一期一会

日々是好日な身辺雑記

総選挙の結果

2012年12月18日 | 日記

土曜日は午前中に衆議院選挙の期日前投票を済ませ、多摩湖畔にある中国割烹旅館「掬水亭」で
昼の会食があり、そちらに向かう。この会食は囲碁仲間の人が先月の秋の叙勲で
(瑞宝単光章)を叙勲されたので、そのお祝いの席を囲碁仲間8人で催したのだ。
男性5人、女性2人のメンバーは皆さん私より年長者で人生の先輩達である。
囲碁仲間と言うのは憚れるがそれ以外の呼び方が思い浮かばない。
(瑞宝単光章)は公共的な業務に長年従事し、功績があった方が対象となるものらしい。
この叙勲された方もインフラ系の会社で長年責任ある立場で活躍されたらしい。
勿論囲碁をしている時は、冗談話が主で(昔の仕事はこうだった)という話はしない。
現役を退き、趣味で繋がるサークルのコミュニケーションのマナーである。

一つの会社で勤め上げ、その仕事の功績で叙勲するというのは、正に「功なり名遂げる」で、
幸せな職業人生だったのだろう。

12時からの中華料理のコースは、和室の個室に年配者への心配りでテーブルと椅子がセットされ、
13時半まで行われた。皆さん車で来ているのでノンアルコールビールと烏龍茶での会食だ。
部屋からは多摩湖が一望出来、なかなかの眺めである。
会食の後は、4つの碁盤での対局を17時までした。
このサークルは全メンバー20人位で、この日は段位以外の土曜日にリーグ戦で対局している
メンバーの集まりだった。
この3ヶ月間のリーグ戦以外にも、年3回の一泊での囲碁三昧旅行、日本棋院のプロ棋士を招いての
勉強会と、活発に活動している。

そして、日曜日20時から衆院選挙の開票が始まり、事前予想の通り自民党の圧勝だった。
新聞報道では態度未定の有権者が40%位いるということから、自民党圧勝の事前予想を見て、
有権者のバランス感覚が働いて民主党へのある程度の振り戻しがあるかと思ったが、惨敗だった。
この振れの大きさが小選挙区制の特徴なのだろう。この制度の弊害も言われてきており、
元の中選挙区へ戻すべきとの声もあるようだが、政権交代可能な制度という事は確かだろう。

それが小選挙区制で12の党が乱立するという、相矛盾することが起きたことも、
自民党圧勝の要因なのだろう。
それにしても即席の合従連衡、呆れるばかりである。一週間の間に3回党名が変わり、
最初の党名が思い出せない亀井静香と山田前農林大臣の党や、その合流先の卒原発だけで
他にみるべき政策のない日本未来の党、政策に隔たりのある太陽の党と組み、
鮮度の落ちた日本維新の会、その他有象無象の小政党、これでは有権者も消去法で
自民党に入れるしかない、というのが今回の選挙の結果なのだろう。

今は小選挙区制、2大政党制が根付くまでの過渡的な時期なのだろうか?
信託する側(有権者)と信託される側(政治家)もこの選挙結果を受けて学習し、
それが来年の参院選挙に反映するのだろうか?
それにしても今回は自民党の勝ち過ぎと戦後最低の59%の低投票率が気になる。

私は今の財政赤字や色々な日本が直面する課題は長年の自民党政権からのツケでも
あると思うので、民主党の稚拙な政権運営や組織の体をなしていない内部分裂劇にも
呆れていたが、だから自民党へという風にもならず、自民党に一票は投じていない。

自民党が選挙で掲げていた金融緩和による景気浮揚も、本当に現在の企業や個人の
状況で資金需要があるのだろうか?国土強靭化計画で10年間で200兆円の公共投資?
老朽化したインフラの補修にそれだけ必要なのか?人口減少下の日本でまだ新幹線網
や高速道路が必要なのか?建設国債発行で若い世代にツケを廻すことにならないか?
また昔の自民党になるのでは?と懐疑的になってしまう。

