時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

ウクライナ新政府、国民への空爆を止めず

2014-05-29 00:34:02 | リビア・ウクライナ・南米・中東

http://rt.com/news/161716-ukraine-donetsk-storming-alarm/

ポロシェンコ氏が大統領になったからといって、
ウクライナ南東部の空爆が終わったわけではありません。



上の写真は、お洒落でやってる勘違いインテリアではなく、
自宅をウクライナ軍の空爆で失った女性を撮ったものです。



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27日、ウクライナ南東部で現キエフ当局からの離脱を求め
自ら独立を宣言したドネツク人民共和国のアレクサンドル・ボロダイ首相は、
ブリーフィングで「ウクライナの軍及び治安部隊が
地元義勇軍に対し作戦を展開中のドネツクでは、
衝突の結果、およそ100人が死亡した」と伝え、次のように続けた


「我々は、50人以上の義勇兵を失った。
特に多くの犠牲者がでたのは、空港近くの戦闘地から負傷者を
運んでいた2台のトラック「カマス」に対するウクライナ軍の攻撃だった。」

なお消息筋が確認したところでは、
さらに約50人の一般市民が、
ウクライナ軍による義勇兵掃討を目的とした
一般住宅への銃撃、砲撃により死亡した。


一方ウクライナ側は、義勇軍(現ウクライナ当局の表現ではテロリスト集団)
の人的損失は、少なくとも200人と発表している。

続きを読む: http://japanese.ruvr.ru/news/2014_05_27/272859041/

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義勇兵掃討を目的とした一般住宅への銃撃と砲撃。

これは、よくあるデマではなく、
れっきとした写真や映像がある確かな事実です。


これを今後も徹底的に行うとポロシェンコ氏は述べています。




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ウクライナ情勢を平和的に解決するチャンスは急激に少なくなっている。

現地のマスコミの情報によると、ウクライナ南部・東部では
27日、軍人、義勇兵、一般市民およそ500人が死亡した。
負傷者の数は不明だ。おおよその数さえ分からないという。


ドンバスの病院は患者で溢れかえり、医薬品や医師が不足し、
大勢の人が必要な援助を受けることができないために命を落としている。


治療を必要とする負傷者を別の地域へ搬送することも不可能だ。

なぜならキエフ政権は、包囲されている地域の子供たちのための
「人道回廊」でさえ、設置拒否しているからだ。


ウクライナ軍司令部は現在、もっとも弱く、
もっとも無力になることを目指しているかのようだ。

27日には、戦闘地域から負傷者を搬送していたトラック2台が
空からの攻撃を受け、負傷者のほぼ全員が死亡した。


最近設立された、ウクライナ西部の超過激派組織のメンバーで
構成されているウクライナ国家親衛隊は、犠牲者の数に触発され、
義勇兵が搬送される医療施設を攻撃する意向を表明した。



ポロシェンコ氏は、南部・東部での軍事作戦は
「数時間」で終わるべきであり、長く続くべきではないと述べた。


ロシアのラヴロフ外相は、ウクライナでは暴力が停止される代わりに、
軍の動員が発表され、軍事行動が強化されていると指摘し、次のように語っている。

「ピョートル・ポロシェンコ氏は、国の団結を掲げて大統領選挙に立候補した。
ポロシェンコ氏は、最初の訪問先はドンバスになると述べた。
現在ドンバスでは正真正銘の戦闘が行われている。

そしてポロシェンコ氏自身は、軍事作戦を強化することで、
この作戦を迅速に終わる必要があると語っている。


来るポロシェンコ氏の就任式までに、重火器を使用している軍、
国家親衛隊、『右派セクター』やそれと似たような部隊などが、
南部・東部で抵抗を鎮圧させたならば、ポロシェンコ氏は、
勝利者としてドンバスを訪れることができるだろう。

だがこれが、ドネツク州でポロシェンコ氏が歓迎されるための
良い条件をつくることは恐らくないだろう。」

続きを読む: http://japanese.ruvr.ru/2014_05_28/272908216/
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実際には守るべき国民を攻撃しておきながら、
外面的には友好的なポーズをとる。




ティモシェンコ女史よりはマシかと思っていましたが、
ポロシェンコ氏も負けず劣らずの悪漢でしたね。人面獣心とはこのことか。



http://rt.com/news/161772-eastern-ukraine-attack-deaths/

もはや一刻の猶予もありません。

キエフ政権に賛同している国も、そうでない国も
現地でこれ以上、市民が軍の攻撃で殺されないように行動を起こすべきです。


ロシアは現在、ただちに攻撃をやめるよう批判していますが、
アメリカとEU、日本は・・・まぁ、言わなくてもわかるでしょう?


