京都府八幡市Yの区分マンションを売却しました。
売却理由は以下です。
- 建物
- 築40年のマンションで、近く排水管の大規模修繕(見積額6,000万円ぐらい)を実施予定。その結果、修繕積立金がほぼ底をつくような状態。今後、修繕積立金の値上げが必要か検討するらしい。
- サッシの不具合、床・壁の防音対策がやや不十分。クロスがコンクリート直貼りではがれやすい。
- 評価額
- 土地持分価格の評価額は280万円程度(土地評価額をマンションの持分比で算出)。今回の大規模修繕後には、修繕積立金はほぼなくなるので、土地・建物の評価額は土地値と変わらず280万円程度。一方で、最近のネットでの相場価格は400万円後半ぐらい。
- 最近、マンション市場が全体的に値上がり傾向で、以前よりもやや高めに売却できる可能性が高まった。
- 管理
- 現在信頼できる管理会社の対応エリアが大阪府内であるため、京都府の自主管理物件を減らしていきたい。
- 税金
- 2022年1月以降の売却で、譲渡所得が短期から長期に変わる。
上記理由から、2022年1月以降に売却できるよう、少し早めの2021年11月下旬に地元の不動産屋に相談に行きました。
そもそも、2021年の夏ぐらいに参考までにこの区分マンションの査定をネットで行い、その時に回答があった業者の1つであり、金額としても580万円くらいから始めるのが良いのではないか、とアドバイスをもらっていました。
このマンションの相場価格はネットで確認すると、以下のような状況。
このマンションナビは結構参考にしているサイトで、420万円なら現状のまま、520万円は内装リフォーム後の場合の価格と思っていつも見ています。したがって、580万円はかなり背伸びをした価格だな、と感じました。
以下は最近の売却事例。2019年では250万円の事例がありますが、同じ5階で650万円での事例があります。650万円は、おそらく内装リフォーム済みのきれいな物件だった可能性が高いですが、それでもエレベータがないマンションでは5階はなかなか厳しいにも関わらず売れているような状況です。
また、全体の傾向としても上昇しているように思われます。
そこで、11月下旬くらいに地元の不動産業者にて一般媒介契約(売却希望価格580万円)で売却を依頼しました。また、この会社の裁量で550万円ぐらいまでであれば前向きに交渉しても構わない旨伝えました。
それからわずか3日後くらいに、この不動産業者自身が買取りたい、とのこと。ただ、業者が直接購入するので、仲介手数料25万円を支払う必要がないため、550万円からさらにこの25万円を引いて、525万円でどうか、という提案でした。
確かに550万円までなら御社の裁量でと言った私もよくなかったかもしれませんが、まだ市場に出してもいない段階でいきなり下限での金額提示はちょっと違うのではないか、とも思い、550万円と580万円の間を取って565万円、そこから仲介手数料不要分25万円を引いて、540万円でどうか、と伝えました。
その3日後くらいに、社内で決済が下りたとの連絡があり、無事売却が決まりました。
また、売却なので、こちらでは特に司法書士は立てず、必要な書類を用意するので、業者側ですべて対応してほしいとお願いし、その点も了解をいただくことができました。したがって、手元に残る金額として540万円となりました。ただ、直前になって登記手数料として5千円だけ負担してほしい、ということで了解しました。
この物件は、築古区分マンションであるため先の見通しが良くなく、利回り12%として現在メインで進めている築古戸建のほうが安心できます。そのため、家賃6.7万円から修繕積立金管理費を引いた、実質的な収入5.2万円で利回り12%として考えると物件価格は520万円。これよりも高ければ売る、安くなりそうなら売らない、ということを決めていましたし、相場としては450万円ぐらいでしょうから、今回の540万円という価格は納得のいく結果となりました。
一方、物件を購入した不動産屋にこの物件を購入した理由を聞いたところ、現状家賃が高く取れているのでこのまま持っていてもよいし、もし退去した時には実需向きに販売したいから、ということでした。
以下、この物件の収益について試算してみます。ただ、かなり期間が長いため正確に計算すると大変面倒なので、ざっくりとした試算です。
運用期間
収入:431.1万円
- 家賃収入(2016/4/14-2017/3/31) 5.8 * 11.5か月 = 66.7
- 家賃収入(2017/9/1-2020/3/31) 7.0 * 31か月 = 217
- 家賃収入(2020/4/1-2022/1/28) 6.7 * 22か月 = 147.4
支出:268.4万円
- 管理費・修繕積立金(2016/4/17-2022/1/28) : 1.43 * 69.5か月 = 99.4
- リフォーム費用(2017/6):107.7
- 設備交換等:34
- 固定資産税:5.1*5 = 25.5
- 火災保険:1.65*5.79/10+0.71*5.79/5 = 1.77
収入 - 支出 = 162.7 … ①
運用期間は5.79年 ... ➁
購入年月:2016年4月、売却年月:2022年1月
運用期間中の利回り:① / ③ / ② = 6.9%
購入時および売却時
収入:540万円
- 売却額:540
支出:463.6万円
- 購入時に支払った金額:407.9 ... ③
- 購入額:370
- 仲介手数料+固定資産税清算金:23.6
- 購入時の登記費用(司法書士手数料含む):14.3
- 不動産取得税:10.7
- 譲渡税:( 540 - (370+23.6 - 78.8) ) * 0.2 = 45.0
売却時までの減価償却:78.8
所得税・住民税を考慮する前の利益 = ① + 540 - 463.6 = 239.1... ④
したがって、税引前での実質利回り:
④ / ③ / ➁ = 10.1%
内部収益率(IRR)は 8.2% でした。
税引前でのIRRは8.2%ぐらいなので、なんとか合格レベルでした。
(私の他の運用での利回りから不動産投資では8%を合否のラインと考えています。)
最初の1年は特別に家賃を安くしていたこと、途中で設備の修繕などがたびたび入ったことが影響したようです。
一方で途中であまり途切れることなく、家賃が継続的に入ってはきましたが、ちょっと残念な結果に終わりました。
設備をいろいろと交換したにも関わらず、5年余りでの売却となったことが低迷の原因ですね。
もっと長期にわたって運用を継続しないといけませんね。今後の教訓にします。
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