もるるんのよくばりポケット

いろーんなことに興味がある、ミーハーな働く主婦もるるんの日常や思ったことを書いていこうと思います☆☆

「90ミニッツ」みてきました

2011-12-16 18:25:35 | お芝居
「90ミニッツ」 PARCO劇場 2011.12.08 14:00~

3度目の正直。。。ようやく三谷さんのお芝居を見ることができました。
今まで自分の予定がつかなかったりで、チケットを取るのをあきらめたり。
今年の震災で行けなかったり、当日急にいけなくなったりとか。。。
ホントにようやくです。

場所はPARCO劇場。今回は、西村さんと近藤さんの二人芝居。




いつものことですが、ネタばれを含みますので、これから観劇される方はご注意ください。





1シチュエーションのお芝居
登場人物は、西村さん演じる、ある病院の整形外科副部長と、近藤さん演じる、その病院に息子が交通事故で運ばれた父親。
息子は、事故で運ばれてきたが、手術そすれば助かるので、医者は父親に手術の同意書にサインをするよう求める。しかし、サインを拒否する父親。
その理由は住んでいる地域の習慣。その地域では輸血を認めていないとのこと。輸血なしで手術をするならサインをするという父親。しかし、輸血なしでは手術は不可能という医師。とうてい交わらない二人の主張の間で、息子の命はどんどんと危なくなっていく・・・

タイトルの「90ミニッツ」は、息子が手術をすれば助かるそのタイムリミットの時間。

医師はその息子を助けたい。だから何とかサインをさせようと、あれこれ手をつくし説得する。たとえば、肉食をしないという父親に「肉食は消化器官を通すが、輸血は血管を通すので違う」などと・・・しかし、父親も妻に電話したりしながら、すべてを拒否する。

挙句の果てに「承諾書なしで手術してください」と父親は言い出す。医師は承諾書なしでは手術はできないといい、「もし、承諾書なしで手術をしたら、あなたは病院を訴えますか?」と聞くと、父親は「訴える」という・・・
すると、医師は自分も整形外科部長がすぐそこに来ているから、訴えられると困るという・・・
ますます、折り合わない医師と父親。
そんな状況で、息子が危篤状況に陥る。

結局、医師として患者を助けたいという気持ちが勝った医師が、自分の責任で承諾書なしの手術を指示する。感謝の気持ちを伝える父親は「あと3秒指示が遅かったら、自分がサインをしていた」「息子を見るたびにこれからはこの3秒のことを思い出すと思う」と告げて去っていく。そして幕。


とにかく、緊張しっぱなしの90分でした。タイムリミットの90分間の攻防をノンストップで見せるんだけど、とにかく緊張した。

結局最後は意思が折れる形で、息子は救われたということだが、
私の個人的な気持ちとしては、父親の主張がまったくもってわからない。まあそういう実例が昔あったけど(確か宗教上の理由)、そのときも、理解できないって思ったし、一般のそういう信仰とかない人なら、「息子を救ってください~」とサインしているのが当たり前だと思うんだけど。
最終的に、その父親の主張が勝ったというのが正直納得いかないけど、でも、「息子をみるたびこの3秒を思い出す」という父親の言葉からは、父親も負けた感があるのだろうか。

このあと、この医師はどうなったのか?本当に父親は病院を訴えたのか?など、ちょっと気になったりもするけど。

結末の感想はともかく、お芝居はすごく面白かったし、90分間があっという間だった。

最初からずっと、ステージの中央、上から下に落ちる水があるんだけど、これが息子の命ということだった。
危篤状態で一瞬、水が止まる・・・そして手術を指示したあと、また流れ出す・・・ある意味シュール。

三谷さんの作品(お芝居)をもっと見たいと思いました。

西村さんと近藤さんは、お芝居上手なんで、何もいうことはないくらい。迫力満点でした。
近藤さんは汗をかきながらの熱演。見ている私も力が入ってしまいました。

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