ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

おへその話

2007-11-07 12:25:55 | 異文化・風俗・習慣
ときどきやっとイギリスを出発する日が決まった。金曜日の夜のフェリーでフランスに渡る。今回も、ポーツマス=サンマロ経由。フランスの我が家への到着は土曜日の午後の予定で、2週間ちょっと滞在し、11月27日にはスペインに戻り、冬を越すつもりでいる。イギリスに戻ってくるのは3月末になるだろう。

へその真下から切られたおかげで、手術の直後はへその形が変わってしまった。入院中体を拭いてくれた看護婦さんに「これってあなたのおへそ?」と聞かれたくらいである(腹の真ん中に開いている穴がへそ以外の何物でありえるのか?)。それは、背中に向かって口を開けている深い深い穴であった。うちのだんないわく、鉛筆何本か入るよというほどで、恐ろしく思っていたのだったが、切開傷と周辺の筋肉(贅肉)が癒えるにつれ、小さくなり、穴も閉じて浅くなって、元の形に戻ってきた。

うちのだんなに日本の子供の間で最大の侮辱は「おまえの母さんデベソ」であると教えてあげたら、いたくおもしろがっていた。ジナディン・ジダンがワールドカップ決勝戦で頭突きを食らわしたのは、お母さんか姉妹を侮辱されたためと言われているが、デベソくらいだったらかわいいものである。イギリスには出臍を馬鹿にするような偏見はないらしい。

へそといえば、新しく父親になる男性が、奥さんが出産することになっている病院で父親にへその緒を切らせない規則になっているのに抵抗し、父親の権利を勝ち取るために運動しているという話が最近イギリスでニュースになった。新しく生まれてくる子供との心理的絆を強めるには、へその緒を自ら切ることが大切なのだと。が、この病院では以前は医療関係者以外にもへその緒を切ることを認めていたのだそうが、赤ん坊の祖母に当たる女性が誤って赤ん坊の足の指を切ってしまった事件以来、禁止することにしたということである。わたしが赤ん坊だったら、やっぱりへその緒を切るのは経験豊かな専門家に任せたい。足の指を切り取られなくても、一生デベソと言われて生きるのは嫌だし。

うちの母は兄弟3人のへその緒というのを大事に箪笥の引き出しにしまっていた(今でも持っていると思う)。赤い木箱の中に入っていたように記憶する。恐ろしいような気持ち悪いようなで、中を見たことはない。

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2 コメント

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Unknown (kmy)
2007-11-09 14:04:38
臨月になると結構おへそがでべそになりました。出産後に戻りましたが、みちえさんも元に戻られているようで何よりです。
へその緒はイギリスでも記念に取っておくものなのでしょうか? うちの子供たちのへその緒も桐箱(病院でくれます)に入れてしまってありますが、実際に中を見るとか、そういうものではないけど、捨てられないものですね。
子どもが生まれての記念ということで、日本では髪の毛で筆を作ったりすると出産後にもらったパンフレットで知りましたが、イギリスでもそういった赤ちゃんの記念のようなものがあるのでしょうか? 髪の毛の筆も特別ほしくなかったのでわたしも作りませんでした。
最近カタログなどでたぶんヨーロッパ製の「乳歯いれ」というのを見たことがあります。日本では生えた歯は屋外に投げるという習慣だと思いますが、イギリスではいかがですか?
こういうちょっとしたことでも違いは面白いと思います。(ちょっとそれてきましたのでこのあたりでやめておきます)
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おへその形 (みちえ)
2007-11-13 01:51:09
kmyさん、コメントをどうもありがとうございました。フランスに移動していたため、お返事が遅くなってすみません。フランスは寒いです。
臨月でおなかが大きくなったときも、おへその形が変わるものなのですね。わたしの場合も術後おなかが膨れたのですが(別の看護婦さんに「あなたのおなかって普段からこんなに大きいの?」といわれたくらいです。きっぱり「ノー」と言い切れなかった自分が悲しい)、おへそは出っ張らずに逆に底なしになってしまったのが不思議。
へその緒については、イギリスで出産経験のあるgozenさまや「みちの会」のみなさま(わたしの在英日本人女性友達の方々)がご覧になっていたら、ぜひご意見を伺いたいものです。うちのだんなに聞いてみたところ、希望すればもらえるんじゃないのとのことでした。へその緒を持って船に乗ると溺死しないという言い伝えがあったために、昔は船乗りが縁起をかついでへその緒を身に付けていたそうです。また、へその緒をキャセロールに入れて食べたという女性の話もラジオでしていました(胎盤は栄養たっぷりでからだにいいので食べる人もいるという話も聞いたことがあります。ちょっと気持ちが悪い)。
赤ちゃんの髪の毛はロケットに入れたりするそうです。
乳歯が抜けると、イギリスではtooth fairyが寝ている間に来て抜けた歯を持っていって、代わりに硬貨(昔は6ペンスが相場だったそうですが、たぶん今は1ポンドくらいになっているかもしれません)を置いていってくれると信じられています。
たまたま、今回フランスの会社のフェリーでイギリスからフランスに渡る途中、船の中の店で土産ものを見ていたら、最初の乳歯と生まれたときの腕輪(病院でくれる鑑識の腕輪なんでしょうか?)を入れるフランス製の陶器の入れ物を見かけました。フランスでは最初の乳歯は取っておくものなのでしょうか。
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