一期一会

日々是好日な身辺雑記

香港旅行3日目 (九龍城へ)

2012年08月26日 | 旅行



香港3日目の19日(日)の朝食は飲茶の店「倫敦大酒樓」へ。
MTR旺角駅から歩いて2分位のネーザンロード沿いにこの店はある。
ビルの3Fから5Fを占めていて、50卓程ある3Fの店内はほぼ満員状態。
オーダーシートがテーブルに置いてありメニューを見ながらそこに書き込む。
またセイロを積んだワゴンが店内を廻っているので、そこからも注文する。
鮮蝦餃(海老入り蒸し餃子)2皿、椎茸入りのシュウマイとポークシュウマイを各一皿、
陂油鮮竹巻(エビのすり身のゆば巻、オイスターソース味)1皿、魚のすり身を蒸したモノと
玉子焼きが乗ったご飯一つで〆て125HK$。満腹になり安く、そして美味しかった。



そんな満足状態で歩いていたら下のような横断幕が目に入る。



尖閣諸島に上陸し逮捕された香港の活動家の件の影響なのだろう。
街を歩いていて全くその件の影響は感じられなかったが、
街頭で配られているフリーペーパーでは煽情的な扱いで
日本車への攻撃等中国本土のデモの写真が載っている。

メディアの報道により、それを見た民衆がある方向に増幅し流されるというのは、
過去の歴史が証明している。香港の人達の中国本土に対する感情は複雑で60%以上の人達が
悪感情を持っているというのを何かで読んだ事がある。
それでも領土問題は普通の市民をナショナリストにしてしまう。
香港返還後50年間は一国二体制を変えないというのが中国共産党のコミットであったが
さてどうなんだろう?少しづつ香港の政治体制に影響を及ぼしているのだろうし、
今回の件も活動家グループのスポンサーである香港の実業家は人民軍の幹部という経歴もあるらしい。
返還から15年経ち、あと35年現在の中国共産党の一党独裁体制が続くのだろうか?
共産党という巨大官僚組織の特権階級が13檍の民を非民主的体制で治めるというのが続くか疑問である。

それにしても日中韓による東アジア共同体構想をぶち上げ、普天間基地問題では
「腹案がある」と言った元総理、現在の竹島、尖閣諸島問題をどう思っているのだろう。
それと100名の議員団を率いて訪中し、胡錦濤主席と満面の笑みで握手し得意になっていた
「生活が第一党」の党首、こういう時こそ発言を聞いてみたいものである。

遺憾、遺憾、このブログでは政治向きの事は書かないと決めていたのをつい忘れてしまう。

2009年10月に定年退職し、その1週間後に香港1週間、バリ島3週間の一人旅に出た。
その時に行った所で未だカミさんが行ったことがない所が二つあり、
それが九龍城と赤柱(スタンレー)である。
その九龍城へは旺角からMTRで九龍塘へ行き、そこからミニバスで15分くらいである。
途中バスから見える景観は香港らしい色とりどりの看板もなく、
一戸建て住宅や大学等がある閑静な地域を通って行く。




目的の九龍城砦は「無法地帯」とも「魔の巣窟」とも言われ、
戦後大陸から来た人達が住みついた巨大な集合住宅があった所。
ある面もっとも「雑多、混沌」という香港らしさを象徴していた場所である。
1993年に住民は退去させられ、その集合住宅は取り壊された。
現在その跡地は公園になっており、ちょっとした小部屋があり、写真やビデオで当時の様子が見れる。
唯、ここはある種の香港の恥部なので、資料館というような大々的なものではない。

帰りは旺角までのミニバスがあり、それで戻る。
昼頃だったが朝食が9時半頃で夕食は18時頃にするので昼食は抜こうという事になる。

というのは、昨日ホテルの部屋からカミさんが予約しようと海鮮料理の店
「金山海鮮酒家」へ電話をしたら、話が通ぜずプツンと切られた。
改めて香港在住邦人のお奨めコピーを見たら英語、日本語不可とあった。
普通そこで別な店を探すのだろうと思うが、カミさんはホテルフロントへ中国語での予約を頼みに行く。
そこで言われたのが「あの店は人気があり、予約を受けないので早い時間にいかないと駄目」とのこと。
そこまで言われると余計行きたくなるのが人間の心理、そこで昼食抜きで早めの夕食に、となる。

昼食は抜いてスイーツを、とのカミさんの発案で、「許留山」へ行くことになる。
この店は真っ赤な看板が目印のチェーン店で、歩いていると良く見かける。
ここで定番のスイーツ「マンゴープリン」を食べる。
日本では殆どスイーツの店に入ることはないが、今回は何回も入る。
そういえば昨年カンボジアに行った時には市場でマンゴーが5個で100円位で
買え、それをホテルの部屋でシュムリアップ滞在3日間の間に食べた。
マンゴーは美味しい!



