mitakeつれづれなる抄

普段いろいろ見聞き感じ考え、そして出かけた先で気になることを書き綴ったブログです。

長久手町が長久手市に・官報掲載

2011年11月30日 | 地理・地名

 名古屋市の東部に位置し、丘陵地帯が良好な住宅地として人気、また6年前に万博が開催された愛知郡長久手町が、いよいよ長久手市になります。本日付の官報に告示が掲載されました。

 その全文です。原文の官報は縦書きです。

  • 〇総務省告示第四百九十四号
       町を市とする処分
     地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第八条第三項の規定に基づき、愛知郡長久手町を長久手市とする旨、愛知県知事から届出があったので、同項の規定に基づき、告示する。
     右の処分は、平成二十四年一月四日からその効力を生ずるものとする。
     平成二十三年十一月三十日
            総務大臣 川端達夫

 以前にみよし市が誕生する旨の告示の際にも書きましたけど、こうした町や村が市に変更となるのは、都道府県の議会での決議を経て、都道府県の長(つまり知事)が総務大臣宛の届出て、そして総務大臣名で総務省からの告示で広く全国に知らしめられます。

 しかし市制となる日が2012年1月4日ですか。みよし市でもそうでしたが、明らかに正月休み明けで、御用始めと共に記念式典を行うのでしょうね。むしろ1月1日実施の方がすっきりすると思うのですが。

 何はともあれ、国からの告示も出て、長久手町は1月4日の長久手市誕生を迎えるばかりになりました。


昔は天皇の退位後には上皇というのがあった

2011年11月30日 | 思索と考え

 今日は秋篠宮様46歳の誕生日で、今朝からその発言で大きなニュースになっていますね。天皇にも定年制があったらどうか、についてで。

 来月には、今の天皇明仁陛下は78歳を迎えます。最近は肺炎の一歩手前までになり入院されていた事もニュースになり、秋篠宮さまも心痛だった事と思います。そこで今後の皇室のあり方についてを思い、御発言となられたのでしょう。

 実際、天皇という地位で何歳を定年とするが妥当か、それ以前に天皇に定年があっていいものか、なんら基準はありません。しかし世間では60歳でよぼよぼの人もいれば、聖路加国際病院の日野原先生のように御年100歳にしてありながら、2年先の予定が詰まっている人もいます。定年なんて人それぞれなんですね。

 明治以来天皇は天主さまとして万世一系を保っています。つまり終身制であります。なんか当たり前の様に思いますが、「明治以来」と書いたように昔は天皇は必ずしも終身ではありませんでした。

 天皇は何らかの事情でその地位を退位すると、上皇(じょうこう)と呼ばれました。その「何らか」の事情はいろいろで、今と昔とでは社会背景は違いますが、昔は天皇も政治にそれなりに係わり、その権力闘争で去ったり、逆に権力を保つために退位し、上皇となって院政を敷いたというのもあります。

 私は能が好きで、よく拝見します。能はこの上皇がよく出ます。所詮、能ですので必ずしも史実に基づいたものではありませんが、平安時代や鎌倉時代などそんな頃は上皇が多く、その上皇がいろいろ文学的にも活躍し、そこで能の作家が題材を得たものです。

 明治になって天皇が終身となったのは、ある意味、明治新政府の都合だったそうです。王政復古に続き版籍奉還など、この辺りには明治天皇は深くかかわっていなかったらしい。明治天皇は威勢よくたくましい人物像に伝えられていますが、幕末から明治初期にかけての頃はそうでも無かったらしいと最近知りました。天皇は現人神で諸侯(旧大名)はこれに従いやすいように仕向けたという考えもあるらしいです。

 現代のこの世の中で、直ちに天皇定年制、そして上皇の制度がいいかどうかは私には分かりません。ただお歳のことを思うと、御身大切にと願わずにはいられませんね。


青陽会の能・野宮と車僧

2011年11月29日 | 能楽

 名古屋の観世流能楽師で構成される青陽会能。11月26日に今年第3回めの能があり、拝見してきました。

 演目は、能・野宮、狂言・仏師、能・車僧、他に仕舞4番。今回は名古屋の重鎮、梅田邦久師がどこにも出られなかったという、一寸めずらしい会でした。

 まず野宮。女流能楽師、星野路子師のシテです。光源氏とかつて仲がよかった六条御息所が、失意で斎宮となる娘と共に、嵯峨野の野宮で過ごした日々の後日談です。

 旅の僧に問われるまま昔語りをし、僧が弔ううちに六条御息所の霊が現れます。源氏との日々を過ごす様子を見せる場面は、さすが女流能楽師らしく、実に生き生きと表現なされていました。そして序ノ舞。ゆったりとした舞は、品格のある六条御息所そのもの。秋の夜、竹林に囲まれ、周囲は真っ暗な野宮を思い出します。