唯、小泉政権時代に有効に機能した経済財政諮問会議も復活するらしいので、
知恵を出して諸問題を解決してほしいものである。
規制緩和を推進し、TPP交渉にも参加してほしいものだ。
農業も含め守りだけではグローバル化の中で日本だけ衰退していく。

どちらにしても民主党と合意した定数削減は必ず実施してほしいものである。
特に比例代表の定数削減は大胆にやってほしい。と言うより単純小選挙区制にしてほしい。
そうすればイデオロギーの問題がある共産党が残っても3~4党収斂され、小選挙区制度の目標だった
政権交代可能な2大政党制になるのでは?アメリカやイギリスのような。

今回の比例代表当選者の経歴を見てみると首をひねりたくなるような人物もいる。
本人の能力評価ではなく党首の人気で集めた票の恩恵をうけるような{選良}はいらない。
参議院選挙も比例制で得票数を上げる為に知名度のある芸能人やスポーツ選手の擁立になる。

まぁ~、どんな選挙制度も完全ということはなく、それを生かすも殺すも一票を投じる
有権者次第ということなのだろう。





週末の読書

2012年12月10日 | 日記



上の写真は金曜日から週末にかけて読んだ本である。
この週末は雲ひとつない冬晴れだったが、毎土曜日にやっている囲碁のリーグ戦も終り
年明けの19日まで休みなので土、日と家に居て本を読み、久方ぶりのノンビリした休日だった。

本を読む以外はNHKの3時間の中村勘三郎追悼番組を見ていた。
57歳というあまりに早過ぎる死だった。明るく洒脱な人柄と、串田和美と組んでのコクーン歌舞伎
のような新しい試みや、金毘羅歌舞伎のように江戸時代の小さな歌舞伎小屋での公演と、
色々な事に取り組んだ、才能とエネルギーに満ち溢れた惜しい人を亡くしたものである。

3日(月)に銀座で外資コンピュータ会社時代のメンバー4人で飲んだ。
三越裏の小料理屋でコースの料理も美味しく、久方ぶりに会ったメンバーとは尖閣諸島の話から
韓国、中国との比較文化論と話しが弾み、18時にスタートし、22時半に終わるという楽しい呑み会だった。
「韓国 倫理崩壊」はその時に先輩筋にあたる人が現在読んでいる本としてあげたものである。
著者の呉善花(オ ソンファ)という人も知らなかったし、この本の中で書かれている漢字を廃止して
ハングル語専用にした弊害、という話しに興味が湧いたので翌日早速Amazonに注文する。
それと我が町の図書館の「呉 善花」の蔵書をインターネットで検索したら20冊あったので
その中から今年8月出版で一番新しい著書「なぜ世界の人々は日本の心に惹かれるのか」と
山本七平賞を受賞した「攘夷の韓国 開国の日本」を予約した。
この予約した本は近くの(ファミリーマート)で引き取れるという便利なシステムになっている。

呉 善花氏は1956年韓国 済州島生まれの女性で、拓殖大学国際学部教授で評論家として
も活躍している(らしい)。現在は日本に帰化している。

「韓国 倫理崩壊」は国家的・民族的レベルや地域的・社会集団的レベルでの利己主義が
韓国社会の倫理崩壊を招いているという論旨で、スポーツにおける歪んだ愛国主義や
外貌重視の整形文化、虚言と虚勢の社会慣習、凶悪犯罪の増加と自殺の多発という具合に
終始、韓国社会の暗黒面が書かれている。現在日本に帰化したとはいえ、35年間韓国人として
生きてきた人がここまで書くかという不思議な思いにかられる本である。
韓国社会批判の客観性を持たせるということからか、全ての項目で韓国の新聞に
掲載された記事が引用されている。
私自身は2010年、2011年と2年続けて夏にカミさんと韓国旅行をしてきたし、
2010年の10月にトルコ、ギリシャを一ヶ月間一人で旅行した時には、カッパドキアの
オプショナルツアーで製鉄会社に勤めているという韓国人男性と知り合いになり、
翌日も同じ気球に乗ったり、旅行後半にはタイルで有名なイズニックで出版会社に勤めているという
若い韓国女性と知り合いになり、イズニックからヤロワまでの車の相乗り、ヤロワからイスタンブールまでのフェリーと、道中を一緒にしたりして韓国という国と国民に親近感を持っている。

