もるるんのよくばりポケット

いろーんなことに興味がある、ミーハーな働く主婦もるるんの日常や思ったことを書いていこうと思います☆☆

奏劇vol.2 「Trio ~君の音が聴こえる」見てきました

2022-12-28 01:57:41 | お芝居

奏劇vol.2 「Trio ~君の音が聴こえる」 よみうり大手町ホール  2022.12.17 17:30~ & 12.18 12:30~ &12.24 12:30~

行ってきました。奏劇vol.2 「Trio ~君の音が聴こえる」
本当なら、12/15の初日もチケットゲットしてたんですが、コロナ感染で直友さんに
お譲りしました。行けないことはなかったのですが(もう自宅待機解除だったので)、
念のためね。。。

奏劇って、初めてなので、いったいどういう芝居なんだろうと思いましたが、
音楽とお芝居の調和というかバランスが絶妙で、お互いを引き立ててるような
不思議な感覚でした。

演奏もピアノとチェロとバンドネオンの3つの楽器のみで。。。
バンドネオンという楽器は初めてだったのですが、アコーディオンとはまた違った音色で・・・
あと、チェロがすごくよかった。低音が心地よかった。

さて、お話の内容は、非常に重いものでした。
一瞬とも気が抜けないし、笑う場面もないし、ずっと緊張感漂う内容でした。
会場、シーンと見入ってたという感じでした。

 

「サム(三宅健)は幼い頃から周囲とはどこか違っており、自分の気持ちを言葉で表すよりもピアノを弾いて音楽で語りかけた。そして人の悲しみ、喜びや痛みを「音」で感じ取り、彼はピアノを通して音で表現するのだった。ピアノを通して人の心を描写することができるサム。サムは孤児院で育った。同じ孤児院で育った仲間にトムとキムがいる。3人は兄弟のように慈しみ合う、そんな関係であった。
トム(藤木直人)は心理カウンセラーとなった。そしてサムはトムの行うカウンセリングのサポートをしている。トムの元に訪れる人々はトムのカウンセリングと共に、サムが感じ取る患者たちの心の音色によって心を開き、癒されてゆくのだった。
トムの診療所には様々な人が訪れる。若い頃、娘を産み捨てた大金持ちの企業家(サヘル・ローズ)や、愛を見失い、歌えなくなった歌手(黒田アーサー)。そんな患者たちはトムのカウンセリングとサムの奏でるピアノの音色で心を開き、癒されていくのであった。
そんなある日、ニュースが飛び込んでくる。自殺者が急増していると。自ら命を絶つ人々がたえないというこのニュースは少なからず、カウンセラーを生業としているトムにとっては気になるニュースであった。そんなニュースには自分がカウンセリングを行なった患者の名前もあった。
どんどん増える自殺者たち。そんなニュースに心を痛めていたある日、突然二人の前に数年ぶりにキム(大鶴佐助)が戻ってきたのだった・・・。幼少期を懐かしむ三人だったが、キムが戻ってきた本当の目的は一体・・・。」(公式より)


開演前、休憩中もずっと、メトロノームの音が流れてて、、、それも「奏劇」なのかななんて思ってしまいました。

岩代さん、三浦一馬さん、西谷牧人さんが登場して、まずは演奏からなんですが、
私、演奏前の楽器のチューニングの音がすごく好きなんです・・・(ブラスバンドだったからかな)
緊張感高まる瞬間で。。。

そして、まずはサムが登場し。。。。一度捌けてから、
サムとトムが登場。
トムは心理カウンセラーをしており、サムは音楽で彼のサポートをしている。
ある日、郵便ポストに赤と青と黄色の三色で彩られたサンプルが2つ入っていたと告げるトム。
何のサンプルだからわからない。。。

まず、トムの診療所を訪れたのは、会社の社長であるルナ。彼女は自殺願望があったが、何度も失敗していた。
忙しい彼女は、あまり診療に乗り気ではなかったが、サムのピアノによって、心を開いていく。彼女は、昔、他の男性と恋におち、夫とまだ小さい娘を捨ててしまった過去があった。
娘のマーガレットは、心臓に病を抱えており、ルナは自分が自殺し、脳死になれば、心臓移植ができるのではと思っていたのだった。
トムとサムは、自殺をすることから彼女を救おうとカウンセリングする。しかし、彼女は、最高の方法が見つかれば、私の命を投げ出してもよいと言い、去っていく。

