ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

ザワークラウトの昼食

2005-04-21 18:56:07 | 食べ物
ときどき昨日は、お向かいのヘルムートとアナのお宅で、ザワークラウトの昼食をご馳走になった。2軒隣のイギリス人夫婦、パットとアイリーンを含めた6人が同じ時期にスペインにいるときに必ず1度はアナが伝統的ドイツ料理を披露してくれるのが恒例になっている。6人が集まるのは、昨年秋以来だ。

まずは、南ドイツ・ババリア地方独自の白ビール(ヴァイスビア)で乾杯。アナは白ビールはあまり好きではないらしくて、普通のスペインのビールだ。白ビールは濁っていて、ちょっと独特の酸っぱい味がする。普通のビール(ラーガー)ほど炭酸がきつくないので、わたしはこちらのほうが好きである。

次に、アナお手製のマッシュルームスープが登場。クリームがたっぷり入ったスープ。イギリスでいうチャイヴ(エゾネギ・エゾアサツキの葉)のもっと細いようなハーブも入っている。

そして、メインコースのソーセージ・豚肉・ザワークラウトとマッシュポテト。アナのマッシュポテトは、練乳が入っているのがおいしさの秘密だ。とてもクリーミーでほんのりと甘い。この日のザワークラウトはあっさり味だった。ザワークラウトの昼食に招かれている日は、通常朝から酸っぱい、ちょっとすえたような匂いが漂ってくるのだが、この日はそれがなかった。そこで、われわれは本当にお招きされているのが今日だったのか、ちょっと心配になっていたところである。このすえた匂いについては、前に、ハリー・ポッター仲間で、ドイツに住んでいらっしゃったグリさんとメールで意見交換をしたことがある。すえた匂いがするのは動物性蛋白が含まれているからであるというのがグリさんのご意見であったが、確かにこの日のザワークラウトには、肉が入っていなかったようだ。これまでは、刻んだベーコンのような小さな豚肉の塊が入っていたのであるが。

ちなみに、写真は最初の一盛り。この後、ザワークラウトとマッシュポテトのおかわりを何度かした。豚肉ももう1種類あったのだが、さすがにお腹がいっぱいになって、こちらは辞退した。このドイツ独特の豚肉はどうやって調理するのか謎だが、骨からぽろりと肉がはずれるほどやわらかい。ローストか煮込みか?この肉はアナが調理したものではなくて、近所の肉屋で買ってきたそうだ。リドルというドイツ系のスーパーマーケットのビル内に店を出しているスペイン人の肉屋とのこと。

食事の後はいつもシュナップスで締めくくる。この日はポルトガル産のアルコール度41%の透明な液体であった。これまでに、ハンガリー産の赤唐辛子入りの透明なもの、咳止めシロップのアルコール度を40%まで高めたようなドイツ産の茶色の液体、イタリアのチロル地方産のアカフサスグリ味の透明な液体、などなど、さまざまなシュナップスをご馳走になったが、率直に言うと、おいしいと思われるものは1つもなかった。でも、恒例なので、とりあえず1杯(小さなグラスなのが幸い)だけはお付き合いで飲み干す。アナが言うには、シュナップスは消化にいいのだそうだ。

この後、この日はコーヒーとチョコレートムースケーキ(これは手作りではなかった)のデザートをいただく。その後は、白ビールからドイツの白ワインへ移り(フルーティーな甘口のワインが好きな人にはドイツの白ワインは最高だ)、パットが空港に向けて出発する6時直前には、3人のご近所のイギリス人も加わって、酒盛りに発展していった。が、夜はこれからなのだった。



お役所仕事もここまで来ると…

2005-04-13 19:41:28 | スペインの摩訶不思議なローカルニュース
地元の新聞によると、バレンシア州のカンペリョ市役所は、136ユーロ(約2万円)の罰金を払わない限り、6歳の少年の所有物を差し押さえすると言っているそうだ。この少年は1年ほど前に、(彼が所有しているとされる)メルセデス500を違法駐車した罪に問われている。両親によると、この子供は、自動車はおろか、最近やっと自転車に乗れるようになったばかりだということだ。

この少年が自動車を運転していたのは本人ではない旨を説明する手紙を市役所宛てに送らない限りは、市役所としてはどうにも手の打ちようがないと言っている。しかも、その手紙は、少年本人の手書きで、自身の署名がないといけないそうだ。6歳の少年がメルセデス500を運転できるかどうかは常識でわかりそうなものだけど。

スペインのお役所仕事といえば、最近こんな事件もあった。地中海に沿って走る国道332号線のバイパス工事が終わった。道路工事は予定より2ヶ月も早く完工したのだが(スペイン人は、一度やる気になれば仕事は速い)、完成した道路はそのまま放置されている。観光シーズンを迎え、交通量の増える時期がやってくるというのに、道路はオープンしない。事情を調査してみると、バレンシア州政府のお偉いさんも、マドリードの中央政府の建設省役人も忙しくて、開通式のテープカットに来られる立派な肩書きの人がどうしても見つからないというのが、その理由だった。この事件が地元の英字新聞各紙で取り上げられると、さすがに国際的な恥と思ったのか、その後すぐに新しい道路はオープンした。スペインは実より名を取る国である。その代わり、フィエスタ(祭り)とか儀式をやらせたら天才的だけど。