詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

小さい勇気

2016年06月22日 | 雑記

谷内修三さんという詩人の『詩はどこにあるか』というブログをいつも読んでいます。

今日、仕事の帰りにブログを開いてみると「詩を書くひとへ、詩を読むひとへ」といういつもと雰囲気の違うタイトルの記事がアップされていました。

なんだろう、と思ってドキドキしながら読んでみると、来る参議院議員選挙に向けて書かれたものでした。ごくたまに政治のことにもチラリと触れるけれど(それもことばの使い方、動かし方といった例で)、普段はほとんど書かないのに、こうして書いているのはかなりの危機感を持っているからなのだと思います。

影響を受けやすい私はすぐに伝染して、恐ろしくなってしまいました。本当に、そうだな、と思いました。

なんで選挙行かないの?なんでそんな政党選ぶの?と思って、結果的にそうなってしまった事態について、そういうふうに選んだ人たちが悪い、といくら言ったところで、その結果は自分も引き受けなくてはいけない。

選挙に行かないと親がうるさいから、投票には行くけど、白紙で出す、という人に激しく「なんで?!」とそのとき思ったけれど、口に出しては言わなかった。みんなで話しているときには政治と宗教の話はタブーと言われる。

でもそんなことを言っていられない状況もある。

そういうことを書く場所ではないけれど、書きたくなって、書き出した。

でも、ふと手をとめると、谷内さんと違って、私は自分の身元を何も明らかにしていないから(ある意味では恥ずかしいくらいに明かしてしまっているけれど)、何も書く権利はないんだ、という気がしてきて、しゅううーんと気持ちはしぼんだ。

自分がいろいろ甘えて生きていること、思い出した。そうですよ、私には何も言えませんよ。勉強不足だしね。のんきだしね。

でも政治家ですか?私も信用してないです。「政治とカネ」とかではなくて、私たちのような顔の見えない小さな個人のしあわせなんて、考えてないんだろうなぁ、という意味で。大きな力を持ちたい人間のほとんどは、普通の暮らしのしあわせなんて、わからないんだろうなぁ、という意味で。大きな論理で動いているのか知らないけど、その先に私の思うような明るさがまったく見えないから怖い!
ほんとに怖い。
一体どんな世界にしたいんだろう?
理解できない。
積極的に子どもを作る気になれるわけないじゃん!と思う。待機児童とかの問題よりも前に。

そういえば、しばらく前ですが、『伝え方が9割』という本を立ち読みしました。立ち読みでスミマセン。でもよかったら買います。私はその中のひとつに激しく異議を持ったので買いませんでした(という、言い訳)。政治家もスピーチが大事だ、というのです。感動的な伝え方が大事だと。それね、政治家に言うならわかる。でもその本を読むほとんどの人は政治家ではなくて、政治家を選ぶ人たちなんです。その人たちに伝え方が大事って言ってどうする!と言いたい。感動的なスピーチ、すばらしいですね、でもそういうのが上手な人、なんか知ってます。キング牧師もそうだし、ガンジーもそう?オバマさんもそうだろうし……
でもヒトラーもそうでしょ?

佐々木さんは政治家を信用しているのですねきっと。私は恐れているから、スピーチがうまいなんてあやしいと思ってしまう。スピーチライターがいるだろうし。悪い権力者がいて、それらを倒すために弱い者たちよ立ち上がろう!とか、良い方向に向かって世の中を動かそうとするときにみんなを説得する人がスピーチがうまい!というのはものすごく大事なことでしょうけど、悪い人(自分の都合のために世の中を動かそうとする人)がスピーチがうまいなんて恐ろしすぎるし、そうやって私たち、すでにたくさんだまされてますよ。たぶん。捉え方によっては、まるで良い政治家はスピーチがうまいみたいなこと、私たちに向かって書いちゃダメでしょ!と思った……のですけど、間違ってますか?

いつまでものんきなことをのんきに書いていられる世の中でありますようにと私は願っている。いつまでも平和ボケしていたい。だから苦手な(苦しくなるから)ニュースも見て、選挙へ、行こうね!

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