「許留山」を出て、女人街をぶらついた後、ショッピングとフットマッサージに行くというカミさんと別れ
ホテルに戻りプールへ。なにせ暑いので出歩いた後はプールに入り泳ぎたくなる。
そして「アソシエイト」を読み終える。やはりリーガルサスペンスの第一人者グリシャム
だけあり面白かった。この「アソシエイト」も映画化が決定されているとのこと。



3時間経っても戻ってこないカミさんに、変なフットマッサージの店に入り、
拉致でもされたかと心配していたら暫くして買い物袋をぶら下げ戻ってくる。
そこで早速荷物をおきMTRに乗り佐敦駅(ジョーダン)へ。
ネーザンロードを油麻地方向に進み、一本脇に入った道にその店があった。
店の前には水槽があり、そこに蝦蛄や海老が泳いでいる。




並ぶ必要はなかったが、既に店は満員で、幸運にも空いていた最後の一卓に座れた。
ここも香港在住邦人のお奨めの店でレストランというより食堂という感じ。
地元の人達で大賑わいで、味も「地元の人で賑っている店は美味しい」という言葉通りであった。
カミさんの持ってきたコピーのお奨めメニューに沿って、シャコを揚げ、塩、胡椒で味付けしたモノ、
あさり炒め、ニンニクと春雨をのせて蒸したホタテ、そして野菜が足りないということで、
隣のテーブルで食べていたモノをジェスチャーで注文したほうれん草と玉子の入った
スープのようなモノ、それと貝柱の入ったチャーハン、もちろん青島ビールの大瓶付きである。
昼食抜きだったせいか、昨夜より皿の数が多い。〆て540HK$。

食後は腹ごなしを兼ねて歩いてビクトリア湾に面する星光大道(アベニュー・オブ・スターズ)へ。
ここでは20時から「シンフォニー・オブ・ライツ」というビクトリア湾に面した
香港島側と九龍側の44棟のビルからサーチライトの光線が飛び交うショーが15分間行われる。
それを見てホテルに戻る。


香港旅行 (九龍サイト)

2012年08月24日 | 旅行


17日(金)からカミさんと5泊6日で香港へ行ってきた。
今回のエアーチケットはJALのマイレージ利用の為繁忙期の旧盆の時期を少しずらしてしか取れなく、
それも昨年の10月に予約したのである。成田空港発が19時で香港着が日本時間の22時50分。
空港からはExpress Trainで九龍まで25分、そこからタクシーで日航ホテルへ。

5年前の同じ時期にカミさんと来た時は九龍に2泊、マカオに一泊、香港島に2泊という行程だった。
今回も九龍側に3泊、香港島に2泊というように分けてホテルを予約した。
同じ香港でも九龍と香港島では街の感じが違う。尖沙咀を中心とした九龍側は屋台街等がある商業の街という感じで東京でいうと新宿と浅草と合わせたような活気がある街である。
日航ホテルのある東尖沙咀(Tsim Sha Tsui East)はビクトリア湾に面し、
緑も多いビル街で他のエリアと比べると整然としている。

前夜はチェックインして寝たのが1時過ぎだったが18日(土)は早く目が覚める。
時差はマイナス1時間、NHKの朝ドラ「梅ちゃん先生」を見てから出かける。

先ずはホテルから歩いて10分位の星光大道(Avenue of Stars)へ。
ビクトリア湾沿いにある1kmのプロムナードで、ジャッキー・チェンやアンディ・ラウ等の
香港スターの手形のプレートやブルース・リーの像が飾られている。
ここから見る対岸の香港島の高層ビル群は香港らしい景観である。



朝食は前回も来た「糖朝」へ。青山にも店があるが店のパンフレットを見ると高島屋5店と
丸ビルや大阪にも店を出しているようだ。日本では行ったことがない。
ここでお粥と海老シュウマイ一皿を食べる。
この海老シュウマイは葱と生姜の細切りがのっていて海老の数も多く美味しかった。
そして食後はこの店のウリであるマンゴープリンを。
これはマンゴー味のプリンではなく、プリンの中にしっかりした果肉が入っており、
器の中にも一切れ添えてある。この朝食〆て240HK$、味にも量にも満足!



