ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

初めての失敗作

2007-05-17 18:34:20 | フランスの生活
日曜日以来、ずっと天気が悪い。日中でもちょっと肌寒いくらいで、夜は薪を焚いている。日曜日はたいへんな強風が吹きまくり、午後アーセナルの今季最後の試合の結果が報道されたところで、テレビの画像が固まってしまっい、どのチャンネルも受信できなくなってしまった。

月曜日は、この近辺では、商売は休みのところが多い。フランスの銀行は土曜日開店する代わりに、月曜日が休みなので、それに倣っての慣習らしい。そこで、月曜日もテレビ無しの生活だった。

火曜日の朝、タイマーをセットしておいたパン焼き器にふと目をやると、表示パネルが真っ白になっている。停電らしい。前日も突然電気が切れてしまったのだが、これは単に我が家のブレーカーが落ちただけだった(こちらのブレーカーはこれまでありかを知っていたところとは別のところにあって、見つけるのになかなか手間取った。この家を購入して1年以上経つが、発見するものはいまだに多い)。今日はブレーカーが落ちただけではないようだ。これで我が家だけ電力無しということになると、電気配線に問題があるとか、難しいことになりそうだ。が、2件となりのイギリス人ブライアンの家に行って聞いてみると、どうやらこの辺り一帯の停電のようだった。わりとよくあるのだそうだ。

停電となると、仕事はできない、電話は通じない(役に立たずな電話機で停電だと使えないのである)、手探りでトイレで用を足さないといけない(トイレは家のど真ん中にあって窓がない)などなど、不便はたくさんあるのだが、一番困ったのは、パン焼き器である。停電があったのは9時少し前で、ちょうど焼きに入る直前であった。停電になってもどこまで過程が進んでいるかを覚えていて、電気が回復するとそこから再び過程を始める機能があるということなのだが、取説によると、どのくらいの間この機能が有効なのかは「状況による」(なんと便利な表現だろう!)なのだそうだ。恐る恐るパン焼き器を除くと、パンケースからあふれんばかりに生地が膨らんでいる。まるで、種入りパパドムのよう(写真)。パン焼き器からパンケースを取り出すと、見る見る間にしぼんで行った。

12時になっても、電気は回復しなかった。スペインでも一時期頻繁に停電があったが(だいたい近くの工事現場で電気工事をしているときに起こる)、こんなに長く続くことはない。彼らにも良心はあって、午後2時のシエスタのために家に帰る前には、必ず元通りにしてから現場を去るのである。午後2時半、やっと電気がついた。パン焼き器のパネルには、0時00分の表示だけがついていて、取説によると、これが表示されているときには「生地を取り出し、新しい材料でやり直しましょう」と書いてあった。やっぱり5時間半は覚えていられなかったか。が、だめもとと"Bake Only"という機能を使ってみた。結果は、酒臭いぐにゃぐにゃした重いパンができあがっただけ。ちょうど焼きに入る直前で停電になったので、パンケースを取り出さずにパン焼き器の蓋を閉めたまま、電気が戻るまで手をつけず、電気が回復してから、"Bake Only"で50分焼けば、もしかしたらパンは成功したかもしれない。次回停電になったときには覚えておこう。

「新しい材料でやり直しましょう」」と簡単に取説は言うが、この小麦粉はわざわざイギリスから持ってきた貴重なグラナリーフラワーで、その1回分、400グラムを無駄にしてしまった。停電のバカヤロー!

電力が回復してすぐにアンテナ屋に電話をしたが、翌日まで来られないとのこと。こうして、火曜日の夜もまたテレビ無しの生活が続くのだった。

フランスに到着

2007-05-10 17:56:52 | フランスの生活
土曜日の夜のフェリーでイギリスのポーツマスからフランスのサンマロに渡り、午後2時にフランスの我が家に無事到着した。今回は珍しくハプニングなし。期待されていたみなさま、残念でした。この日は大統領選挙が行われていたが、あちこちの村役場の駐車場にたくさんの車がとまっていたことだけを除けば、普段の日曜日と変わらぬ静けさだった。

到着した日曜日は暖かな晴天だったが、月曜日は小雨混じりの曇り空でそれが火曜日まで続いた。あまり寒くて、暖炉で薪を燃やして暖を取ったほど。今日(木曜日)は、晴れて日中の気温は32度まで上がり、暑いくらいだった。

月曜日の午後にスーパーに買出しに行ったのだが、イギリスから来ると(たぶん日本から来るともっと)落差が激しい。とにかく、品揃えが貧困だ。大きさでは負けないが、洋服やらカー用品、本・雑誌、ちょっとした家具までカバーしている分、食料品部門がお粗末である。せっかくイギリスで日本のカレールーを買い込んで来たのに、シチュー用の肉を売っていない。以前ブーギニヨン用の肉というのを見かけたことがあるので、まったく売っていないことはないのだろうが、全種類の肉が並んでいるということがない。ある日はこれがあって、次に行くとそれはないという感じ。この日は挽肉すらなかった。要するに在庫管理が悪いのであろう。

鮮魚コーナーとなると、これは在庫管理以前の問題である。いつ行っても魚を見たことがない。カウンターはあるのだが、誰もいないし、魚も並んでいない。この日は、たまたま水槽の中に数匹カニが泳いでいた。その横の冷蔵ケースに、スモークサーモンなどの加工品が並んでいるだけである。そもそも、我が家の近辺では、魚屋というのを見かけない。牛肉屋や豚肉屋(と学校で習ったが、実際にはデリカテッセンに近い)は近くの町の商店街にあるのだが、魚屋はない。このへんのフランス人は家で魚介類を食べないのだろうか?内陸部とはいえ、海まで車で2時間弱である。魚を手に入れるのがそれほど難しいとは考えにくい。

写真は庭に咲いている花。そろそろ終わりかけているのだが、どなたか名前をご存知の方はいらっしゃいますでしょうか?

もうすぐフランス

2007-05-03 18:07:08 | イギリスの生活
のち今年の4月はイギリスの記録史上(つまり過去300年以上で)もっとも暖かい4月となった。しかも、ケント州の降水量はほぼゼロ。雨も降らない4月だった。それは今日も続いているが、来週の月曜日、つまり5月のバンクホリデー(もともとはメイデーの祭日)からは崩れるということである。

イギリス滞在もそろそろ3ヶ月となるが、今週の土曜日にフランスに向けて出発することにした。今度のフランス滞在は3ヶ月ほどの予定。今回はポーツマス・サンマロ間の夜行のフェリーを利用し、日曜日の朝8時半にフランスに到着した後5時間ほど車を走らせたら家に到着するはずである。

さて、日本では昔から色の白いは七難隠すといい、美人の条件は白い肌であった。が、イギリスでは最近は小麦色の肌がもてはやされている(ヴィクトリア時代はイギリスでも白い肌が美しいとされ、色を白くするのに女性たちは砒素を使ったそうである。美肌も命がけだ)。特に今年は冬のうちから、トイレタリー各社が日焼け効果の入ったボディー・ローションを売り出している。で、たまたま薬局チェーン店に行ったら安売りをしていたので、わたしもその手のものを買ってみた。使い始めて2週間になるが、あまり効果は見られない。ただ1箇所だけ茶色なった部分がある。かかとである。それも小麦色というよりは黄土色といった感じで、全然健康的でもなければ、かっこよくもない。夏になったら、せっせと日焼けをしてかかとの茶色さを隠さなくては。