そんな私の韓国理解は、通貨危機によるIMFの管理下に置かれてからは急激な自由競争市場になり
サムソンのような世界的企業も生んだが、格差社会にもなっているのだろうというものだった。
唯、全斗換から盧泰愚と大統領退任後に逮捕され金泳三、金大中と親族が収賄罪で逮捕、
ノ・ムヒョン前大統領は兄が収賄罪で逮捕、本人は自殺という具合に歴代大統領の退任時に
必ず何かが起きることからも、この本で書かれている韓国の血縁、地縁社会の歪みという問題なのだろう。
意外なのは、パク・チョンヒ元大統領を建国の父、誰にも代えがたい民族の偉大なる
英雄的リーダーと賞賛していることである。
現在その娘さんであるパク・クネ氏が大統領選に立候補しているが、父親の時代は
強圧と権力を使った暗い時代との批判に一部認める発言もしている。

呉善花氏のもう一冊は題名の通り日本文化と日本人の礼賛本である。
それが明治時代に来日したラフカディオ・ハーン(小泉八雲)やエドワード・モース等の
外側からの日本見聞記を引用しての「日本の心」礼賛なので、この本で述べられているのは
明治時代頃の日本文化、日本人に対するもので、それが現在の日本にどれだけ引き継がれているのか?と思ってしまう。
今週は同じ著者の山本七平賞受賞「攘夷の韓国 開国の日本」を読もう。
先の2冊は特にお奨め本というわけでもないが、韓流ドラマやKPOPが好きで、
比較文化論に興味がある人には読むべき価値がある本だろう。

今週2回忘年会をやる予定で、それも落ち着き、マラソン大会も年明けの13日まではないので、
正月休みに読む本を探してこよう。


第23回所沢シティマラソン大会に出場

2012年12月02日 | 日記



先週の府中多摩川マラソンに続いて今週も今日2日(日)、所沢シティマラソンに出場した。

スタートが8:45ということもあり、先週一緒に走った辻堂在住のランナー仲間は出場せず、
府中在住の40代のランナー仲間だけ一緒に走った。その彼とは8時に西武球場改札口で待合せる。
我が家の玄関から20分で着くが、電車は通勤時間帯のラッシュアワーのような混雑だった。
この大会はハーフ以外にも5キロ、3キロや親子で走る2.3キロ等がある市民マラソン大会である。
全体の参加者合計は8.136名でハーフの出場者は3,193名だった。
ハーフのコースは西武球場をスタートし、所沢の大型住宅地である椿峰ニュータウンを廻り、
小手指の茶畑や早稲田大学所沢キャンパスを通って、西武球場に戻ってくるという、
狭山丘陵のアップダウンのある結構タフなコースである。

唯、これが人生のように(上り坂あれば下り坂あり)で、面白いコースになっているのである。
上り坂はしんどいが、それを上りつめると今度は下り坂になり、スピードを上げタイム短縮が出来る。
特に早稲田大学キャンパスの上り坂がきつい。ここを歩く人もいるが、勿論私は歩かない。
そして結果は先週の府中多摩川より3分位早くゴール出来た。
平坦な府中多摩川よりアップダウンがきつい所沢のほうが速いのが不思議である。
但し昨年の大会と11秒差のほぼ同じタイムだった。寒さと短パンで走ったこともあり、
途中トイレに立ち寄った。
これがなければ2分位早くゴール出来たのだが、最後までペースは落ちなかったので満足である。
ゴールには先週と同じく40代のランナー仲間が待っていた。彼は2時間を切った。

