一期一会

日々是好日な身辺雑記

株主総会シーズン

2017年06月18日 | 日記



今月に入って定時株主総会の案内が議決権行使書と共に送られてきた。
株主総会は殆どの会社が平日開催なので現役時代は出席出来ず、
またそこで新しい投資情報が得られるとも思わなかったので、
リタイア後も1回だけ雰囲気を知る為に出席しただけだ。

そんな中で昨日17日(土)化粧品・サプリメントのファンケルの株主総会に出席した。
株主総会に対する思いは前述の通りだが、開催場所が横浜アリーナで、実家の老母へのご機嫌伺いと合わせられるのと、
会場でのファンケル製品の割引販売に海外旅行に持参する青汁があったので、土曜日定例の囲碁を休んで出席した。

総会開始時間の30分前に着いたが、株主以外の同伴者も販売会場には入れて大勢の人で賑わっていた。
カミさんから頼まれた青汁を持ち、キャッシャーへの列の最後尾に並んだら、係員から1時間
かかりますとのアナウンスがあったので、青汁を買うのは止めて隣会場の総会に出席した。



13時から始まった総会は、壇上に取締役と執行役員25名が横並びに着席すると、
会社の規模の割には役員が多過ぎるという第一印象を持った。
冒頭の社長挨拶はキャッシャーでの混雑に対する謝罪からスタート。
最初の事業報告は大型スクリーンに映し出されたビデオで行われ、その後取締役選任と監査役選任の2つの議案が可決され、
最後に株主からの質問に経営陣が答える質疑応答があったが、 4/27の決算以降の株価は410円も上がっているのと、
特別配当24円がプラスされ年間58円配当が決まっていたので、爆弾質問もなく(しゃんしゃん総会)で終わった。
青汁は買えなかったが、サプリメントの詰合せをお土産に頂き帰ってきた。

こんなファンケルの株も、決算発表の翌日4/28に前日の終値に120円プラスで売却していた。
利幅15%〜20%という運用方針に基づき売ったのだが、会社のホームページにアップされた
決算資料を読み解いてみると、本業の儲けを表す売上高営業利益率が2%と低いのと、
販管費が高い事業構造になってるのと、純利益58億の内45億円が投資有価証券売却益というのも気に入らず売った。
大株主上位10名の構成を見てみると、創業者池森氏の持ち株比率が持株会社分、個人分、親族分を含めて大きいのも気になっていた。
この持ち株比率は値動きに影響するし、外人持ち株比率が高い銘柄は値動きが軽い。

元々細かく分析して買った銘柄でなく、トランプ政権誕生で1月は様子見で売買を止めていて、
次の買い銘柄候補要件の一つとしてツルハホールディングスと同じく、自己資本比率が高く、
キャッシュリッチな会社としてウォッチしていたら、1/31のQ3減益決算で141円安と大幅下げを受けて買ったのだ。
3ヶ月保有で16%アップというのは運用方針通りだ。

12月、1月は実体の無い期待だけのトランプ相場で上昇していたので、なかなか右肩下がりの銘柄は見つけにくかったが、
様子見明けの2月になって年間下落率1位の小野薬品と5位の味の素を買った。
小野薬品の下げはオプジーボの薬価改定という理由がハッキリしているし、メルク社との特許権侵害訴訟にも勝ち、
ロイヤルティ収入や追加効能承認が増え、あと1000円位は上がるだろうと期待している。
14日(水)に9月末までの500億円の自社株買いと、既に習得済みの分と合わせて5000万株を10/31に焼却すると発表した。
Q2の結果と通期予想が出てくる10月上旬に今年の高値を予想しているがどうなるか。
オプジーボはその高額な点から医療保険制度への影響も言われているが、癌免疫薬という意義ある商品なのは確かだ。
応援株として運用方針に関係なく長期保有をしようかとも思っている。