それから九龍公園へ。改めて香港が亜熱帯地方だと感じさせる樹々や花が植えられている。

そして両替をする為に九龍公園の向かいの重慶大厦(Chung King Mansion)へ。
成田空港でタクシー代を両替してきたが、ここの両替店が一番レートが良い。
ここはバックパッカーのバイブルとも言うべき沢木耕太郎の「深夜特急」で
「黄金宮殿」という名前で書かれている香港でも異色の空間である。
バックパッカーが泊まる安いホテルが雑居ビルのように幾つも入っていて、
1Fから3Fまではアフリカ、中近東、インド等のさまざな国からの人達が間口一間位の狭いスペースで、
カバン、洋服、携帯のSIMカード、お菓子等雑多なモノを売っている。
屋台がビルの中にあるという風にイメージして頂ければ良い
カレー屋もお客が4人も入ればイッパイで、2009年に一人で来たときに食べたが安くて美味しかった。
二ヶ所にあるエレベーター内はカメラで映され1階にあるモニターで警備員が見れる。
雑多、混沌という言葉がピッタリの香港であるが、正しくこのChung King Mansionには当てはまる。
そんなチョンキンマンションも外側は改装され、ホテルの看板がなくなり大型モニター
が設置されていた。



「糖朝」のあるカントン・ロードには巨大なショッピングモールのハーバーシティがある。
外国客船が発着するオーシャン・ターミナルやホテル、映画館が併設され多くの買い物客で賑っている。
ここでウィンドウショッピングをするというカミさんと別れ1時間半後にスターバックスで待合せることにする。
これがカミさんとの海外旅行中のいつものパターンでお互いマイペースで行動する。
ハーバーシティはブランド品のショップが多いのとショッピングにそれ程関心がないことから、
カントンロードをブラブラすると、エルメス、シャネル、ルイヴィトンの店に30人位の列が出来ていた。
セールでもやってるのかと思い近づいてみたら単に入場制限をしてただけ。
並んでいる人達を見ると中国本土からの人達のようで、特に富裕層という感じでもなかった。
中国の中間層が厚くなっているということなのだろうか?

確かに入場制限なしでエルメスの店内が混雑していたらブランドイメージ的にも問題かもしれない。
唯、かの国の人達に「整列」という事を覚えてもらう効果はあるだろう。

それから待合せ時間までスターバックスで本を読んで過ごす。
この前に読んだ「The 500」がハズレだったので、ジョン・グリシャムの本を
探していたら2年前に出版されていた文庫本「アソシエイト」を見つける。
さすがグリシャム、どんどん先が読みたくなる展開で出発前に上巻を読み、
機中で下巻を読み始めた。


待合せ後、一旦ホテルに戻りひと休みしようということになる。
途中食堂に入り麺の昼食を取り、ホテルに戻って私は屋上にあるプールで泳ぎと本を読んで過ごす。
部屋に戻るとカミさんは夕食の予約も済ませ、手持ち無沙汰になったようで、
尖沙咀へ出かける事にして、また夕食の時に待合せという事にする。
私は部屋に残り「アソシエイト」を読む事に没頭する。
海外旅行に来ると「何でも見てやろう」式に出歩くカミさん。
3回目の香港にも関らず、今回も見て廻るべき所をガイドブックにマーキングし、
食べに行くべき所はインターネット上で香港在住邦人のお奨めサイトを見つけ、
そのコピーを持参してきている。元気なものである。




17時にチョンキンマンションで待合せ、男人街等の屋台街を見て廻り、
19時半に予約していたレストラン住家菜(ジューガーチョイ)尖東店へ。
30卓程ある店内は既に満員で10分程待つことになる。

