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物部の森

日常感じたこと、趣味のこと、仕事のこと・・・等々
日記風に書いてます。

読書論

2009年07月06日 | Weblog
 F先生から「自分が社外取締役を務めている某社の中堅社員向けの研修を立ち上げたのでオブザーバーとしてカリキュラムをみてもらいたい」という連絡があり伺わせてもらう。
 会場は淀屋橋の貸し会議室。受講者は15名、平均年齢は30歳前半といったところか。同社の経営者にも挨拶し、1日研修のうち前半3時間くらいを見させてもらった。レジュメもいただいたが、これまでのお付き合いと著書も何冊か読ませてもらっているので、中身はおおよそ既知のものである。

 レジュメとは別に「自分を高めるための読書」というメモが配布される。全6ページくらいにわたって書かれた先生独自の読書法(特にビジネス書)についてのコラムである。いくつかユニークな視点のものを抜粋。


【本を読むメリット】
 「自分が知らないことが発見できる」のと同時に「自分ができていることの確認ができる」ことである。
 前者はあたり前のことだが、後者もメリットだということ。「やはりそうなんだ」とか「わが意を得たり」というところが自分の力量を確認でき、ときには自信を深める。知っていることばかりだったら、素直に自分の成長を喜べばよいのだ。

【本を選ぶポイント】
 「平易に書かれた要点の明確なビジネス書を選べ」、「自分にはちょっと易しすぎるのではないか、というレベルでちょうど良い」とのこと。この論旨は本文でも何度か繰り返されている。要するにビジネス書というのは読み物ではなく、新しい知識やスキル・考え方を短時間で得て、そこから“自分が行動に移す”ためのものである。特になじみのない分野は「やさしい○○」、「○○入門」でOK。それらをまずサッと読んでいくこと。

【挫折本の取り扱い】
 読むのに苦労するのは良いビジネス書ではない。途中で読むのをやめてもよい。そんな「挫折本」を恐れないこと。4~5冊に1冊「挫折本」があっても問題ない。本は安いものだ。その分できる限りたくさんの本にめぐり合うこと。


 なるほど、ユニークな見方である。私なんかは、ビジネス本を読んで、内容が平易だと「ちょっと損した気分」になり、知っていることばかりだと「けっこう損した気分」になり、読み通せないと「かなり損した気分」になる。でもそんなこと気にしなくてもいいのである。
 少し違った視点で考えると気が楽になる。
コメント
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