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日本の岸田外相は27日、ウクライナ大統領選挙について、
民主的に選出された新政権が成立することは、
ウクライナの平和と安定の実現に向けた大きな一歩だ」と述べた。



また岸田外相は、ウクライナ大統領選挙は
「ウクライナ東部の一部を除き、自由、公正かつ平穏に行われた」
との考えを表し、ウクライナ新政権のもとで、経済改革や国内の対話と
統合の促進を含め、喫緊の課題について改革が進むことに期待を表した。

また岸田外相は、ポロシェンコ氏が当選を確実なものとしたことに
祝意を表明したほか、ウクライナ新政権を支援していく考えも表した。

続きを読む: http://japanese.ruvr.ru/news/2014_05_27/ukuraina-nihon/
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ドネツク・ルガンスクでの住民投票に対しては
「非民主的」と一蹴しておきながら、

立候補者が襲撃されて辞退をしたという異例の事件まで
起きたウクライナ大統領選挙が「民主的」なんだそうです。


もう菅氏は何も話さないでもらいたい…日本人のレベルの低さを疑われかねない。




http://rt.com/news/161716-ukraine-donetsk-storming-alarm/
まぁ、日本政府はある意味、彼ららしい行為だからともかくとして、
問題は、いわゆる日本の市民グループ、言論人、知識人ですね。


今、ウクライナの市民を救おうとする表明運動が
フェイスブックやツィッターで行われているらしいです。


これを日本の各市民団体(特に人権団体)が、
毎日行えば、それなりの効果はあると思うんです。

(この問題に関心をもってもらえるという点において)


こういう直接行動こそ、日本の主流左翼が得意としたことであるはず。
原発や改憲も大事かもしれませんが、今、救えるかもしれない命を
救わずして、平和も人権もないでしょう。期待してますよ、9条の会。
アムネスティやヒューマン・ライツ・ウォッチもね。


加藤哲郎氏や、佐藤優氏や佐高信氏、東浩紀氏などの
超有名知識人がズラーっと並んで「ドンバスを救え」とカードを見せる。
カッコいいじゃないですか。


まぁ、絶対やらないと思うけどな。




・追記

……冗談混じりに書きましたが、今の日本の著名な政治家・研究者・知識人が
みんなでそろって「やめろ」って言えば、効果はあると思うんですよ。


今回の騒動を仕組んだであろうアメリカでは、
B級映画バイオハザードシリーズ(私は好きだけどな)で
主演を演じたミラ・ジョヴォヴィッチさんが既に、
ウクライナ軍がロシア人ジャーナリストを拉致した事件で
抗議しています。こういう運動が日本でも起こればなぁ・・・


とうとう、学校まで砲撃されたようです。
http://rt.com/news/162008-ukraine-shelling-slavyansk-school/

・・・このブログ、あまり衆目にさらしたくないのですが、
今回ばかりは、ウクライナ軍のやり方が非道すぎるので、少しでも多くの方に
知ってもらいたいがために、トラックバック送ってみようかと思います。


リビア、シリア、パレスチナ、ベネズエラなどの評論で大変参考にしている、
以前から敬愛している藤永茂氏の「私の闇の奥」にも…恐れ多いのですが。

(今のウクライナ政府がアメリカの承認を得てやっていることは、
 リビアやシリアで欧米がやっていることと全く同じものだと思います。)

大バカ国家リビア (アメリカ海軍1000、リビアに派兵)

2014-05-29 00:18:55 | リビア・ウクライナ・南米・中東
兵士にして1,000名に及ぶアメリカ海軍がリビアに派兵されるそうです。

http://rt.com/news/161832-marines-warship-libya-coast/


こうなるのを恐れて、こういうことをやるから、
カダフィは断固としてアメリカに抵抗していたのに、
政治的実権を得たい反カダフィ派が暴動を起こし、
結果的にリビアという国は空爆を受けて滅びました。


空爆の跡地に暫定政権が生まれ、アメリカの言いなりになっていますが、
彼ら市民()はリビアを植民地にすることが目的だったのでしょうか?


アフガン・イラク・リビア。

いずれも滅んだ国ですが、その後は
連日のように暴力沙汰が起きている危険な地域と化しています。


あの時、つまり2011年に自由だの正義だのを語って
カダフィ政権をつぶすのを支持した連中は、
自らの判断を恥じるべきです。

日本維新の会、ついに分裂

2014-05-29 00:14:51 | 日本政治
いつかするとは思っていましたが、案外早かったですね。

竜頭蛇尾とはまさにこのことでしょう。
初めこそ、日本の政党でもとびきり右の組織として華々しくデビューしたのに、
いつのまにか安倍という石原に負けず劣らずの極右政治家が政権を握って以降、
単に彼の尻の後を追いかけていくだけの自民党支部になってしまいました。



今回の分党、喜ぶ人も左翼に多いと思いますが、それは甘い。

維新の会が、このような失態を犯したのは、彼らにも原因はあるだろうが、
何よりも、今の政権が維新の会が必要ないくらいに右になっているからです。


同じ右なら、衆議院の過半数を超えている与党を
応援したほうが良いと判断した迄にすぎません。


ついでに言うと、仲たがいした原因は憲法問題にあると
報道されていますが、石原も橋下も目指す先は同じです。
(9条廃止・改憲による戦争ができる状態に変化させる)


ただ、石原のほうがよりストレートに、
9条以外の憲法も全部変えてしまおうと言っただけにすぎません。
橋下や結いの党は、これをマイルドな表現になおしただけに過ぎない。


いうなれば、池上式改憲術ですね。


NHKをはじめとするテレビ局の報道だと、
まるで、石原と橋下の政治信条のぶつかり合いのように
見えますが、実際は目指す内容は同じでしたから、
こういう見解は語弊があると思います。


では、真の原因は何かというと、どちらが
党の実権を握るかで喧嘩をしたからだと私は思います。



橋下としては、もともとは自分が立てた党なのに、
石原の言いなりになっているし、石原としては、まだまだ
駆け出しの政治家である橋下の言うことなんか聞きたくないだろうし。


どのみち、分党したからって、日本の右傾化が止まったわけじゃない。
ぬか喜びする暇はないと思います。