本日、というか日付が替ってしまいましたので、昨日ですね、名古屋市中区の宗次ホールにおいて、宗次ホール主催のランチタイムコンサート「女はこうしたもの(副題花鳥風月」と題したソプラノの演奏会があり、拝聴してまいりました。
この「女はこうしたもの」は昨年もあり、その際は、プッチーニとモーツァルトの女性像から、女性のその時々の気持ちの移ろいを描いたものでしたが、今回は副題の「花鳥風月」になぞらえて、全体で四部構成。やはり女性の気持ちの移ろいをソプラノ歌唱で描いた演奏会でした。
私は独身ですし、それ以上に女性には縁がございませんので、曲の主題とした女性の心には語れず、ソプラノの歌唱と曲の印象のみ楽しませてもらいました。
演奏者さん
ピアノ:平山晶子さん
ソプラノ:嶋津恵子さん、土方京子さん、大村絵里さん
曲目【花】
- ドリーブ オペラ「ラクメ」より花の二重唱“マリカ、こちらへいらっしゃい”
- マスカーニ オペラ「友人フリッツ」より“このわずかな花を”
- プッチーニ オペラ「蝶々夫人」より花の二重唱“部屋を花で飾りましょう”
【鳥】
- レオンカヴァッロ オペラ「道化師」より鳥の歌“あの空高く、鳥たちはさえずり”
- チマローザ オペラ「秘密の結婚」より三重唱“上品な伯爵夫人に挨拶しましょう”
- 團伊玖磨 オペラ「夕鶴」より“与ひょう、私の大事な与ひょう”
【風】
- モーツァルト オペラ「フィガロの結婚」より手紙の二重唱“そよ風に寄せる歌”
- ヴェルディ オペラ「リゴット」より 女心の歌“風に舞う羽根のように”
【月】
- ドビュッシー 「ベルガマスク組曲」より第3曲“月の光” (ピアノソロ)
- ドヴォルザーク オペラ「ルサルカ」より月に寄せる“白銀の月”
アンコール オー・ソレ・ミオ
曲目で、アンコールの一つ前に、猫の鳴き声だけと仕草だけで演奏した曲があったけど、これなんだろうか。今度訊ねてみよう。その曲、パントマイムに猫の鳴き声に曲を付けたようなもの、ちゃんと表現されていました。
で、曲ですが、移ろいゆく女性の心をいろいろな例えにした挿話もあり、そのお話を聴いていると、能・狂言にも同じような趣旨のものがあったなぁ、と思い出しました。
洋の東西問わず、人様の営みを表現するのが芸術ですので、似たようなお話があって当然です。
今回、座った席は、最前列の中央。ソプラノの女性の方の真ん前。緊張したけど、横歩きができないので、最前部か通路の脇にしか座れないんです。
ソプラノの発声の真ん前ですので、響きました。ホール全体に響くものですが、至近距離です。やっぱり歌声は生が一番。先月の落語とピアノの演奏会でも、落語は生声でされました。PAでも響くのですが、人の声も生が一番魂に響くものなのですよね。
akoさん、いい演奏会を有難う御座います。