ってるのは国とメディアであるという説がある。
そして引責辞任表明した首相が留任との報道も昨日見た。アメリカやヨーロッパで展開している反日キャンペーンといい、解りにくい国だ。

この「韓国人による恥韓論」は韓国社会の反日感情というものに対して否定的立場で書かれている。
論旨もしっかりしているが、残念なのはシンシアリーという匿名で書かれていることだ。
このブログでは政治上の事は書かないのと、匿名で書かれた本なのでその内容については触れない。
比較文化論的に韓国社会に興味がある人は読んでみても良いかもしれない。
お奨めは拓殖大学国際学部教授の呉善花(オ・ソンファ)氏の書く韓国と日本の比較文化論的な本だ。
彼女はその韓国批判的な本により祖国である韓国への入国を二度も拒否されている。
その韓国批判論もさることながら日本の歴史や文化に対する知識の深さに驚かされる。

さて明日の日曜日も雨模様らしいので、「ナイロビの蜂」と一緒に借りた同じル・カレの「リトル・ドラマー・ガール」を読み始めよう。
この本は20年位前に読んで途中でギブアップしたので改めて再読である。

7月の中旬から1ヶ月間囲碁サークルは夏休みとなり、週一回のテニスサークルも8月は休みなので本を読める時間が出来る。
そんな休みの日は畳の部屋に竹枕で寝転んで本を読むことにしよう。




御前山登山(五日市から奥多摩へ)

2014年06月01日 | 山登り



 昨日31日(土)に奥多摩の御前山に登った。奥多摩の山は殆ど登ったがこの山は初めてだった。
大岳山 、三頭山と共に奥多摩三山と称される、標高1405mの日帰りで登れる山である。
登山コースは奥多摩湖側からと五日市側からもあり、今回は武蔵五日市駅から檜原村の宮ヶ谷戸までバスで行き、
 そこの登山口から御前山に登り、奥多摩湖へ下りるというルートをとった。
 新緑の山あいの檜原街道をバスで行くのは、この時期は気持ち良いのだが、
 武蔵五日市駅前発のバスの本数が2時間に一本と少ないのが難点だ。
 7時40分の次が9時58分という時刻表だ。そんなことで6時15分に家を出て西武線で拝島へ、
 そこでJR五日市線に乗換え武蔵五日市駅に7時34分に着き、駅前からの40分発の藤倉行きの西東京バスに乗る。

檜原街道は両脇がすぐ山で、青梅街道ほど車の往来も少なく、東京都唯一の 村である檜原村へ続く道、という感じだ。
 (日帰り温泉瀬音の湯} ( 払沢の滝 )とそれぞれのバス停で乗客を降ろし、
 最後に残った乗客7名位が御前山の登山口のある宮ヶ谷戸のバス停で降りる。35分間の乗車で600円の料金。
   
 バス停からは御前山登山口という道標に沿って山道に入る。
先を往く中年の夫婦連れ以外に、後から来る人の気配もなく、勿論降りて来る人もいないという静かな山歩きだ。
 道も整備され1500mクラスの山だと岩場もなく、息を切らせるような急な登りもなく、楽な登りだ。



杉林や新緑の葉が映えるブナやカツラの樹木を見ながらノンビリと御前山を目指す。
(御前山まで2キロ)という道標からは急登になるが苦しさは感じない。登り始めてから3時間の11時20分に御前山山頂に着く。
山頂は広い台地になっており、ベンチもあり昼食をとるには絶好の場所だが、残念ながら南面は雑木林で展望は良くない。
北アルプスの槍や北穂高から山並みを眺めるようなわけにはいかない。

 その頂上広場で、前夜カミさんが作っておいてくれたオニギリと胡瓜の浅漬け、サンマの缶詰、オレンジの昼食を取る。
 以前はコッヘル持参でカップラーメンとオニギリを主食としてたが、この1年位カップラーメンを食べなくなったので、
 日帰り登山にはコッヘルを持参することもなくなった。

 そんな昼食を済ませ、12時に山頂から下山。
 御前山から奥多摩への下山のコースは大ブナ尾根から奥多摩湖の小河内ダムへ下りるコースと、
 御前山避難小屋と栃寄ノ大滝を通り バス停のある境橋に下りるコースがあり、
 今回は滝を見たいので栃寄沢に沿った山道を行く境橋へのコースを選ぶ。
 



来た道を10分ほど下り避難小屋から奥多摩へとの道標を行く。避難小屋を過ぎた辺りから
 奥多摩都民の森(体験の森)というエリアになっていて、登山道からちょっと入った時に幾つかの広場がある。
 カラマツの広場にはあずまやが立っていて子供連れの家族が楽しめるようになっている。

 しばらく行くと杤寄沢への登山道入り口に下の写真の注意書き表示があったが、滝も見たいし倒木は乗り越えれば
 大丈夫だろうと、持ち前の楽観主義でロープを超えて道を進む。



 5分ほど登山道を行くと倒木が道をふさいでいたが、難なく?乗り越えて山道を下っていくと林道と沢への登山道があり、
 登山道入り口にはまたも(倒木の為、通れません)の警告表示がありロープが張ってある。
 さすがに二度の警告無視ロープ越えは拙かろうと思い、栃寄ノ大滝見物は諦め、迂廻路の林道を行く。



 林道は平坦な下り坂で車も通らないので、リュックからiPhoneを取り出しMusicTubeを聴きながら歩く。
 ここには最近ダウンロードしたサラ・ブライトマンの2008年オーストリア ウィーンの寺院での1時間15分のコンサートがある。
 サラ・ブライトマンはCD「CLASSICS」で、その圧倒的な歌唱力を聴いてから好きになりCDも3枚持っている。
 それが無料でコンサートをフルで見れる。MusicTubeがあればDVDも買う必要もないし、TUTAYAで借りる必要もない。
 このコンサートでは4人の男性歌手とデュエットしているが、中でもイタリアのテノール歌手アレッサンドロ・サフィーナとの
 デュエットが最高だ。

 そんな音楽を聴きながら林道を下ってきたら栃寄森の家に着く。そこから少し下った所に登山道入り口があり下の写真の看板が。

 

 この日は奥多摩の山に登る時に必ず付けている熊除けの鈴を忘れていたのだ。
 これが逆コースを取り、登る前にこの警告表示を見ていたらどうしていただろう?
 iPhoneで音楽を流しながら登っていたか?(皆で登れば怖くない)ということもあるが、
 この日のように登る人が少ないコースだと、そうもいかない。
 それにしても5月23日(金)の目撃情報というのはあまりにもリアル過ぎる。一週間前の話だ。
 倒木は乗り越えられても熊は倒せない。

 そして10分ほど下り境橋のバス停から奥多摩駅行のバスに乗り戻ってきた。

 7月の中旬にはいつもの山友達と南アルプスの北岳に登る予定である。
 その前にもう一回くらい日帰り登山に行きたいと思っているがどうなるか。
 梅雨の期間の天候次第だ。