ネット上の毎日新聞愛知web版によれば、廃止が取りざたされている名鉄西尾・蒲郡線、西尾~蒲郡間は、存続に向けて地元で構成する対策協議会が開催され、この区間に対して軌道・架線など線路設備や車両の保守費用を一部負担する事として、向う三年間は存続することで一致したとのこと。
2008年度は前年比2.3%の増加となったが利用人員の減少が続き、2008年度は10年前より12.5%の減、8億7000万円の経常損失とのこと。随分大きな損失額ですね。いつぞや書いた神戸電鉄粟生線よりは損失額が少ないですが、昨今の名鉄の置かれた状況を考えると、とても大きな額ですね。
今、西尾・蒲郡線は、吉良吉田駅で運転系統が完全に分割され、吉良吉田駅構内には構内改札が設けられ、吉良吉田~蒲郡間は全く別会社のような扱いになっています。これは多額の設備費用がかかるSFシステムをこの吉良吉田~蒲郡には施さなかった措置で、吉良吉田駅を抜けるお客には評判悪いと伺っております。
一方で、廃止が取り沙汰されている西尾~蒲郡間の運賃を廃止対策協議会からの負担で均一運賃にする構想もあると聞き、名鉄から切り離してでも存続させたい意向でもあります。ただ均一運賃にして運行費用の一部を対策協からの補助で続けていくことは、持続可能な措置なのかどうか微妙なところがあります。
なにはともあれ、もう一つの廃止が取り沙汰されている広見線、新可児~御嵩間も昨年秋に今年から三年間の期限付きで存続されることが決まっており、名鉄の現路線網はこのままで維持されることとなりました。しかし広見線も蒲郡線も環境が厳しいことには変わりがなく、地元廃止対策協議会からの負担も何処まで続けられるのか、三年後にはどのような結論が出されるのか、気になっております。