 ただ残念なのは、舞台正先(階段の真ん前)に出された鳥居と小柴垣の作り物で、舞台上空の照明が鳥居の作り物で、能面に影を出してしまったこと。シテが鳥居に向う時にその影が能面上を動き、これは興醒めでした。舞台に照明は欠かす事が出来ないのですが、蛍光灯の直接照明はどうかな。間接照明にしたら今度は能舞台上空の天井が明るくなってしまい、難しいところです。この辺り、舞台としてもう一工夫願いたいです。

 野宮:1時間55分、序ノ舞18分。

 車僧。シテは名古屋の名手、久田勘鴎師で、とても期待できる舞台です(鴎の字は正しくは旧字体)。不思議な事に牛もいない牛車に乗る僧に、天狗がちょっかいを出すも、結局は僧の法力が勝り、天狗は僧に敬意を払うという、ユニークな能です。私の好きな五番目の能で、シテはこの天狗(木の葉天狗)です。

 さすが久田先生ですね。所作や動きが豪快。豪快だけでなく繊細でもあります。しかしこちらも惜しいところがありました。舞台ではなく地謡。声が小さいですね。これは予てから書いていますが、どうも観世流宝生流とも名古屋の方々の幾人かは、謡の声が小さい(弱い)ように感じます。いわゆる「太さ」が足りないのでしょうか。シテは口の開いていない大癋見(おおべしみ)の能面をかけていても、謡は鋭く切れのある発声だけに、その違いは気になりました。というより欲求不満のレベルです。

 車僧:55分。

 今回の青陽会が今年最後の観能になると思います。


F★グループコンサートに行きました

2011年11月28日 | 音楽

Fgroup  11月25日、名古屋伏見の電気文化会館「ザ・コンサートホール」において、横浜のフェリス女学院大学音楽部同窓会の演奏会「F★グループコンサート・若い演奏家たちの夕べ」があり、お気に入りのショパンの曲もあり、拝聴して来ました。

 久しぶりだな、電気文化会館のホール。前回は7月の同じF★グループコンサートでした。

 で、演奏曲目です。

  1. モーツァルト ハ長調 KV.265
    「ああお母さん、あなたに申しましょう」による12の変奏曲(きらきら星変奏曲)
  2. フレデリック・ショパン 編ホ長調 Op.22
    アンダンテスピアナート・華麗なる大ポロネーズ
  3. J.S.バッハ/F.ブゾーニ
    ジャコンヌ ニ短調 無伴奏ヴァイオリン パルティータ 第2番 BWV1004からの編曲
  4. ブラームス
    3つの間奏曲 第1番変ホ長調
    変ロ長調
    嬰ハ短調
  5. パガニーニの主題による変奏曲 イ短調作品35
  6. 女声アンサンブル
    木下牧子作曲作品
    1.おんがく
    2.棗のうた
    3.サッカーによせて
    4.いっしょに
    5.C.ロセッティの4つの歌
     1.私が死んでも
     2.夏
     3.それはなに
     4.もう一度の春

 1と2は下條恵理子さん、3は小関友香子さん、4と5は国枝千加さんによるピアノソロです。6は女声アンサンブルグループのアンサンブルEで、横浜など関東からお越しになっているそうです。頂いた演奏曲目では、1と2の間にもう一つ、ラフマニノフの前奏曲嬰ハ短調「鐘」が載っていましたが、どうされちゃったのでしょうか?

