ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

ル・プレソワール(Le Pressoir)

2016-09-22 16:44:40 | 食べ物


ここも、ラルトンセの女主人お薦めのレストラン。結局、お客様たちは、レストランで食事より家でバーベキューのほうがいいということで(9歳の女の子と、あまり言うことを聞かない子犬が一緒だととレストランでの食事は難しい)、結局、お客様滞在中は、外食をしなかった。が、ル・プレソワールは9年前に行ったきりだし、お薦めなので、ぜひ行ってみようということで、お客様たちがイギリスへ帰った後の9月初めに行ってみた。



ル・プレソワールは、家から車で30分ほどのサン・メアール・デ・グルソンという小さな村にある。ここに至るまでは、昔はひどい田舎道だったが、今では舗装されて、村もすっかりきれいになった。プレソワールは、圧搾機の意味で、ここ、ベルジュラックのワイン圏のど真ん中で、圧搾機とは、もちろんブドウの圧搾機を意味する。その名の通り、店内には、大きな圧搾機がデコレーションとして真ん中に座っているのだが、この日は、夕方になっても、気温が20度半ばと暖かく、店内は暑すぎるのだろう、テラス席だけとなっていた。



ア・ラ・カルト・メニューから、好きな前菜・メインコース・デザートを1つずつ選んで30ユーロというセットを選んだ。このほかに、43ユーロのおまかせセット(Menu Surprise)というのもある。あまり、おまかせして、アンデュイエットのようなものが出てくると恐ろしいので、自分で選べる30ユーロのコースにした。



ロゼのワインをボトルで頼んだら、ベルジュラックの名前入りの袋に入って出てきた。このボトルの注ぎ口に挿入する円形の滴り防止用プラスチックは、なかなかいいアイデア。これを見かけたのは、これで2軒目だが、ラン・デ・ソンスでは、ベルジュラックの風景画が付いたお土産用のようだった。買えるかどうか聞いてみようと思っていたが、食事が終わったら、すっかり忘れてしまって、聞きそびれた。



前菜は、ホタテ巻きのセロリアックと緑リンゴ添え。フランス語では、Makis de Saint Jacques。フランス語でも、Makiというのねと思った。ちゃんと海苔を使っている。セロリアックと緑のリンゴはマヨネーズ味。なかなかおいしかった。夫は、エビのラビオリを注文したが、これはあまりはっきりとしない味付けでいまいち。



メインは、タラ。ズッキーニのケーキ(と言っても、マッシュしたズッキーニという感じ)と野菜添え。これもなかなかおいしかった。



夫は、ステーキとエシュルニャック(近くの村で、トラピスト寺院で高価なチーズを生産している)チーズ風味のポテト添え。



デザートは、ラズベリーのティラミス。ご覧の通り、ティラミスというメニューの表現とは見かけもずいぶん異なるが、ラズベリーパフェと思えば期待を裏切られたと憤慨することもない。



夫が選んだデザートは、ペリゴール(地元の地方)産クルミを使ったケーキ。

食事が出てくるのがちょっと遅いことを除けば、いいレストランだった。ウェイターの青年の接客態度はいまいちであったが、女主人の腰の低さは、まるで日本人並み。静かな物腰や、ちょっと褒めるとすぐに「ありがとうございます」というタイミングまで、まるで日本人を思わせる気の遣いかた。前世は日本人だったのでは?料理は、ラン・デ・ソンスよりは劣るが、ここもぜひまた来たいレストラン。





ラン・デ・ソンス (L'Un Des Sens)

2016-09-06 12:41:32 | 食べ物
イギリスからのお客様をお連れするレストランを発見すべく、わたしたちのレストラン探しは続くのだった。

というわけで、これはラルトンセ女主人ご推薦のレストラン、ラン・デ・ソンス。英語訳は、The One of the Ways (Senses)ということになるが、Sensには方向と感覚の両方の意味がある。感覚だったら、きっと5感のうちの味覚を指すのだろうけど、方向を意味するとしたら、こここそ、正しい方向という意味だろうか。

我が家から車で30分ほどのヴィルフランシュ・ド・ロンシャという村にある。それほど遠くはないのだが、なにしろ田舎道で、路面もデコボコのあまり快適でない道のりである。この日は金曜日で、8月中は、毎週金曜日、村の教会広場で、ディスコが開かれている。でも、広場に面した店内に入ると、ディスコの音楽はまったく聞こえない。奥には大きな窓があって、裏の谷間に広がる田園風景が一望できる。次回は、窓際の席を予約したい。

いくつかのコースがあって、前菜・メイン・デザートの3コースで32ユーロの「探検」コースを選んだ。ここもお通しあり。



前菜のロースト・ポークのトースト、リンゴのコンポートとたまねぎのジャム添え。絶品でした。




メインは、モンポン(近くの町)産のチョウザメとジャスミンライス。



こちらは、夫の選んだ鴨の胸肉のロースト。



デザートは、自家風イチゴのメルバ。白チーズのシャーベットとラズベリーソースとピスタシオ味の生クリーム添え。



木の実のケーキとミルクチョコレートムース。

どの料理も、すべておいしかった。アペリティフに注文した、生ビールが一杯(つまり250ミリリットルということだが)、5ユーロはとんでもなく高かったが、ワインは、15ユーロで、レストランとしては普通。

さすがに、ラルトンセ推薦だけあって、とてもオリジナルな料理で、別格だった。この前日に行ったオーベルジュ・デュ・ミュゼとは大きな違い。ミュゼも悪くなかったが、伝統的なペリゴール料理中心で、取り立てて特別なところがない。ここは、また来て、他の品も試してみたいと思った。