ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

避暑

2005-07-30 22:29:39 | イギリスの生活
イギリスに着いた当初1週間ほどは暑くて、これでは全然避暑に来た意味がないぞと思っていたが、ここに来て1週間ほど涼しい天気が続いている。日中の最高気温は23度前後。今日は土砂降りの雨で、「雨が見たい」というわたしの希望は十二分にかなえられた(もう晴れていいぞ)。

スペインの近所の人から電話があったが、あちらは42度だそうだ。やっぱりイギリスに来てよかった。相変わらず雨は降っていないようで、山火事と水不足が心配。わたしたちが帰る頃には貯水池がいっぱいになって、給水制限の心配がなくなっているといいのだが。まず無理だろう。

給水制限といえば、イギリスのケント県で、ホースの使用禁止令が出た。もっとも、今のところ無人状態での使用が禁止されているだけなので、実質上はスプリンクラーが使えないだけだ。今日の多量の雨で、貯水池が少しでも潤ったならいいのだが、満水になるにはまだまだたくさんの降水が必要らしい。

写真は、トレーラーハウスのあるキャラバン場から向こう岸を臨んだもの。遥か向こうには、ヨールディング村の教会とオーストハウス(ホップを乾かすためのサイロ)が見える。昨日、雨の間の晴れ間を狙って撮った。

向こうの丘のラベンダー畑ではすでに収穫が始まり、頂上に一筋の紫色を残して、後は、茶色の地肌と緑色の縞模様になっている。夕方になると、ラベンダーの香りがトレーラーハウスの中まで漂って来て心地よい。

ファームショップ

2005-07-30 22:15:16 | イギリスの生活
近くの村のファームショップに行く。農家が経営している店で、大きな納屋を店舗に使っている。中は地元産の野菜や果物でいっぱい。

イチゴとサクランボと"Taste of Kent"(ケントの味)という名前のパンとサリーさんの手作りのヴィクトリア・スポンジ・ケーキを買った(写真)。イチゴは大きい割には実がしっかりしていて甘い。パンはヒマワリの種やケシの実などたくさんの種が入ったパンで、ふわふわでおいしかった。ヴィクトリア・スポンジ・ケーキはちょっとわたしには甘すぎた。それに、真ん中に入っているバタークリームはあまり好きではないし。まあ、地元の産業振興に貢献したと思おう。サクランボはあまりスペインのサクランボと変わらなかった。スペインのほうがずっと安い。

夏のイギリス

2005-07-11 23:19:45 | イギリスの生活
やっぱり夏のイギリスはいい。どこも花盛りである。緑が広がる。雨が少なくて茶色の地肌が広がるペドロランド近辺とは対照的だ。

写真はキャラバン場内の共同花壇。去年から園芸会社の女性が手塩にかけて少しずつ築いてきた小さな庭だ。典型的なイギリスのコテージ・ガーデンを模したもの。

昨日今日と最高気温は29度まで上がった。この調子だとあまり避暑にはならない。それでも日が沈むと気温が下がり、夜は涼しくてぐっすり眠れるのがスペインと違っていいところ。

イギリス到着

2005-07-11 22:39:31 | イギリスの生活
のち7月6日の午後9時少し前にペドロランドを出発した。スペイン・フランス国境近くで小雨が降る。安いスペインのガソリンで満タンにし、フランスに入った。

期待していたミラウの新しい陸橋はなかなか立派であった。まだ薄暗い夜明け前の空にそびえ立つ柱の先で明かりが点滅している。その柱から何本もの鋼材がまるでハープの絃のように、優雅なカーブを描いて鉄橋まで伸びている。眼下に広がる谷間には村や町が点在している。これがもう少し明るくて、天気もよかったら、絶景だったであろう(車で通過しただけだったので、残念ながら写真はありません)。

朝食のため、ドライブインに立ち寄る。ふわふわでバターたっぷりのクロワッサンと外側はカリカリ、中はやわらかなコッペパンに、アプリコットジャムとカフェ・オ・レの朝食をいただく。新聞スタンドで売られているフランスの新聞を見ると見出しは「なぜロンドン?」。オリンピック誘致争いに敗れたパリの悔しさが表れていた。一部の関係者を除き、イギリス人はオリンピックなどほしくはないが、フランス人を負かしたのは気持ちがいいと言う。