 さて、私の好みの曲というのは、1のモーツァルトのきらきら星変奏曲と、2のショパンのアンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズ。何度も聴いていますので、演奏者さん毎の特徴がよくわかります。今回はコンサートの初っ端ということで緊張されたのかな、お持ちの演奏の味が完全ではなかったとご推察されます。それときらきら星変奏曲は、繰り返しの部分を省略されましたな。しかし、ショパンのアンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズは、大変滑らかな演奏で、これは私の好みのショパン的演奏です。

 ショパンは演奏者さん毎に随分違った演奏に仕上がります。いやピアノの演奏はそう云う物ですが、ショパンは私が特に好きな曲でもあり、上手い下手ではなく、我がままな意見ですが「私の好みの演奏か否か」を観てしまいます。適度な「間」を入れるところにショパンの演奏の心地良さがあり、今回演奏された下條さん、また機会があればショパンの曲を拝聴したいところです。

 3と4は、すみません「初めまして」の曲です。ですが、演奏を拝聴いたしまして、「秋」を感じさせる演奏でした。

 パガニーニの主題による変奏曲は昔、何かのテレビCMで使われていた曲で、その後ラジオの番組でも何度か耳にして、昔の心が戻ったような感じでした。全曲を聴いたのはこれが初めてかもしれません。いろいろ奥が深い趣のある曲です。そのあたり人の心を惹く演奏だったように思います。

 アンサンブルEによる女声アンサンブル。6月のkiの会で初めてお目に(お耳に)かかったグループで、それぞれ普段は各個人で御活躍なのだそうです。過去にこのコンサートではソプラノ独唱はお目にかかりましたが、グループでのアンサンブルは初めてでした。その中のお一人、舞台に出た瞬間緊張して、一曲目はガチャガチャ、それで気が吹っ切れて、二曲めからは楽に唄えたと仰っていました。それを感じさせないのがプロなんですね。

 ピアノとアンサンブルによるコンサート、美しいですね。秋はチェロの重々しい曲が合うと自分で勝手に思っていますけど、爽やかな歌声もまた秋らしくていいものです。


今年の冬も発売・京都フリーパス

2011年11月26日 | バス

 京都市では、人が主役となるべく魅力あるまちづくりとして、「歩くまち・京都」憲章を設定し、歩いて京都の街を楽しもうとの一環で、昨年の冬の間、京都市内の鉄道とバスがほぼ全て乗れる「京都フリーパス」が発売されました。

 しかしこれ発売額が2000円とかなり高い。結局昨年の冬だけかと思っていたところへ、昨日の京都市交通局ニュースリリースで、今年の冬(2011年12月~2012年3月)も昨年に引き続き発売される事が発表されました。
→昨年の弊ブログ記事

  各社局毎にエリア限定のフリー切符や、スルッとKANNSAI加盟の社局では2day・3dayフリーがありましたが、これまで京都市内の(ほぼ)全ての鉄道・バスに乗れるきっぷは無く、交通機関の枠にとらわれずに乗り降りでき、京都の街観光を楽しんでいただこうという趣旨で登場したきっぷで、名称は、「電車・バスでまわる「歩くまち・京都」京都フリーパス」。1日フリー版と2日フリー版とがあり、2日フリー版は、JR西日本で発売する特別企画乗車券の「京都観光フリーきっぷ」又は「のぞみ&京都観光フリーきっぷ」に付属するものです。

 フリーエリアは昨年と殆ど同じですが、昨年はJR西日本のみで発売する2日間用だけで乗れたJR西日本の路線も、1日用で乗れる事になり、更にJR京都線の桂川駅~西大路駅間も乗れる事になりました。阪急京都線が洛西口駅まで乗れるのに対応した所ですね。

 昨年弊ブログに載せた図を再掲します。クリックで拡大。もちろん変更部分は直してあります。
詳しくはこちらへ。(京都市交通局のプレス発表)(PDF)

Kyoto2011

 エリア内で乗れないバスは、まず京女へ行くプリンセスラインバス。それに京阪バスの比叡山線と56・56A・57系統。京都バスの51系統。醍醐コミュニティバス。京都らくなんエクスプレス。あとはプレス発表にもある通り、定期観光路線と高速路線ですね。

 気を付けねばならないのは、京都観光一日乗車券でもタマにあるそうですが、国際会館駅から京都産業大学間は乗れないところです。途中の一条山~洛北グリーンハイツ間がエリア外になります。

 一日用の発売と利用期間は、2011年12月9日~2012年3月22日。発売額は2000円。