震災瓦礫
瓦礫処理・・・どうしたらいいんでしょう?
脱原発で心一つに活動してきた仲間の間でも、考えが分かれています。
はじめの頃、私は単純に考えていました。
福島県など放射能に汚染されている瓦礫は、一ヶ所に集めて処分し、
それ以外の震災瓦礫(津波や地震で破壊された建物や道路等々)は広域処理で分かち合おう…と。
汚染された瓦礫をあちこちで処分するのは、放射能を日本全国にばら撒くようなもので、
それには絶対反対!
放射能汚染物は閉じ込めるのが鉄則!と思うから。
一方で、放射能に汚染されていない「普通」の瓦礫は、
一日も早い現地の復興のために、それは早急に取り除くべきで、
だから全国で受け入れるのは当然だろう…と思っていました。
しかし、どうやら事はそんなに単純ではないらしい。
というのは・・
1.放射能に汚染されているかどうか見極めることが難しいらしい。
現状の放射能汚染検査はγ線核種のみが対象で、毒性の高い放射性プルトニウム、
ストロンチウムなど、α線核種とβ線 核種の測定は、ほとんどなされていないらしい。
しかも、瓦礫の汚染調査はサンプル調査であり、瓦礫全部を保証するものではない。
2.瓦礫には、様々な化学物質が含まれているらしい。
震災瓦礫にはアスベスト、ヒ素、六価クロム、PCBなどの化学物質が含まれており、
これらは完全 に分別できないので、一般の焼却炉では、対応できないらしい。
3.瓦礫の広域処理は国費から賄われ、被災者支援予算を圧迫する。
岩手県岩泉町の伊達勝身町長が主張するように、
普通の瓦礫なら現地に仮設焼却炉を作るほうが経済的で、雇用の面から復興に役立つ。
広域処理には膨大な輸送費や処理費がかかり、すべて国が出費。
それらの費用を被災地に直接まわすほうが、より有効な支援になるという。
4.しかも、広域処理するのは瓦礫全体の20パーセントにすぎない!!
その理由は知らないが、80%は地元で処理するという。
たかだか20%を高コストを使って全国にばら撒く?
なんかヘン!
そうは言っても、やはりきっぱりノー!と言えない気もする。
1や2の危険性を考えると、
ばら撒くのも良くないが、じゃあ被災地で全部焼却したら、そこの危険性はどうなるの?
コスト的にはまとめて焼却した方が有益だし、
雇用が生まれることも有意義だ。
けれど、地域の人々の健康被害は考えなくていいの?
と、思ってしまう。。
それにしても、わからないのは、なぜ20%だけしか広域処理しようとしないのか?
早く瓦礫を片付けたいのなら、80%を他県にお願いするはず・・
環境省発表の阪神・淡路大震災の瓦礫は2000万トン。東日本大震災は2300万トン。
ほとんど変わらないじゃない?
阪神・淡路大震災の時の瓦礫はどうしたっけ?
広域処理という話は聞かなかったような・・・
とにかく、被災地の人々をこれ以上危険な目には合わせられない。
広域処理がリスクもコストも高くつくと言うなら、
ただ反対するだけでなく、説得力のある対案を考えねば・・
地元にとっても有益で安全な瓦礫処理とは?
私のスカスカの脳ミソではお手上げです。
誰か教えて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・