次に診療所を訪れたのは、舞台で歌っていた歌手のロン。彼は、普通におしゃべりはできていても、舞台で歌おうとしても声がでないことに悩んでいた。
ロンの話を聞くトムとサム。ロンは1年前に愛していた妻を亡くしていた。どれだけ妻を愛していたかを話すロン。
しかし、彼女の死後、彼女が1番愛していたのは自分の姉だったことを知る。そのことを誰にも言えずに苦悩していたのだった。
誰にも言うことができないことから、歌を歌えなくなっていたのだった。彼は、自分の妻にいつも歌いかけていたからだった。
サムの奏でるピアノの音に心を開いたロン。歌うことができて去っていった。

トムのところに、司法省から電話がかかってくる・・・

1幕終了。

2幕は、ニュースから。。自殺者が急増しているというニュース。有名人も、一般の人も、自殺をする人が絶えないという。
そのニュースの中に、カウンセリングをした、ルナの名前もあった。彼女を救えなかったことにショックを受けるトム。
浮かない顔をしているトムに、サムは司法省からの電話のことを尋ねる。
司法省から、テロリストのカウンセリングを頼まれたというトム。しかし、それはカウンセリングというより尋問というもので
憤慨するサムだった。

この日カウンセリングにやってきたのは、キムだった。驚くトムとサム。
孤児院を出て行ってからのキムは、いろいろなことをがんばってきて、今は、昔の夢をかなえられるようになっていると。

昔の夢。。。孤児院にいたトムとキムとサムは、いつも一緒にいた。
トムは父親がなくなったあと、生活に大変な状況で、母親は妹だけを選んで連れて行って、トムは孤児院に。自分は選ばれなかった子だと悲しんでいた。
キムは移民の子で、国に帰る家族の中で、一番の荷物になるキムだけ、おいていかれた
サムは、まだ子供だった母親が、男たちに乱暴されできた子で、育てるには幼すぎたので、サムは孤児院に・・・という過去だった。
そんな3人は、将来、子供だけの国を作ろう、おとなたちに邪魔されない自分たちだけの国を作ることを夢見ていた。

キムは子供たちだけの国という理想の国を作ろうとしていると。
それは、情報と理想があれば作れると。問題がある人の情報を流すと、それに関係する人たちがネットとかに書き込み、
そしてその人は自殺を選ぶことになる。。。

今、自殺が増えているのはそのせいなのか?と聞くトム。それはキムたちが仕掛けていることだった。
ルナが自殺したのもそうだった。彼女は、自分の子供を捨てたのだからとキムが情報をしかけたのだった。

でも、嘘の情報で、人生を変えられてしまう人もいるのではと、キムを責めるトム。
しかし、キムはトムだって同じことをしたではないかと言う。
キムの里親が決まりそうだったとき、急にそれが破談となった。そのわけは、孤児院の人から、その里親にキムがいじめっ子だという手紙が届いたからだった。
その手紙を書いたのはトム。
さらに、サムの里親が決まりそうなときも、その家には意地悪な兄弟がいるという情報を流したのもトム。

トムは自分が選ばれなかった子だったから、他の子が選ばれることが許せなかったのだった。それを認め詫びるトム。
それを責めようとするサムに、キムは言う。
サムだって知られたくない秘密があると。それはサムがトムのことを愛しているということ。
だけど、今の関係を崩したくないから、その気持ちは知られないようにしているんだと、
昔から、トムにばかり懐いていて、自分とトムの間にいつもサムが割り込んできていたというキム。
かくれんぼをしていて、キムが鬼のとき、いつの間にかトムとサムが二人でどこかに行ってしまったということをいうキム。

自分の隠していたかった秘密が明らかになり、動揺するサム、トム・・・そしてキムも。

しかし、キムの作ろうとしている子供たちだけの理想の国も、子供も自殺に追い込まれるという事態になってきているという。
うまくいっていないため、彼らは生物兵器を使うことにしたという。

自分たちの仲間だけに、ワクチンを配り、仲間だけが生き残れるよ言うにしていくという。
ポストに入っていた赤と青と黄色のサンプルは、キムが二人に送ったものだった。

サムが鬼になれないから、かくれんぼのときいつもキムが鬼になっていた。
次はサムが鬼をやってみろというキム。
そしてサムが鬼になって数をかぞえて。。。。

子供の頃の、3人が楽しそうに鬼ごっこをしている風景が、すごく楽しそうで、、、笑顔がはじける・・・

キムは去ってしまったと、サムはトムから離れるという。そしてキムを探すという。

最後は演奏の中、サムだけ残って ~幕~

 

