mitakeつれづれなる抄

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復興予算を食い物

2017年05月12日 | 思索と考え
 今朝のテレビ情報番組で、旧福島第一原子力発電所の事故による除染作業で、竹林の除染作業を下請けの作業会社が、正しく除染を行わず、竹を伐りとったの体を表すため、竹の切り株だけをならべ、それを作業完了の写真として、除染作業費用を不当に受け取った、ということが伝えられていました。

 この原発事業の除染作業は、東北地方太平洋沖地震による災害(東日本大震災)からふ復興特別税を財源にしています。この東日本大震災からの「復興」は、官・民ともに都合のいい財源の契機となっているような気がします。
 除染作業の埠頭詐取はこれが初めてではなく、下請けから孫請けに至る過程で、不当なピンハネがあったり、官の方では「復興特別税」などというもっともらしい税金を設定しました。
 たしかにあの大震災からの復興は、官民問わず、今の日本においてとても大切なことです。費用も掛かります。そこで「復興特別税」を設けたものの、その使途は必ずしも、復興に使われているわけではないのだそうです。
 つまり役所としては、新たな財源、理由付けが遠くに復興の理由付けがあれば、復興特別予算から捻出できるそうで、今すぐに例は出せませんが、被災地ではない場所での、単なる箱モノを建てたりしていることもあるとのこと。
 さらに、復興を進めるために新たな役所「復興庁」を置き、担当大臣の「東日本大震災復興対策担当大臣」を置いたものの、なぜかおかしな人が任命されることが多いです。民主党政権で初めて置かれたものですが、最初の大臣は民主党の国会議員、そして一代前の大臣は、ニュースネタにもなりましたが、記者会見で激高し、さらに別の日には「東北地方でよかった」発言とう資質の無さを露呈し、結局更迭されました。

 復興の名があれば予算の面でも人事の面でも、なんとも都合のいい「言い訳」。大臣ポストとして新たなポストが一つできたわけで、ただ大臣になりたい、などという志の低い者でも大臣に収まってしまい、結果、マスコミネタになるという識者の弁。
 復興というと、正直、また何かありそうで、ニュースで復興の文字を見聞きすると、又何かあったのか?などと思ってしまいます。

***
 ところで、激高した前任の大臣、私は激高したのは別に何とも思いません。ただそのやり取りのなかで、「自主避難者は各自の判断でしょ」というところ。つまりこれが政府の意思が垣間見えた点です。自主避難者はあくまで避難者の任意、つまり「勝手」だという意思なんですね。そもそも「なんで避難しなきゃならないことにされたのだ!」。これを思うと、あんなセリフはで出てません。なんとも冷たい。これが政府の意思でその結果が、前任の激高した大臣。政府がやっていることにゴチャゴチャ文句言うな、という意思の結果。
 復興予算を復興以外に使う政府だけ、あります。

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2 コメント

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国策 (空想委員)
2017-05-28 22:57:40
復興予算の話は「国策」というもののむつかしさを如実に表しているような気がします。復興からかけ離れた事業への流用はもちろん批判されるべきですが、一方で「ではどこまでが復興事業か」と考えるとなかなか難しいものがありますから。もし復興事業を厳格に規定していたら、「復興予算が事実上使えない」などということになったのではないかとも思ってしまいます。だからこそ、「国民の監視」が重要なのだろうとも思います。

よく言われることに「戦争は技術を進歩させる」というものがありますが、これも「普段では予算が付かないような研究でも”戦争”の名をつけることで予算が付く」というようなことが積もり積もって技術を進歩させるのではないか、と私は思っています。例えば電子レンジ。これは旧軍の「殺人光線開発(対空砲も戦闘機も使わずに敵機を落とす光線の研究)」の副産物であり、「戦争がなければ電子レンジもなかった」と言う人までいるものですが、これとて実際は「戦争の名を借りてマイクロ波の研究をしたら電子レンジができた」というところではないだろうか、と思っています。
……と、こんな話をすると”予算流用をどんどんやれ”という結論が出てしまいそうですがむしろ逆で、電子レンジの話は「普段から基礎研究に予算を付けてほしい」、そして全体では「平時だろうが有事だろうが行政等のやることはチェックしなければならない」ということが結論です。
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関連事業 (kisomitake)
2017-05-30 07:26:07
コメントありがとうございます。
復興予算は復興に使うもの、というのはどなたでも共有する認識ではありましょうが、仰る通りどこまでは「復興事業」なのか、直接の行為か、関連も含まれるのか、で認識は変わってくると思います。

この報道を見て、以前の国鉄新車計画を思い出しました。
首都圏の国電が新型車両(101系・103系)に置き換わると、次は地方支社(管理局)の車両取り換え計画に着手。
その際に、例えば、神領電車区72系取り換え用名義の予算で103系が建造されました。
しかしこの103系は、山手線などに導入され、玉つきで山手線や京浜東北線を走っていた103系が神領電車区に転入し、古い72系を廃車、ということをやっていました

電子レンジの例えですけど、副産物で技術が転用されたものですね。

で、復興予算ですけど、民も官も、「復興」を錦の御旗として都合のいい言い訳に使われているのが気になります。
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