佐世保便り

2008年7月に佐世保に移住。
海あり山あり基地あり。そしてダム問題あり。
感動や素朴な疑問など誰かに伝えたくて…

地方紙

2008-08-27 | 雑感
佐世保に越してきてから、長崎新聞を読んでいる。
それまではずっと朝日新聞だった。
ここ数年は時々朝日への不満を感じることもあったが、
他紙に切り替えるのもなんとなく億劫で、そのままになっていた。

引っ越しをきっかけに、朝日から足を洗おう?と思った。
そして、できれば地方紙がいいと思った。

読んでみて感じるのは、読み易さ!

掲載されている写真の半分くらいがカラーで、それは、
より読者の目を引き付けるし、紙面が明るく感じる。
特に、ローカル面4ページの写真は皆カラーである。

地方紙だからローカルニュースを重視するのは当然なのだろうが、
経済面も、3ページ中1ページは「ふるさと経済」と銘打った地方版。
地域の企業やお店に関する面白い記事も豊富で、経済の苦手な私もつい目が行く。

では、長崎以外のことはあまり報道されないのかというと、そうでもない。
先日は、さいたま市で「いじめを許さない教師の会」が初の全国大会を開き、
教師自身の意識改革や連携を訴えたという記事に出会い、
つい最近まで埼玉県人だった私としては、内心拍手を送りつつ読み返した。

また、被爆地長崎の新聞という特殊性もあるのだろうが、
平和に関する記事が多いのも特色だろう。

8月10日、東京の友人から送られてきたメールには、
「東京の朝日新聞では、長崎の原爆の日の記事がたった100字だった」
と書かれていたが、その差に唖然!
10日の長崎新聞は、全紙面の半分は「原爆の日」関連である。
切抜きしようとして、裏も表も残したい内容で、選択に困ることもあったほど。
結局、この日私が切り取った記事は23件。
その3分の2は、小・中・高校生たちの平和学習や活動を伝えるもの。

こんなにも長崎のこどもたちは学んでいる。
原爆について、戦争について。
そして、平和を守るにはどうしたらいいのか考えている。

きっと広島や沖縄も同じだろうと思う。

被害にあった地域だけが過去に学び、次世代に歴史を伝えようと努力する。
それ以外の地域は、一部の人を除き、忘れ去り、努力を怠る。
そして、同じ過ちを繰り返す。
そうならないために、この子たちの学びが活かされ、広がることを強く願う。

話が横道にそれてしまった。
新聞に話題をもどし、ひとつの記事を紹介して、終わりにしたい。

それは、「対馬ちんぐ音楽祭2008」の記事。
音楽を通して友好を深めようと13年前から開催されている祭りで、
今年は韓国から3組、日本から4組のミュージシャンが出演したらしい。
チューリップの財津和夫さんや小室等さんなど、懐かしい名前があった。

長崎県対馬市でありながら、距離的には韓国の釜山のほうがはるかに近い。
当然交流も盛んで、市内のほとんどの道路標識には韓国語が併記されているらしい。
なのに、竹島問題でいつも犠牲になる対馬。
どっちの領土だとか、どっちが正しいとかでなく、ただ仲良くやっていきたい。
多くの対馬市民は、そのように感じているのではないだろうか。

「ちんぐ」とは、友達・仲間という意味。
韓国でも対馬でも使われる言葉だそうである。


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2 コメント

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地方紙 (mocci)
2008-08-27 21:13:30
長崎で、そして多分広島や沖縄で行われている熱心な平和教育が、どうして全国的に出来ないのか。東京の子供たちは長崎の子供たちの何分の一かしか、「戦争の悲惨さ」や「平和の大切さ」を知らされていないことになる。「伝えなかった」り、「なかったことにしようとした」りするのはこの国の常套手段。でもそれは大きな罪だ。
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私も (ひさごん)
2008-09-01 07:01:54
朝日新聞に次第に不満が溜まっていってついに今月からやめてしまいました。
広告で日本の大手ジャーナリズムは死んでいるいう本を見かけて、こういう本が出るだけ日本はまだ大丈夫かもと思いました。
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