ペドロランド日記

スペインの国際村「ペドロランド」を中心にフランスとイギリスに発信地を移しながら、日々の出来事を綴っています。

年越しハギス

2010-01-08 10:21:16 | 異文化・風俗・習慣
今日のペドロランドは

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。本年もよろしく。

一昨日(1月6日)でクリスマスの12夜も終わり、我が家では、クリスマスツリーとクリスマスカードからなる、質素なクリスマスの飾りつけを取り外した。1月6日は公現節でもあり、スペインでは子供がクリスマスプレゼントを受け取る日。もっとも最近では、外国の影響を受けて、12月25日にもクリスマスプレゼントを交換する家庭が増えてきたと言う。

イギリスの大雪ほどではないが、ペドロランドは昨日は大雨で、道路が浸水しているところが多かったようだ。ペドロランド近辺の道路は排水溝がないため、大雨が降ると、道路がすぐにあふれる。降った雨は海に向かって流れるが、あちこちでスピード運転防止用のバンプがダムのように水を堰きとめてしまうために、すぐに道路は洪水状態だ。が、その代わり、雨がやむと水が引け、道路が乾くのも早い。

大晦日は、友人のリッキーがDJを務めたハバナ・バーの大晦日パーティーに行った。一昨年もリッキーがDJをするため、友人たちと一緒に応援に行ったのだが、今年は不況の影響がしみじみと感じられるパーティーだった。

前年は食べきれないほどのスナックが盛りだくさんだったのに、今年はハギスだけ。もっとも今までに見たことがないほど大きなハギスだった。ハギスは、15年以上前に、お気に入りの近くのレストランに行ったら、たまたまバーンズ・ナイト(1月25日)の特別メニューで試したのが最後だ。このときは、キルトに身を包んだバグパイプ演奏者に先導され、うやうやしくシェフがハギスを大皿に乗せて登場し、ロバート・バーンズの詩の朗読後、ハギスをいただいた。特においしかったという思い出はなかったのだが、大晦日のハギスはとてもおしかった。ハギスとは「刻んだ羊や子牛の臓物をオーツ麦と共に胃袋に入れて煮込んだ料理」なのだが、これはほとんど羊のひき肉とオーツ麦だけのようで、スパイスがたっぷり効いていて、ちょっと辛め。実においしかった。付け合せのニープス・アンド・タッティーズ(マッシュしたカブとジャガイモ)との相性も抜群。大晦日は、「ホグマニー」としてスコットランドで大々的に祝われるので、今年の食べ物のテーマはそこから来たのかもしれないが、去年と比べて、スケールダウンの感は否めない。

紙のパーティーハットなどの入ったパーティーバッグも2人に一つ。昨年は一人一つで、パーティークラッカーも入っていたのに、今年はバッグの中身はすかすかで、ちょっとさびしかった。昨年は、外に出て、近くのコマーシャルセンターの花火大会を見たのだが、今年はそれすらなかったようだ。

12時になると、手を前で交差するようにしてみんなで手をつなぎ、『蛍の光』を歌う。『蛍の光』といえば、先日イギリスのお笑いクイズ番組"QI"で、司会のスティーブン・フライが、「日本のデパート(それともスーパーと言ったかな?)では、毎日閉店時間に『蛍の光』を流す」と言っていた。夫に「それ本当?」と聞かれたのだが、わたしには閉店時間まで買い物をするという根性はなかったので、よくわからない。日本のみなさま、これ本当?

その後、午前1時にイギリスの新年を祝い、もう1度『蛍の光』斉唱。

一夜明けて、元日は晴天で、毎年恒例の元旦バーベキューため、近くの砂浜に友人たちと繰り出す。心配していた風も午後になって弱まり、日向は20度を越える暖かさだった。

今年の元旦バーベキューは例年より少人数で、参加者は11人。トニーは翌日土曜日にイギリスに帰ることになっており、暖かな天気に、名残惜しそうだった。が、やっぱり土曜日に帰っておいてよかったかもしれない。リンとケンは水曜日にマンチェスターに帰る予定だったが、その後、イギリスの大雪のために、飛行機の便がキャンセルされ、来週の月曜日まで帰れないことになっている。3週間のロンドン滞在を終えて昨日に帰ってきているはずのミックとメイベルも、無事にスペインに着いただろうか?