竹筒飯という貝柱のチャーハンを竹筒に入れたモノ、茹汁蝦碌という海老のトマト味のモノ、
魚のすり身を蒸したモノ、そして青島ビール2本を注文し、食べ呑む。
香港在住邦人のお奨めサイトでは化学調味料を使わない家庭料理、とあり確かに美味しかった。
〆て250HK$。食べ終え店を出ると、20人位待っている人達がいた。

香港初日は改めて有名ブランドショップの多さと、中国本土からの観光客が増えたのを感じた。
それと東京で食べる中華料理とは違う美味しさを感じる食事だった。









三頭山へ

2012年08月11日 | 山登り



先週に続き昨日10日(金)が休みだったので奥多摩の三頭山へ行ってきた。
ちょうどこの日は早朝3時45分から女子サッカー決勝という事で前夜は21時半に寝る。
目覚まし時計はかけられないので、体内時計の(6時間睡眠で目が覚める)をセット。
その意識が強かったせいか3時に目が覚める。
居間に行きTVをつけたらちょうど女子レスリング55キロ級の決勝が始まるところ。
そして予想通り吉田沙保里が勝って五輪三連覇!あの高速タックルは凄い!
女子サッカー決勝は残念ながらアメリカに負け銀メダルだったが、
それも大変な偉業だと思う。決勝戦らしい良いゲームだった。日本の女子力を見せつけた日だった。

サッカー観戦を終え、シャワーを浴び、お握りを作り、朝食を済ませ家を出たのが7時
登山口のある檜原村の数馬までのバスは武蔵五日市駅前から出ている。
その本数も少ないので、武蔵五日市発の時間に合わせ家を出たのだ。
8時38分発の都民の森行きのバスに乗る。秋川に沿っての檜原街道は同じ奥多摩でも
青梅街道より車が少なく、平行して走る電車もなく、静かで山深い感じである。
檜原村は東京都で唯一の村(島を除く)で、50分位乗るバスから見る景色も自然豊かで、
檜原村の奥にある数馬集落に点在する大きな茅葺き屋根が特徴的な「兜造り」の家の風景は、
ここが東京都とは思えない。
こんな所に古民家があり、春夏秋冬の山歩きの生活をしたらどんなに良いだろう。

その数馬でバスを下りて、少し戻ったところに登山口がある。
9時45分にスタート、始めは急な登りがあるが、後は巻き道で西原峠を通り、槇寄山(1188m)に着く。
ガイドブックによると富士山が見えるらしいが、生憎の曇り空で雲の彼方に薄ボンヤリと見えるだけ。
ここで給水し5分程したら歩き出す。尾根道を登り、大沢山(1482m)を通り三頭山(1531m)に着いたのが12時25分。
登山口から2時間40分のタイム。ガイドブックの地図でのコースタイムは3時間55分。
(なんか変だなぁ)と思ったが、沢の岩場登りも無く、道も整備され、
急な登りが少なかったので、トレイルランのような歩きが出来たからだろう。



三頭山頂上は平でベンチも4つ程あり、先週の棒ノ折山と同じく山頂というより嶺という感じである。
その頂上には6人位の人がいた。この時期の平日の山は人も少なく静かである。

ここでいつも通りのお握りと胡瓜の一夜漬け、サンマの缶詰、そして食後のオレンジの昼食を取る。
13時までそこで過ごし、2時間半歩き奥多摩湖に下り、ドラム缶の浮橋を渡って
小河内神社のバス停16時09発のバスに乗り奥多摩駅から帰ろうと思い、
三頭山東峰に寄り入小沢ノ峰を目指したが、東峰の所で逆に来てしまったようで、
途中の標識で気づく。
地図上のコースタイムより速いので戻ってもバスの時間には間に合うとは思ったが、
そのまま鞘口峠に向かい都民の森からバスに乗り武蔵五日市駅から帰ることにする。

鞘口峠までは都民の森のブナの路として整備され、途中には見晴らし小屋もあり、
ブナ林を歩くのは気持ちが良い。




14時10分には都民の森に着く。
都民の森発のバスはそれなりに出てるのかと思ったが、1時間半後の15時38分発。
都民の森の森林館には畳み敷きの休憩室があり、そこで出発の時間まで
ラジオを聴きながら時間潰しをする。
都民の森と数馬間は無料の送迎バスで数馬で有料バスに乗り換えて武蔵五日市駅に出る。
片道910円という料金は私鉄であればかなりの距離だろう。

