ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

スペインのお葬式

2013-01-03 17:34:40 | 異文化・風俗・習慣
今日は、サポーターズクラブのメンバーのお葬式に行ってきた。スペインの葬式に出たのは今回が初めて。先週の金曜日に亡くなって、木曜日にはお葬式というのは、この時期、とても迅速だと思った。2年前の1月3日に義父がイギリスで亡くなったときには、葬式まで1ヶ月近く待ったのとは比べ物にならない早さだ。

サンペドロの葬儀場に式開始15分前に到着すると、静まり返っている。不思議に思って、友人に電話をしてみると、なんと隣町の葬儀場だということだった。幸い、隣町までは、車で2~3分ほど。ガソリンスタンドで道を聞き、居合わせた親切な人の先導で、なんとか時間前に葬儀場にたどり着いた。これが、普通の建物で、地味な案内標識がなければ、葬儀場と気がつかないところだった。

参列者は、普段着の人が多く、われわれも遺族のリクエストで、アーセナルのユニフォームを来て参列した。ちょっと不思議な葬式だが、友人の話によると、夏の葬式では、Tシャツにショーツの人もいたそうだ。

故人がイギリス人だったことから、式はすべて英語で執り行われた。司会者(服装からすると、牧師さんではないようだ)は、故人の名前を間違えたり、手順を誤ったりして、素人っぽい。しかも、間違いを隠さないところが、ますますプロっぽくない。故人の義理の息子に当たる人のスピーチは、これまで知らなかった故人の一生を紹介して、とても興味深かった。友人代表のマイケル・ジャクソン(当然、名前にまつわるジョークが飛び出した)のスピーチも、故人に対する友情がしのばれ、ユーモアのあふれるものだった。2曲ほど賛美歌合唱があった。

棺は閉じられていて、故人の顔を見ることはできなかったが、そうでない場合もあるらしい。友人によると、彼の行ったスペインの葬式では、開かれた棺の中の故人にキスをする人もあったそうだ。

これで式はお開きということになった。なんだか、あっけない葬式だった。奥のドアが開いて、棺がそちらに運び込まれるのかと予想していたのだが、たぶん、この葬儀場は火葬場が併設されていないためだろう。棺はそのまま、そこに置かれていて、参列者は外に出ることになった。棺を見送るということがないのは、なんとなくきちんとお別れをした気分にならない。

その後、参列者はまちまちに地元のプラヤフラメンカのバーに向った。軽食が出され、みんなで故人に乾杯をした後、わたしたちは遺族に挨拶をして、家に戻った。

明けましておめでとうございます

2013-01-02 18:10:07 | スペインの生活


みなさま、明けましておめでとうございます。

今年の大晦日は、スペインに来て初めて家で過ごした。これまでいつも、大晦日はバーやレストランの年越しパーティーに行っていたのだが、今年は夫の具合がイマイチだったこともあって、出かけなかった。夜の12時になると、あちこちで花火が打ち上げられ、家の屋上に上がって、四方の花火を楽しんだ。バーのパーティーに行くと、そこの花火しか見られないのが欠点であるが、自宅の屋上だと、360度(一度には無理だけど)四方で打ち上げられる花火を見ることができる。今年は特に花火の数が多かったように思う。中には、15分以上続いていた花火大会もあった。不景気なのに、景気のいい話だ。あちこしの商業施設が、バーの客寄せのために催したのだろうが。

景気といえば、今年のクリスマスには、うちの前の道路を初め、いくつかの道路にクリスマスの電飾が設置された。道路のラウンドアバウトには、ポインセチアが植えられている。慈善団体や善意の人々の寄付する食料品や、救済センターで配給される食事に依存している家族が少なくないというのに、市役所の金の使い方は、どうも優先順位が間違っているように思える。