ウル覚えなので、ちょっとあらすじが前後しているかもですが、こういう感じの話でした。

話の内容としては、すごく重い。
孤児院に預けられているということから、3人とも、自分はいらない子、捨てられた子という意識が
根底にあるから、ものすごくナーバスなバランスの上にいたんだろうなと。
そして愛情に飢えていたんだろうなと。
トムは優しいお兄ちゃんぶってるけど、自分が選ばれないことへのコンプレックスから
ずるがしこく立ち回ってしまう子で
サムはトムを独り占めしたくて、キムをのけ者にしてしまった子で、
そしてキムは二人から仲間外れにされ、さらに、トムの仕打ちに対して怒りが爆発してしまい・・・
三人とも愛情が欲しかったんだよね。って思う。
だけど、それを隠して、強がって頑張ってきたんだと思う。

キムはそれが一番ゆがんだ状況で出てしまったのかな。子供たちだけの国なんて、実際
夢物語のようなもので、できるわけないのに・・・

そういうヒリヒリとする感じがずっと続く、重い感じの話で。。。いろいろ考えるさせられることがありました。

ただ、最後、、、3人が子供時代のように、楽しそうに鬼ごっこをしている姿。。にちょっと救われました。
昔の純粋な無垢な頃の3人に戻れれば。。。。幸せになれるのでは、
実際、サムも自立していく決意をしたように。。。三者三様で、前向きに生きていてくれればなと・・・感じました~


そして、「奏劇」
オープニングとエンディングの演奏だけでも、十分にこの舞台の世界観を表してくれたと思いますが、
セリフと音楽が一体となって伝わってくることに、ちょっと衝撃でした。

舞台って、セリフがあって、それにのっかる音楽が、プラスアルファの効果をつけるってイメージだったけど、
この舞台は、音楽だけで、セリフと同じ役割をしてるし、
とくに二幕はセリフと音楽の相乗効果がすごく表れてて、心が痛くなることが多々ありました。

なかなか高尚な舞台を見たなという感じでした。。。

舞台のセットはTrioだけあって、三角形をモチーフにした舞台。
ピアノとバンドネオンとチェロも三角形の配置されてるし、
三人(基本舞台に上がってるのは3人ないし2人)の配置も三角形。
天井も三角形のオブジェがありましたね。

さて、キャストの感想です。

サムの三宅くん
衣装が宗教家みたいだった(笑い)
三宅くんの舞台は初めて見たんですが、さすが、、、上手いですね。
声が独特なんだけど、しゃべり方とかで、すごく幼い感じをだしてて、
そして、繊細ではかなげなサムがぴったりでした。
途中の泣いてしまうところは胸をうたれました。


キムの大鶴さん
声がとてもいいです。
2幕から本格的に出てきたんだけど、そこから物語の内容を
ガラっと変え、ちょっと狂気的というか暴力的なセリフの言い方で、
ものすごくアクセントをつけてました。


ルナのサヘル・ローズさん
この方も声がとてもいい。
すごくセリフの言い方に表情があって上手だなと。


ロンの黒田アーサーさん
確か「足寄より」で拝見したような記憶があるのですが、
味がある演技だなとおもいました。
それと、、歌がすごくお上手で、びっくりでした。


そしてトムの直人
セリフが多くて、びっくり。
1幕はわりと紳士的な感じだったけど、
2幕は感情をあらわにすることも多く、表情豊かで見入ってしまいました。
とくに、秘密を暴かれて、動揺し涙をこらえる表情が素敵でした。
辛かったね~と言ってあげたかった(汗)
ところで、台本を持ちながらの演技で、、、
三宅くんは「覚えるのではなく、譜面を見て弾くような感覚で」と言ってたけど。
直人は、、、台本読めてるのかなと心配になっちゃった。老眼だから、
文字が見えてたんだろうか・・・


千秋楽のカテコでは特別メニューがあり、
三宅くんの挨拶のあと、
三宅くんが「今日来てくれた人はラッキーです」と言って
岩代さん、三浦さん、西谷さんが「ジングルベル」の演奏を
してくれました。
直人は鈴(大きくていくつもついてる)を持ち、
大鶴さんとかもカスタネットとか持って一緒に演奏してました。
直人ニコニコ笑顔だったよ~

舞台から捌けるとき、
鈴を鳴らしながら、ニコニコ去っていった直人も可愛かった。
もう完全に素の藤木直人になってました(笑い)

千秋楽はいつもより、カテコも1回多くて、
スタオベだったし、会場の熱気も伝わったよな~って

なかなか濃密な舞台、、、今年の舞台見納めでした。

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