今年も半年が経ったが相場は大きな下げも上げもなく、ボックス相場・レンジ相場の様相になっている。
FRBが利上げしても長期金利は上がらず、ドル高円安にもならず、トランプの政策実行力への期待も、
ロシアゲート疑惑隠しのオバマレガシー潰しのイランやキューバへの圧力強化で、それどころでは無いというのが分かっただろう。

今週CNNで放送された全閣僚揃っての初閣議に於けるトランプ賞賛発言は、北朝鮮の閣議のようなコメディータッチだった。
次期大統領の可能性のあるペンスも、あんな歯の浮くような賞賛をしてどうしたのだろう。
トランプの体たらくを見てオランダ国民やフランス国民も学習したのか、極右のウィルダースやルペンを
国のリーダーとして選ばなかったのは賢明だった。
去年はチャイナリスクやBrexitなどで大きな下げが何回もあったが、今年は波の立たない凪相場で
ボラティリティ(変動率)も低下しているので、株を売ってMRFに待機させていても次の買い銘柄が見つからない。

5月末決算のツルハホールディングスの結果と今期予想が20日に出るが、増収増益予想なので
運用方針の利幅に届くのと、利益剰余金1,100億円の株主還元策に期待している。
こんな相場環境の中で3月頃から新興市場のJASDAQや東証マザーズのIT関連のノムラシステム、
AWSホールディングス、富士通BSC等5社をピックアップし、その値動きをウオッチしていた。
いづれも値動きが軽く、1ヶ月で2倍、3倍になる銘柄もあった。東証一部上場銘柄は高値圏にあるので、
7月、8月の夏枯れの間に小型株の研究をしてみよう。

あと数社から株主総会案内が届いているが出席を予定しているのは、
29日(木)に帝国ホテルで開催される味の素の株主総会だけだ。
味の素は優良銘柄として長期保有しても良いと思っているので、木曜日の定例テニスを休んで出席する。



「ロ-マ人の物語」スペシャルガイドブック

2017年06月12日 | 雑記



週末に「ローマ人の物語」のスペシャルガイドブックを読み終えた。
この本は図書館から借りたのではなく、何年か前に買って積読状態だった。
「ローマ人の物語」15巻読破のハードルが高いので、その前に準備運動的に読んだ。

3月のスリランカ旅行から帰ってきてから次の旅行先を検討し、当初ボストンからナイアガラの滝、
カナダのオタワ、モントリオール、ケベックを紅葉の時期に廻ろうというプランを立てたが、
ボストンINカナダOUTだとバスの移動時間と、帰りの飛行時間が乗換えで長くなるので断念した。
ボストンは仕事で行き、そのイギリスのような街並みと雰囲気が好きで、カミさんとも行った事があり、
今はJALの直行便も飛んでいるので12時間位で行ける。
ただ3日もあれば観て廻れるので、他の都市と組み合わせないといけないが、東海岸ではカナダ以外は思いつかない。

昨年はカミさんとの折衷案でチェコ、オーストリア、イタリアと廻ったが、2週間でも忙しかった。
その反省から今度は暑さも和らぐ10月に南イタリアだけを廻ろうと、4月からJALマイレージのワンワールド加盟航空会社の便を探し、
フィンランド航空のヘルシンキ乗換えローマ行きのチケットをGWに買った。
この便はJALとの共同運航で4月中頃までは、JAL販売分もあったが5月になると売切れになっていた。
同じ便なので料金もほぼ変わらず何の差もないが、マイレージのポイントが同じかどうかは分からない。
ワンワールド加盟航空会社で、フィンランド航空より安い便がキャセイパシフィック航空や
カタール航空の南回り便があったが、飛行時間が長いのでこの便を選んだ。

ローマには10年前にカミさんと行き、アッシジ、フィレンツェ、パルマ、ミラノと廻ったが
ローマ帝国時代の遺跡はローマ以外ではそれほど観れなかったが、今回はローマ、ナポリ、シチリア島と2週間で廻り、
ポンペイの遺跡やシチリア島のアグリジェントなどの遺跡と、それぞれの都市に博物館があるので歴史的見所はいっぱいだ。
そんな予定から旅行前までの「ローマ人の物語」15巻読破を思い立った。