今回の山登りはブナ林とかを歩き気持ち良かったのと檜原村の
自然の豊かさ、山深さが感じられて楽しかった。
次回は沢沿いのルートを絡めてのコースを地図で探してみよう。




棒ノ折山へ

2012年08月07日 | 山登り



3日(金)は休みだったので、奥多摩の棒ノ折山へ日帰りで行ってきた。
西武池袋線飯能駅からの登山口に近い河又へのバスが午前中でも数本しかないので、
8時50分飯能発のバスに合わせて8時に家を出る。飯能に着き、名郷行きのバス乗り場に行くと、
母親二人に引率されたキャンプ行きと思しき小学生の6人のグループだけ。
平日ということもあるが、さすがにこの猛暑の中、山登りする人もいないようだ。
バスは名栗川に沿って45分程で河又のバス停に着く。
途中のキャンプ場で子供達は降りていたので、このバス停での下車は私一人だけ。
20分程車道を歩くと有馬ダムと名栗湖が見える。ダムを渡って車道を10分程行くと白谷沢登山口に。
そこに看板 があり次のように書かれている。



「熊出没情報あり!山に入る場合は、熊に自分を確実に知らせる工夫(ラジオ、大きな声を出す、鈴を携行する)をしましょう。万が一、熊に遭遇したら、慌てず、ゆっくり後退し、決して近づかないでください。」

思わず、(まいったなぁ~)と。
棒ノ折山は高さ969mということもあり、ジョギング替わりのトレイルランのつもりで、
小さなディパックにお握りとサンマの缶詰、オレンジ一個と水筒だけを詰めてきたので鈴が付いていない!
靴はハイカットの登山靴ではなく、ノースフェースのトレッキングシューズなので
逃げ足は速いと思うのだが・・・。

そういえば(山里に熊が出没)というニュースがTVで報じられてたなぁとか、
数年前に奥多摩在住の登山家山野井氏が山道で熊に襲われ顔などに重傷を負い、
ヘリコプターで青梅の病院に搬送され80針近く縫う手術した事などを思い出す。

話は変わるが登山家山野井泰史を沢木耕太郎がノンフィクション「凍」で書いている。
オススメ本である。

山道に入ると陽が樹木に遮られ、街中を歩くよりは涼しく感じる。
耳を澄ませ、目を凝らし、はるか先の前方を見ながら歩く。
なにせ行き交う人もなく一人で歩いているので、どうしても熊のことが頭をよぎる。
しばらく山道を歩くと沢沿いの岩場を歩くようになる。
沢の途中は「ノド」と呼ばれる両側の岸壁が垂直の壁になり狭く細いところを行く。
この岩場には熊も来ないだろう、などと考えながら二つ目の滝、天狗の滝をすぎると
途中からクサリのついた階段を上って左岸の岩場の上に出る。



そこから再び山道にでると看板があり「マムシに注意」と。
熊の次はマムシ!トレイルランのつもりなので短パン。今度は足元も注意しないといけない。

階段が作られている急坂をひと登りすると尾根道に出る。
雑木林のきつい登りだが、赤岳の文三郎道と比べたら超楽である。

11時45分、熊に遭遇することも、マムシに咬まれることもなく、棒ノ折山に着く。
頂上も広い平坦地になっておりベンチやあずま屋があり山頂というより嶺の感じ。
青梅線川井駅側から登ってきたと思われる男性二人と、女性二人組と女性一人がいる。
山頂にしては少ない!

ここで昼食をとり、12時10分ごろに名栗の「さわらびの湯」に向けて下山、出発。
1ℓの水筒に入れてきた水を昼食で飲みきってしまい、喉の渇きもあり急ぎ足になる。
14時半「さわらびの湯」に到着。早速ポカリスエットを飲みお風呂へ。
ここで汗でぐっしょりになったパンツとTシャツを着替える。短パンの着替えは持って
きてないのでそのまま。短パンは普通のコットン製のものだったが、やはり登山用の
ポリエステルの速乾性のあるものが良い。

温泉から出て、畳敷きの大広間で待望の缶ビールを呑む。
この夏一番の美味しいビール!これも山登りの楽しみのひとつだ。

今回は全コース4時間半位。低山の夏山だったが、トレーニング代わりに
それなりの面白みがあった。温泉で計った1.5キロへった体重はいつもの生活に戻ると
ともに元に戻る。