早速着替えて西武球場を後にし、彼の乗り換え駅である秋津のラーメン屋に行き、
いつも通り餃子と生ビール、そこにレバーニラ炒めを加え乾杯。生ビールはそれぞれ2杯飲み、
〆に彼はタンメンを、私は生ビールで満腹になり、いつものラーメンはパス。
この所沢シティマラソンの良いところはスタートが早いので、ゴールすると11時前で、
着替えて移動すると丁度昼飯時になるところである。
青梅は30キロということもあるが、朝家を出てスタートが昼頃なので昼食は4時頃になってしまう。

今日の大会で今年は終りである。
次回は年明けの1月13日(日)に(日本の中のアメリカ)横田米軍基地内を走る(フロストバイト)である。
大会名のフロストバイト(凍傷)が示すように何も遮る物がない基地の滑走路の周りを
鼻水を垂らしながら走るというユニークというか平坦で単調な周回コースである。
流石米軍基地だけあって入場する時の米兵さんによる厳重な手荷物検査や運転免許証か
パスポートの提示が義務付けされており、正に(日本の中のアメリカ)である。

出走前には米軍女性兵士のエアロビクスダンスがあったりと、
寒さを除けば国際色豊かな楽しい大会である。

正月休みの食べ過ぎ、飲み過ぎに注意して年明けの大会に臨まねば。




最後の紅葉見物

2012年12月02日 | 日記



29日(木)は休みで、テニスが中止だったので、最後の紅葉を観に西武秩父線吾野駅から
歩いて15分位の東郷神社へ行ってきた。
正式な名は秩父御嶽神社であり、摂社として軍神東郷平八郎を祀ってある東郷神社がある。
東郷平八郎と乃木希典の銅像が立っており、紅葉の名所でもあり例年来ている。
飯能で乗り換える西武秩父線は座席が対面式でトイレも付いており、車窓から見える山や沢の
のどかな景色と相まって小旅行のような気分になれる。



秩父御嶽神社は境内が15,000坪あり山の傾斜に沿って幾つかの摂社がある。
山頂にある本殿までは山の中腹までは365段の石の階段が真っ直ぐ続いている。
これは結構ハードでカミさんと来た時はクレームをつけられるので登らない。
山頂の本殿からは東京スカイツリーを遠くに確認出来た。
境内の紅葉は素晴らしく、特に東郷元帥の銅像の辺りが見事だった。
銅像の脇にバルチック艦隊を撃破した連合艦隊の旗艦三笠の弾痕の跡が凄まじい甲板が飾られている。
「坂の上の雲」で描かれていた東郷元帥の檄文「皇国の興廃この一戦にあり 各員一層奮闘努力せよ」や
参謀秋山真之が参謀本部に打電した「本日天気晴朗なれど波高し」が思いうかぶ。
東郷元帥の檄文は秋山真之が起草したという説もあるが、いづれにしても短い文の中に
戦争という極限状況下で奮い立たせる力のある名文である。



それにしても明治人やその時代の政治家、軍人等のリーダーは偉かった。
それに比べ現在の政治家は小粒である。鳩山前総理の「友愛」、菅前総理の
「最小不幸社会」や今回の総選挙後に総理になるという予測の安倍前総理時代の
「美しい日本」等ふにゃっとした言葉で最初に聞いた時は耳を疑った。
そんな個人の心に関わる抽象的な言葉でなく、具体的なメッセージを発信してほしいものである。



総選挙を前にTVに出てくる第三極と言われる政治家、理念もなく離党や新党創設を繰り返し、
その作った新党も数日後に解党し、(この指止まれ党)に合流するという、訳が分からない、
当選だけしたいという利己心が透けて見える政治家が多い。


まぁ、そんな愚痴や批判をしても仕方がないので、良く考え一票を投じる事にしよう。