2010年にトルコ・ギリシャを一人で廻った時は、ローマ帝国時代の遺跡が観れたし、東ローマ帝国の首都だったコンスタンティノープル
(イスタンブール)の歴史を描いた塩野七生の「コンスタンティノープルの陥落」を旅行に行く前に読んでいた。

定年退職後、毎年一人でバックパック旅行をしてきたが、遺跡としての見所は2度行ったカンボジアの
アンコールワットも凄いと思ったが、トルコ・ギリシャを1ヶ月で廻り観た紀元前のローマ帝国時代の遺跡が一番印象に残ってるし、
一人旅ではこの旅行が色々な意味で一番思い出深い。
2年前のイスタンブールでは最終日にカミさんはショッピング、私は国立考古学博物館見学と別行動を取ったが、
今回はそれは止めて博物館見学も1ヶ所か2ヶ所にしようと思っている。

(カッパドキア)


(気球からのカッパドキア)


( 洞窟の教会のフレスコ画)


カッパドキアはキノコ状の奇岩の風景や、地下何十mにも掘り下げられた地下都市、
標高1000mの奥深いウフララ渓谷の洞窟の教会に描かれたフレスコ画などから、
アラブ人からの迫害を逃れたキリスト教徒が住んでいたという歴史を偲ばせる。
迷路が張り巡らされた地下都市は、敵の侵入を防ぐ大きな丸石が置かれていた。

(パムッカレ/ヒエラポリスのBC190年の円形劇場)


(パムッカレの石灰棚)


(遺跡の温泉プール)


パムッカレには温泉プールがあり、底がローマ帝国時代の遺跡になっているという面白い温泉だった。遺跡の上に温泉プールを作ったのだ。
この世界遺産のパムッカレの石灰棚もカッパドキアと同じく奇観とも言うべき眺めだった。

(ギリシャ/ロードス島のアポロン神殿)


(アポロン神殿からのエーゲ海)


(カーサビアンカの集落)


ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスの娘婿で、第2代皇帝ティベリウスが隠棲していたというロードス島は、
アクロポリスのアポロン神殿の遺跡があり、エーゲ海に面した丘の傾斜に沿ってカーサビアンカ(白い家)が建ち並ぶ美しい島だった。
隠棲の理由となったアウグストゥスの娘ユリアとの不仲や、それにまつわる話は「ローマ人の物語」で読めるだろう。
またロードス島には十字軍のロードス騎士団のお城があり、頑強な城壁で守られた要塞は
イスラム教徒との戦いが、壮絶なものだったのだろうと想わせる造りだった。

(エフェス遺跡/大劇場)


(ケルスス図書館)


(公衆トイレ)


世界遺産でもある エフェス遺跡は、広大な土地に138年頃に建てられたというハドリアヌス神殿や、
大劇場、図書館などの遺跡があり、公衆トイレは仕切りはないが傾斜になっており、
深さはないので水洗トイレだったと思うが、ガイドも付いてなかったので確かなところは分からない。


「ローマ人の物語」に関わる遺跡として、7年前に行ったトルコ、ギリシャの写真を載せたが、
ローマ帝国時代の支配地域は北アフリカ、スペイン、イギリスなど西ヨーロッパ全域に及び、
特にトライアヌスとハドリアヌスという二人の賢帝を輩出したスペインには、
セゴビアの水道橋などローマ帝国時代の数々の遺跡がある。

スペシャルガイドブックを読み終えたので、明日は図書館に行き「ローマ人の物語」を
借りて読み始めよう。10月のイタリア旅行のメインはヴァチカン、ポンペイ遺跡とシチリア島なので、
ギリシャ文化、ローマ文化、アラブ人のイスラム文化などの異民族支配の歴史のある、
シチリア島の本も探してみよう。