ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

よいお年を

2008-12-31 13:01:30 | スペインの生活
今日のペドロランドは

今日は大晦日。今年は、友人のリッキーがハバナ・バーの年越しパーティーでディスコ・カラオケのDJを務めるということで、応援のためご近所の人たちと一緒繰り出すことにしている。通常、この辺りのイギリス人経営のバーでは、午前零時に新年の乾杯、午前一時にイギリスの新年を祝って再び乾杯をする。花火をあげるバーやレストランも少なくないが、今年は折からの不況でどの程度の規模になるか疑問である。

スペインで年越しといえば、12粒のブドウ。午前零時に、マドリッドのプエルタ・デル・ソルの鐘(ロンドンのビッグ・ベン、日本の成田山新勝寺の除夜の鐘という感じなのだろう)が1つ鳴るごとに1粒ずつブドウを食べるのであるが、これがなかなか至難の業である。この習慣の起源については、100年ほど前にブドウが大豊作の年には、新年にブドウを食べるよう国王が決めたという説がある。一方、地元アリカンテの農家が余剰ブドウ対策に考え出したという説もあり、こちらのほうが真実味があるような気がする(ちょうど、ブドウは質的に盛りをすぎた感じだし)。

みなさん、今年一年、どうもお世話になりました。来年もよろしく。よいお年を!

(ちなみに写真は、クリスマスの日の砂浜のスズメです)

クリスマス・マーケット

2008-12-26 14:41:14 | スペインの生活
ペドロランドの今日の天気は

みなさま、メリー・クリスマス!!

不況を反映して、今年のクリスマスは例年よりずっと小規模。ポンド安・ユーロ高と国内の景気後退を受けて、スペインを訪れるイギリス人の数は激減しているということだが、それを補っているのが、ドイツ人観光客。エア・ベルリンはアリカンテ発着便を増発しているということである。

それを反映してか、今年はドイツ人対象のイベントが多いように思う。10月にはペドロランド周辺各地で、ミュンヘンのオクトーバーフェストを模したビール祭りが開催された。わたしも近所のパブのオクトバーフェストで、ホットドッグや塩漬け豚肉のドイツ料理と共に、いろいろなビールを試してみた。

地元の市役所の主催で、12月17日から1月7日まで(本来は12月24日までの予定だったのだが、好評につき延長されたということである)、クリスマスマーケットが開れている。ドイツのクリスマスマーケットを模したものらしいが、イギリスやスペインも混合。ほとんどの商品は普通のマーケットとあまりかわりがなく、規模も小さくて、ちょっとがっかりしたが、ドイツ人の屋台は魚の燻製とか珍しい食べ物がいろいろあって、なかなか楽しい。グリさんお勧めのカリーブルストも売っていた。ぜひ食してみたかったが、残念ながら昼食直後で食欲ゼロ。ドイツ人の若い女の子とオーストリア人の青年の露店で、グルーバインを買う。最近のドイツ人は袋入りのグルーバインの素を使うようだが、ここでは香辛料や果物を煮出していて、本格的な味。とても体が温まった(それほど寒い日ではなかったけど)。ドイツもなかなか楽しい。

ラウンドアバウト

2008-12-06 14:10:34 | 異文化・風俗・習慣
今日の天気は今朝はマーケットでタンクトップ姿の人をかなり見かけたほど暖かかった。

ラウンドアバウト(roundabout)はロータリー交差点とか環状交差点とか訳されているようである。わたしの電子辞書には括弧付きで「ここに公衆便所・電話ボックスなどがある」と書かれている。これは大きな間違い!!