イギリスのナンバープレートの付いた車を運転していると、フランス国内で冷遇されるのではないかと心配していた夫だったが、ガソリンスタンドの女性店員(ポンプが動かないと言うと、いきなりヒステリックに怒り出した)とフェリーのチケット売り場の受付嬢(冷たい事務的な素振りで、役に立とうという気が全くなかった)以外は普通だったと思う。高速道路の料金所の若い男の子なんかは、にっこりと微笑むほど愛想がよかった。この2人の女性はきっと出がけにボーイフレンドとけんかでもしたのだろう。

パリ南方でその日の旅を終え、一泊するつもりだったのだが、目標としていた町にさしかかったのは、午前11時であった。こんな時間ではホテルにチェックインはできない。とりあえず、パリの北まで行ってみようということになった。

パリは土砂降りだった。環状道路に入るときに、エッフェル塔とモンパルナスの丘をちらりと遠景にとらえる。それから後は、わき目をふらずに、道路標識を追う。パリ市内に迷い込むと脱出するのに少なくとも2~3時間はかかるからだ。折からの雨と昼食時の混雑で、パリを抜けたのは午後2時近かった。ここからカレーまでは、約2時間半。となると、今夜はホテルよりは自分たちのトレーラーハウスで過ごそうということになるのだった。

カレーでフェリーのチェックイン手続きをすると、イギリスの入国審査がある。これは初めてのことだった。これまでは、ドーバーに着いた後、「欧州連合パスポート」と「その他のパスポート」という2つの車線に別れ、わたしを乗せた車は、短いがなかなか進まない「その他のパスポート」の列に着くのが常だった。フランス側でのイギリスの入国審査というのはいい案である。フェリーがイギリスに到着してからだと、乗船していた何百台もの車が一斉に殺到することになるわけであり、たいへんな混雑になる。ところが、フランス側だと、港に到着するのは各車まちまちということになり、入国審査の列も短く、審査官もゆっくりと時間をかけてチェックができるわけである。不法移民が大型トラックの荷台にもぐりこんでイギリスに上陸した後逃亡するのを防ぐための対策なのだろうが、われわれフェリー利用者にとっても、ありがたい措置である。

こうして7月7日木曜日、ペドロランドを発って約23時間でドーバーに到着する。ここからトレーラーハウスのあるケント県のヨールディングまでは車で40分ほどだ。途中、道路情報を告げる、高速道路の電光掲示板に「本日はロンドンを避けるように」という警告を見かけた。たぶん、オリンピックの開催地決定を祝うお祭り騒ぎで、ロンドン市内は混雑しているのだろうと思っていのだが、それが爆弾テロのためだったと知ったのは、トレーラーハウスに到着した後、親戚・友人に到着を知らせる電話をしているときだった。

今年はラベンダーの季節に間に合うかと気になっていたが、ちょうど最初の収穫が始まる前だった。向かいの丘にだんだんと紫色が広がりつつある(写真)。

いよいよ出発

2005-07-06 17:37:35 | スペインの生活
昨日・一昨日と雲の多い日が続いた。でも雨は降らないし、相変わらず暑い。

いよいよ、今夜はイギリスに向けて出発だ。10時頃家を出て、夜通し車を走らせ、明日の午後4時くらいにはパリ南方のどこかのホテルにチェックインする予定。一泊をフランスで過ごした後、午後のフェリーでカレーからドーバーに渡り、トレーラーハウスには金曜日の夕方に到着するはずだ。

今回はちょっとルートを変えて、フランス中央縦断コースを取る。ミラウというところに、フランス技術の粋を集めた陸橋ができた。山間にかかる陸橋で高さも記録的なら、眺めもすばらしいとのこと(もっとも、運転手には風景を堪能してもらっては困る)。

ちょうど、トゥール・ド・フランスが開催中なので、それに道中ひっかかると時間がかかりそうだが、高速道路主体の道のりなので、影響を受けることはないだろう。

車なので荷造りにはあまり気を遣わないで済むが、いったい気温20度のときには何を着ていただろうかと思い出すのが困難だ。また、今年の夏は猛暑という予報を考慮すると真夏の洋服も十分持っていかないといけない。

現在イギリス南東部は日中の気温が20度で夜間の気温が11度。連日30度以上で、夜もあまり気温が下がらないペドロランド近辺とは大きな違いだ。雨が見たいというわたしの希望もすぐにかなえられるだろう。イギリスには9月中旬まで滞在のするつもりでいる。