旅芸い者放浪記

前沢政次 ブログ

看護と介護と医師

2013-09-02 23:51:19 | 診療
きょうから女性医師2名がクリニックに登場。華やかでう うれしい限りです。しかし、月曜日バタバタした外来で患者さんにも申し訳なかったですね。入院が3名ありました。

ぼくが書いた介護の教科書に次のような質問がありました。



バイタルサインは、一般的には体温、脈拍、血圧、呼吸のこと
を指し、場所、時間を問わず簡単に測定し観測できるものです。
観察の順番は、①脈拍に触れ、②血圧を測定する、③体温の
測定をする、④呼吸状況を観察するのが一般的です。

このテキストを使って講師を務めておられる方からの質問です。


看護では、①体温、②脈拍、③呼吸、④血圧の順といわれていますが、
テキストとの違いをどのように説明すればいいでしょうか? 


次のように回答しました。


バイタルサイン観察の順番はどれかが絶対に正しいというものではありません。
医学の教科書も順番はバラバラです。
救急の時と慢性の経過をたどる疾患患者の時も順番は異なるでしょう。

私は医学生に教授してきた際にごく一般的な外来での順番を次のように説明してきました。

患者は医師との触れ合いを求めている場合もあれば、そうでない場合もある。
いずれであっても、いきなり体の中心部から触れられるのは心地よいものではない。
橈骨動脈で脈を診ることは基本的なことであると同時に
胸から遠い位置にあり、まず触れるには最適である。
次にやや身体の中心部に近い上腕部にマンシェットを巻き血圧を測る
さらに中心部である胸に近い腋窩に体温計を入れさせていただく
体温測定中に呼吸状態を観察する。

という順番でバイタルを取りなさいと教えてきました。

介護は看護に近いと考えるなら看護の常識をお伝えいただいてよろしいと思います。
看護の常識が患者に対するどのような配慮に由来するものかよく教えていただければ
それでよいのではないでしょうか。

いきなり胸のボタンをはずして体温計を腋窩に挟むことが
患者への優しさであるというなら、そう説明していただければよいでしょう。

あれーちょっときつい言い方になってしまいました。看護って、そのように固いものなのでしょうかね?