写真中央にあるのがそれで、円状の部分を中心に自動車の交通が環状に流れる交差点のことである。この交差点では、イギリスでは右から来る車に、スペインやフランスでは左から来る車が常に優先となる。

ラウンドアバウトはイギリスの特許かと思っていたら、5年くらい前からペドロランド周辺でとみに増えてきた。スペインに戻ってくると、必ず新しいラウンドアバウトが出来ている。すばらしいものを見つけたので、夢中になって作っているという感じだ。写真は先週完成した近所のラウンドアバウト。中央にはタイル貼りの円錐台が置かれている。中から電線が突き出しているところを見ると、これから何かの電気装置が取り付けられるのかもしれない。

イギリスのラウンドアバウトは殺風景なものが多い。数年前のクリスマス時期に、酔っ払い運転防止の啓蒙活動として、事故でぐちゃぐちゃにつぶれた車をラウンドアバウトの中心に飾ったことがあったが、これは運転者の注意を散漫にするということですこぶる評判が悪かった。

それに対し、ペドロランド周辺のラウンドアバウトは手の込んだものが少なくない(これはその市町村にどれだけ金があるかで異なる)。小さなピラミッドが真ん中に立っていたり、Orihuela Costaと芝生の中に植木で地名が綴られていたりする。中にはラウンドアバウトの真ん中に花に縁取られた小道とベンチがあったりして、勘違いのはなはだしいものもある(公園ではなくて、交差点のど真ん中であることをお忘れなく)。

一番驚いたのは、フランスのアミアン市街のラウンドアバウト。両側2車線ずつの幹線道路に設置された巨大なラウンドアバウトには、芝生の敷かれた中に大きな牛の像が5~6頭置かれている。街中に田園シーンを持ち込んだというところが斬新なアイデアなのかもしれないが、とてもシュールでちょっと滑稽。そのほかにも、真ん中に色とりどりの花で一杯のハンギングバスケットが飾られた美しいラウンドアバウト(誰が命を賭けて水やりに行くのだろうか?)とか、フランスのラウンドアバウトも手が込んでいるものが少なくない。

ドイツに長年住んでいた近所のイギリス人によると、ドイツにはラウンドアバウトは非常に少ないそうだ。スペインでもごく最近雨後のたけのこのように出現し、きちんとした教育を受けていないため、ラウンドアバウトでの運転の仕方を知らない運転者が多い。外側の車線から入って、左折しよう(最後の出口で出よう)とする人とか、内側の車線から入って、最初の出口で出ようとする人とか、どのような行動に出るかまったく予想がつかない。スペインのラウンドアバウトでは、何でもありの覚悟で注意をする必要がある。

不況の風

2008-12-04 18:25:02 | スペインの生活
今日はのち

スペインではクリスマスより復活祭のほうが大きなお祭りで、イギリスほどクリスマスは大々的には祝わない。クリスマスが商業化していないというべきだろうか。したがって、12月になってもイギリスのようにクリスマス一色という感じではないのだが、ペドロランド周辺はイギリスの影響で、12月25日には歌手などをよんで1日がかりのパーティーっぽいクリスマスディナーを売り物にするレストランが近年多かった。が、今年はこの手の宣伝がとても少ないような気がする。料金のほうも昨年は安いところで65ユーロ、180ユーロなんていう高級レストランもあった(それでも予約満杯で当日増席したそうである)。しかし、今年は50ユーロ以上のところをまだ見たことがない。

今週はバーが何軒つぶれたという話が毎週聞かれる。先日もバーのテラスで友人たちとビールを飲んでいたら、通りがかった友人の友人がウェイトレスをしていたレストランを解雇されたので、今ビラ配りのアルバイトをしていると言っていた。このあたりで産業というと、レストランやバーのようなサービス産業と住宅販売・賃貸の不動産業しかない。スペイン経済はイギリス同様、住宅バブルの崩壊で大きな打撃を受けている。ペドロランド周辺はその影響をもろに被っていると言っていいだろう。

景気後退は世界的金融危機の前から顕著で、毎朝パンを買いに行く店で「今年の夏の商売はどうだったか?」と聞くと、オランダ人の店主はパンがよく売れたと言っていた。休暇で別荘にやってきた人々が、外食は高くて無理なので、パンを買って内食することが多かったのだそうだ。パンがよく売れるのはよかったが、その代わりに菓子などの贅沢品(?)が売れず、商売はトントンだったと言う。

これから不況の風はますます強くなるに違いない。